日本プライマリ・ケア連合学会誌
Online ISSN : 2187-2791
Print ISSN : 2185-2928
ISSN-L : 2185-2928
34 巻, 4 号
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Editorial
原著(総説)
  • 澤 憲明, 田中 啓広, 菅家 智史, 武田 仁, 鵜飼 友彦, 若山 隆, 葛西 龍樹
    2011 年 34 巻 4 号 p. 308-316
    発行日: 2011年
    公開日: 2015/05/30
    ジャーナル フリー
    目的 : 英国家庭医学会の新しい後期研修プログラム・専門医認定制度 (以下nMRCGPと略す) を紹介する. そのnMRCGPと日本プライマリ・ケア連合学会認定家庭医療後期研修プログラム・専門医認定制度を比較検討し, 日本の家庭医療専門医教育発展に向けた課題を抽出する.
    方法 : nMRCGPの研修資料, 及びその参考文献をレビューし, そのレビューをもとに東北地方の家庭医療後期研修医・指導医でディスカッションを行った.
    結果 : 英国と日本の家庭医療後期研修プログラム・専門医認定制度の比較から日本の家庭医療専門医教育の発展に向け3つの課題が抽出された. 1) 日本における新しい「家庭医」の定義の必要性, 2) 形成的評価としてのポートフォリオの重要性, 3) ポートフォリオ審査における明確な評価項目と基準の必要性.
    結語 : nMRCGPの背景・概要の説明, 及び日本の家庭医療専門医教育の発展に向けた課題の抽出とその考察を行った.
原著(活動報告)
災害時の口腔ケア
インタビュー:ジェネラリスト温故知新
臨床医学の現在(プライマリ・ケアレビュー)
  • 紺谷 真
    2011 年 34 巻 4 号 p. 351-354
    発行日: 2011年
    公開日: 2015/05/30
    ジャーナル フリー
     うつ病は, 全世界において機能低下や死亡といった健康問題の主要原因であり1) 2) 3) , 本邦でも重大な公衆衛生上の問題である.
     本稿ではプライマリ・ケア従事者がうつ病診療に関わる意義, プライマリ・ケアにおけるうつ病の特徴と診断治療についてエビデンスを紹介する.
  • 須藤 敏
    2011 年 34 巻 4 号 p. 355-359
    発行日: 2011年
    公開日: 2015/05/30
    ジャーナル フリー
     アレルギー性鼻炎は, 通年性アレルギー性鼻炎と, 季節性アレルギー性鼻炎に大別される. 本邦での有病率は通年性アレルギー性鼻炎で10%以上, 季節性アレルギー性鼻炎では15%以上と報告されている. これとは別に, 2008年に全国の耳鼻咽喉科医とその家族の15673名を対象にしたアンケートでは, アレルギー性鼻炎全体の有病率は全国平均で39.4%と高値であり, 年齢的には10歳代から50歳代の広い年齢層で有病率30%を超えていた. また, 1998年にも同様のアンケート調査がなされており, アレルギー性鼻炎全体でみると有病率は29.8%から39.4%に上昇していた.
     医療経済的損失は少なくとも数千億円レベルと推定され, さらに喘息との関連も深く, 喘息患者の約80%が鼻炎を合併しているといわれる. したがって, 日常診療で総合医が診療するケースも比較的多いと考えられる.
省察的実践家入門
プライマリ・ケア アーカイブ
  • 藤沼 康樹
    2011 年 34 巻 4 号 p. 362-365
    発行日: 2011年
    公開日: 2015/05/30
    ジャーナル フリー
     2004年度より卒後臨床研修がすべての医学部卒業生に必修となるが, この新しい制度は教育学的に見て, 教育目標を明示し, 研修が実施される施設ではなく, 目標に到達させるためのカリキュラムあるいはプログラムを重視している点において, これまでの日本の医学教育のパラダイムとはちがう枠組みが提案されている. さらにコア・カリキュラムに地域保健・医療が含まれることになっており, 地域立脚型医学教育が国家レベルで必修化された意義はきわめて大きい. その結果, 多くのプライマリ・ケア医が教育者の役割を果たすことが期待されている.
     この総説では, 新たに指導医となるプライマリ・ケア医のために, 教育上役に立ついくつかのコツを提示する.
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