日本消化器内視鏡学会雑誌
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総説
  • 堀田 欣一, 松田 尚久, 斎藤 豊
    2021 年 63 巻 2 号 p. 165-171
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/02/22
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    大腸内視鏡検査実施後のサーベイランスの大きな目的の1つは,検査実施後の大腸癌の罹患と死亡を抑制することである.大腸癌の罹患・死亡抑制効果とサーベイランスの負荷・コスト,検査のキャパシティーなどのバランスを加味して最適なサーベイランス・プログラムを構築することが求められる.日本においては従来,臨床現場において欧米よりも頻回なサーベイランスがなされてきたが,新たに発刊された「大腸内視鏡スクリーニングとサーベイランスガイドライン」において初めてリスク層別化に基づくサーベイランス・プログラムが提唱された.今後,臨床の現場で広く普及することが期待される.

  • 齋藤 倫寛, 新後閑 弘章, 前谷 容
    2021 年 63 巻 2 号 p. 172-182
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/02/22
    ジャーナル 認証あり HTML

    近年の胆管結石に対する治療の進歩は目覚ましく,様々なデバイスが開発されるとともに,新たな内視鏡治療方法が出現してきている.巨大結石や嵌頓結石などの様に以前は内視鏡的,経乳頭的に治療可能であっても難渋していた症例が,内視鏡的乳頭ラージバルーン拡張術(endoscopic papillary large balloon dilation:EPLBD)や経口胆管鏡下結石破砕術(peroral cholangioscopic lithotripsy:POCSL)により,より簡便に治療可能となっている.また,術後再建腸管症例や肝内結石などの様に,以前は経皮的または外科的な治療に移行せざるを得なかった症例においても,バルーン内視鏡下ERCP(balloon enteroscopy-assisted ERCP:BE-ERCP),超音波内視鏡ガイド下順行性治療(endoscopic ultrasound-guided antegrade treatment:EUS-AG)などの新たな治療方法が出現した事により,その治療戦略は劇的に変化している.様々な内視鏡治療が出現してきている中で,胆管結石を安全かつ効率的に治療するためには,それぞれの治療方法の特徴をよく理解した上で,それぞれの施設の設備状況,患者の状況,結石の状況に応じて適切な治療方法を選択し,慎重かつ臨機応変に治療を行う事が重要である.

症例
経験
手技の解説
内視鏡室の紹介
最新文献紹介
  • 阿部 展次
    2021 年 63 巻 2 号 p. 242
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/02/22
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    【背景と目的】胃癌に対する外科的胃切除術後の異時性多発胃癌の発生に関する多施設・多数例での検討は行われていない.本研究では,多施設から集積した症例を用い,胃切除術後の異時性多発癌の発生状況と治療内容を明らかにし,胃切除術後の適切なフォローアップ法を考察することを目的とした.

    【対象と方法】本研究は,胃外科・術後障害研究会の施設会員・個人会員を対象にアンケート調査を行い,各施設の結果を集計する後ろ向き疫学調査である.対象は各施設で2003年から2012年の期間に胃癌に対する手術が施行された症例とし,術式別の異時性多発胃癌の実数や発生時期,治療内容などが評価項目とされた.

    【結果】52施設から33,731例の胃切除例が集められ,うち,5年を越える期間でフォローアップされていた症例は24,451例であった.異時性多発胃癌の発生率は,幽門側胃切除術で2.4%,幽門保存胃切除術で3%,噴門側胃切除術で6.3%,機能温存胃切除術(分節切除術と局所切除術)で8.2%であった.幽門側胃切除術においては,Roux-en-Y再建における異時性多発胃癌の発生率は他の再建法(Billroth-Ⅰ法,Billroth-Ⅱ法)より有意に低率であった(それぞれ1.6%,2.7%,3.2%).他の術式では,再建法による異時性多発胃癌の発生率に有意差は認めなかった.36.4%の症例で,異時性多発胃癌発生のタイミングは術後5年を越えていた.また,異時性多発胃癌に対する治療としては,噴門側胃切除術や機能温存胃切除術で高率にESDが選択されていた(それぞれ50.8%,67.9%).

    【結論】残胃を大きく残す術式(噴門側胃切除術や機能温存胃切除術)における異時性多発胃癌の発生頻度は幽門側胃切除術後より有意に高率であるが,ESDで治療可能な場合も多い.また,異時性多発癌の発生は,術後5年を過ぎてもなお高率に認める.したがって,胃癌術後では長期の内視鏡サーベイランスによる残胃モニタリングが重要であることが示唆された.

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