日本プライマリ・ケア連合学会誌
Online ISSN : 2187-2791
Print ISSN : 2185-2928
ISSN-L : 2185-2928
47 巻, 2 号
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Editorial
原著(研究)
  • 有馬 遥太朗, 渡邊 卓嗣, 紫桃 裕造, 住友 和弘, 岡田 浩司
    2024 年47 巻2 号 p. 34-42
    発行日: 2024/06/20
    公開日: 2024/06/18
    ジャーナル フリー

    目的:多剤併用中の患者に対し患者自身の減薬に関する意向や傾向,薬効・副作用の主観的理解度を調査し,ポリファーマシー是正のための情報基盤構築に貢献することを目的とする.

    方法:入院時に持参した内服薬が5種類以上の成人患者を対象とし,減薬への意向や傾向,薬効・副作用の主観的理解度などついてアンケートを用いて調査した.

    結果:減薬への意向がある患者は100名中62名で,管理や飲み合わせ・副作用を理由に挙げ,その割合は内服薬数の増加に伴って増加する結果となった.また,減薬への意向がないと回答した38名のうち,21名 (55.3%) が,医師に処方されたことを理由に挙げた.自身の服用薬に関する薬効の理解度は75歳以上で有意に低下したが,副作用に関する理解度は年齢や内服薬数で差はなかった.

    結論:処方の適正化を推進していくために,患者の意思や処方医との関係性を確認していく必要がある.

  • 青木 拓也, 小坂 鎮太郎, 小曽根 早知子, 福井 慶太郎
    2024 年47 巻2 号 p. 43-48
    発行日: 2024/06/20
    公開日: 2024/06/18
    ジャーナル フリー

    目的:我が国のプライマリ・ケア診療所における患者安全管理体制の実態を調査することを目的とした.

    方法:日本プライマリ・ケア連合学会のプライマリ・ケア認定医と家庭医療専門医のうち,診療所の管理者を務めている医師を対象に,患者安全管理体制に関するオンライン調査を実施した.

    結果:計183名が調査に参加した.医療の安全を確保するための指針,院内感染対策に関する指針,医薬品の安全使用のための手順書,医療機器に係る安全確保の手順書を作成していたのは,それぞれ53.0%,73.2%,38.8%,32.8%だった.過去1年間のインシデント・アクシデントレポートが10件未満だったのは64.5%であり,その内訳としては処方エラー,ワクチン誤接種,転倒,針刺しが多かった.

    結論:本研究で明らかになった課題をもとに,診療所の患者安全向上に資する教育プログラムや評価・ 改善ツールの開発を推進すべきである.

原著(事例報告)
  • 小野 理恵, 高山 真, 齊藤 奈津美, 有田 龍太郎, 菊地 章子, 石沢 興太, 菅野 武, 菅原 章人, 大澤 稔, 阿部 倫明, 小 ...
    2024 年47 巻2 号 p. 49-55
    発行日: 2024/06/20
    公開日: 2024/06/18
    ジャーナル フリー

    はじめに:新型コロナウイルス感染症の罹患後症状 (long COVID)の中でも易疲労感は頻度が高く,社会復帰の障害となる重要な症状であるが,しばしば難治性である.今回long COVIDにおいて,柴胡桂枝湯を処方した患者の易疲労感の経過を報告する.

    症例:2020年10月から2023年3月に当院後遺症外来で柴胡桂枝湯を処方した患者の症例集積を行い,処方開始時と3ヶ月後の状態を比較した.対象は7例で,年齢は15~58歳,女性3例であった.5例で微熱があり,4例の血液検査で炎症所見を認めた.3ヶ月以内に全例で易疲労感visual analogue scale 20%以上の低下を認め,6例でhealth-related QOL 20%以上の上昇または社会復帰を認めた.

    まとめ:long COVIDの易疲労感は,微熱や炎症所見を伴う場合,柴胡桂枝湯によって改善する可能性がある.

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