目的:若い女性の生活習慣と隠れ肥満について先行研究では明確でない点も多い.女子学生の生活習慣と隠れ肥満を探索的に調査する.
方法:2012年9~10月,関東地方2校の18-23歳の女子学生85名を対象に,隠れ肥満(BMI<25 kg/m2,体脂肪率≧30%)と標準体型(18.5≦BMI<25 kg/m2,体脂肪率20~25%)の生活習慣の違いを横断的に調査した.体型は体組成計InBody430,生活習慣は自記式質問紙により調査した.
結果:本対象において標準体型は6名(7.1%),隠れ肥満は25名(29.4%)であり,普通体重56名の44.6%が隠れ肥満であった.違いがみられたのは食物摂取頻度で,隠れ肥満者は標準体型者より緑黄色野菜(p<.001)と野菜(p=.008)の1日摂取量が少なく,マヨネーズ(p=.003)と揚げ物(p=.018)の摂取頻度が多かった.
結論:本対象の隠れ肥満者は生活習慣病につながりやすい食習慣を持つ傾向があった.普通体重の女性においても食生活支援が必要である可能性が示唆され,定期的体脂肪測定がのぞまれる.
抄録全体を表示