目的:訪問看護利用者の訪問看護に対する満足感の実態と,看護師から見た利用者の満足感の認識との相違を明らかにすることを目的とした.
方法:利用者716名と看護師112名を対象とし,訪問看護に対する満足感に関する質問紙調査を行った.利用者の満足感と看護師から見た利用者の満足感の一致について分析した.
結果:回収率は61.1%,438名を分析対象とした.満足していない看護内容として多かったのは訪問看護以外のサービスの情報提供だった.満足感の単純一致率は93.2%,補正kappa係数は0.863だった.利用者自身も,看護師から見ても利用者が満足していると思っていたのは92.5%,利用者自身も,看護師から見ても満足していないと思っていたのは0.7%,利用者は満足していないが,看護師は利用者が満足していると思っていたのは1.6%だった.
結論:訪問看護利用者の満足していない看護内容と,利用者の満足感と看護師から見た利用者の満足感に対する認識の相違が明らかになった.
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