背景:「内科医」は,将来,「総合診療医」へ転身する可能性がある集団である.
目的:「病院勤務の臓器・領域の専門医資格を有する内科系医師」の「総合診療医」へのキャリア転向に関連する因子を探索する.
方法:2014年11月から2015年11月に20名の内科系専門医を対象に対象者の同意を得て半構造化面接を行った.逐語録化されたデータを修正版グラウンデッド・セオリーアプローチで分析した.
結果:促進因子として『総合診療医の特性が活かせるキャリアプラン』『現実的条件を兼ね備えた質の高い研修』『多様な働き方と学習機会を有する資格』があった.
抑制因子は,『総合診療医への理解不足』『再研修に伴う困難性』『総合診療医の包括性への抵抗感』から構成された.
結論:内科系の専門医資格を有する医師の「総合診療医」への転向は,資格の意義を高めること,研修環境,専門性と生活面の保障により促進される可能性が示唆された.
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