現代ファイナンス
Online ISSN : 2433-4464
16 巻
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
論文
  • 井上 光太郎, 加藤 英明
    2004 年 16 巻 p. 3-21
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2018/12/07
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究は,1990年から2002年までの日本の上場企業間の合併をサンプルとして,合併企業の株価に関する株式市場の効率性を検証している.合併比率発表日から合併日までの期間,合併企業株価は合併比率に基づく理論株価から乖離しており,その乖離はファンダメンタルズでは説明出来ず,株式貸借市場の不完全性や流動性不足によってアービトラージが制約されることに原因があることを確認した.しかし,このような乖離に基づくアービトラージ取引からは,アービトラージの制約要因を調整すると有意な超過リターンは得られなかった.このことから,合併企業の株価の合併比率に基づく理論株価からの乖離は存在するものの,それは主として市場のイ不完全性に起因したアービトラージの限界により発生したものであり,市場が整備されることにより効率性が高まることを示唆している.

  • 馬 文傑
    2004 年 16 巻 p. 23-42
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2018/12/07
    ジャーナル オープンアクセス

    本稿は,2000年10月30日に日経225指数オプションの証拠金計算法が,SPAN(Standard Portfolio Analysis of Risk)に移行したことに着目し,制度変更によるボラティリティ・スマイルの構造変化を分析した.分析結果は以下のとおりである.SPANの導人による証拠金の軽減が,in-the-money と out-of-the-money オプションにおけるインフフイド・ボラティリティの差 hv の平均と分散の減少をもたらした.また,マネネスによるビッドアスク・スプレッドの違い hsp 及び取引量の違い hm はそれぞれ hv と正の相関関係があり,さらにGranger怠味で hm から hv への因果関係があることも確認した.これらは,オプションの取引コストや流動性リスクがボラティリティ・スマイルに影響を及ぼしていることを示唆する.

  • 平田 恵司郎
    2004 年 16 巻 p. 43-61
    発行日: 2004/09/30
    公開日: 2018/12/07
    ジャーナル オープンアクセス

    本論文では,世代間に生涯所得の格差がある場合に,総消費鼠量を用いて測った異時点間の限界代替率に合まれる集計上の誤謬を分析し,日本のデータから実証的に計測している.資産市場のリスクシェアリングが十分に機能している場合,この種の実証分析で通常仮定される,時間について分離可能な相対的危険回避度一定(CRRA型)の牛涯効用関数のもとでは,経済を構成する主体の異時点間の限界代替率は主体間の生涯所得の差に依存せず,したがって総消費量を用いて限界代替率を測ることができる.一方,世代重複モデルでは,経済を構成する世代の生涯所得分布が変化する場合,時間について分離句能なCRRA型の生涯効用関数を用いたとしても,総消費量を用いて測った異時点間の限界代替率は,経済を構成する世代の生涯所得分布の変化に依存して決まり,代表的個人モデルに基づいた異時点間の限界代替率には集計上の誤謬が含まれる.本論文では,集計上の誤謬を考慮することで代表的個人モデルの時間選好率が見せかけ上負の値をとることと,安全資産利子率パズルが解消する可能性のあることを示している.

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