日本プライマリ・ケア連合学会誌
Online ISSN : 2187-2791
Print ISSN : 2185-2928
ISSN-L : 2185-2928
最新号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
Editorial
原著(研究)
  • 加藤 萌, 富田 理哉, 後藤 高明, 西園 久慧, 加藤 光樹
    2022 年 45 巻 2 号 p. 42-48
    発行日: 2022/06/20
    公開日: 2022/06/21
    ジャーナル フリー

    目的:在宅医療を受けている患者における訪問看護利用と往診時診療時間との関連を明らかにすること.

    方法:2019年9月1日から11月30日の間に日本の3ヶ所の都市部クリニックで在宅医療を受けていた患者を対象とし,両者の関係について単変量解析および多変量解析(施設クラスターを考慮した負の二項回帰分析)を行った.

    結果:解析対象者は278人であり,訪問看護の利用は単変量解析,多変量解析いずれにおいても,有意に往診時診療時間の減少に関連していた(それぞれ P < 0.018,P < 0.001).訪問看護の利用による往診時診療時間の減少量は平均10.3分(95%信頼区間,9.9-10.8)と推定された.

    結論:訪問看護の利用によって往診時診療時間が短縮することが示された.訪問看護は在宅医療において医師の負担を軽減しうることが示唆され,より良い協働方法についてさらなる研究が必要である.

  • 坂西 雄太, 武内 治郎, 千葉 大, 西岡 洋右, 来住 知美, 町野 亜古, 菅長 麗依, 中山 久仁子, 岡田 唯男, 鈴木 富雄
    2022 年 45 巻 2 号 p. 49-58
    発行日: 2022/06/20
    公開日: 2022/06/21
    ジャーナル フリー

    目的:プライマリ・ケア医の予防接種実施と接種推奨度およびワクチンに関する知識と情報源を明らかにする.

    方法:2019年に日本プライマリ・ケア連合学会に所属する卒後3年目以上の医師を対象に,医師の各ワクチンの接種実施割合,被接種者への推奨度およびワクチンに関する知識と情報源について質問紙調査(記述疫学研究)を実施した.

    結果:1,084名(20.1%)から回答を得て,981名が対象となった.ワクチンの接種実施割合およびワクチンを積極的に推奨する割合はそれぞれ,定期接種ワクチンが23.3-95.5%および41.6-92.0%,任意接種ワクチンが13.2-94.4%および13.6-75.5%であった.定期接種ワクチンでは実施割合,推奨度ともにヒトパピローマウイルスワクチンが最も低かった.

    結論:プライマリ・ケア医の各ワクチンの接種実施割合および被接種者への推奨度が明らかとなった.

原著(症例報告)
  • 目黒 浩昭, 山口 美佳, 長岡 正範
    2022 年 45 巻 2 号 p. 59-61
    発行日: 2022/06/20
    公開日: 2022/06/21
    ジャーナル フリー

    鉄欠乏によりパニック症を発症したと考えられた1例を報告する.鉄はセロトニンを始め脳内モノアミンの産生において重要な役割を担っており,鉄欠乏と不安障害や抑うつ気分の合併が報告されパニック症の合併の報告も散見される.症例は30代の女性事務職員.頻繁なパニック発作で受診した.氷食症など鉄欠乏を疑うエピソードがあった.貧血はないが血清フェリチン値5.8 ng/mLと高度の鉄欠乏を認めた.鉄剤の補充とともに症状は改善した.血清フェリチン値の再低下の際に軽い発作を認めたが再補充による正常値の維持によりその後の発症を認めていない.若年女性にはかなりの割合で貧血を伴わない潜在的鉄欠乏が存在する.パニック症や抑うつ,不安障害を有する若年女性には抗うつ薬など一般的治療法とともに鉄欠乏も想起し検査を行い,鉄欠乏が存在するなら鉄補充により症状改善を期待することができるのではないだろうか.

活動報告
feedback
Top