現代社会研究
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最新号
現代社会研究第23号
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  • 2026 年2025 巻23 号 p. 0-
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • -明治中期から大正末期まで-
    幸田 浩文
    2026 年2025 巻23 号 p. 1-11
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     富山売薬は明治期中頃までに2回最盛期を経験した。それ以降も富山売薬を取り巻く環境は良好 で、引き続き富山県売薬ならびに広貫堂の業績は伸び続けていた。明治24年(1891)、広貫堂はよ り進展する薬業の西洋化への対応と社業の一層の発展、ならびに当時の「堂号組織」から新たに「株 式会社制度」への移行を見据えて社内規則等を整備した。富山売薬は日清戦争と日露戦争の2度の 戦争があったにもかかわらず、売薬の生産高は右肩上がりの状態が続いた。その結果、富山売薬で は広貫堂を先頭に売上上位法人の寡占化が進展した。明治31年代(1898)の調査によれば、富山市 の半分以上の人たちが何らかの形で売薬業に携わっていた。明治38年(1905)に「売薬税法」が公 布され、輸出用売薬に免除措置が取られたことで売薬輸出が飛躍的に伸びた。明治42年(1909)、 売薬の許可方針が「無効無害主義」から「有効無害主義」へと大転換した。大正3年(1914)には 有効無害主義に則り、有害な薬品を排除することを目的とした「売薬法」が制定された。広貫堂は これを契機として、大正3年に株式会社を設立し、その後これまで業界で自由に行われてきた調剤 と製造を統一した。大正15年(1926)、長きにわたり売薬業者を苦しめてきた「売薬印紙税規則」 が廃止されると、富山の生産高と行商人の数は増加していった。
  • 1990年代初頭から2010年代
    辻 智佐子
    2026 年2025 巻23 号 p. 13-25
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    目的:本稿は、産業集積とイノベーションの関係を考察するために今治タオル工業を事例に取り上 げ、前稿の続きとして1990年代初頭から2010年代を対象に関連する法制度や時代の特徴、技術的特 性、分業構造について検討した。 結論:当該期の今治タオル工業は、1) 各工程で分業を担う事業者が激減したこと、2) 同業者団体 の解散や組合員数の減少による産地の結束力の低下と並行して中国へ進出する事業者が現れたこ と、3) 同業者団体の役割が需給調整から産地ブランドの育成・強化へシフトしたこと、4) 特許・実 用新案の出願件数が減る中でプロダクト・イノベーションに関連する内容が多くを占め、出願人に おいて製品に付加価値を生み出す専門業者が新たに加わったこと、5) 多品種小ロット短納期への対 応から各工程の作業が複雑化し、同時に事業者の減少でタオルメーカーの内製化が促されたこと、6) グローバル競争下でタオルメーカーによるインターネットを活用した産地外取引が増え始めたこ とを指摘した。
  • 小川 芳樹
    2026 年2025 巻23 号 p. 27-36
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本研究では、エネルギー安全保障と環境持続性を評価するため、①エネルギー自給率、②エネル ギー強度、③1人当たりCO2排出量、④再生可能エネルギーの導入比率の評価インデックスを予 備的に検討した。4つの評価インデックスは、先進国、新興国、途上国でかなり異なる多様な変化 を示した。検討を加えた評価インデックスは、国際比較や時系列分析によって各国が抱えるエネル ギー安全保障や環境持続性の問題を深く考える上で大いに役立つといえる。  わが国は80余年の長きにわたってエネルギー安全保障の確保に強く取り組み、1990年以降は地球 環境問題の対応に積極的に取り組む強い姿勢も打ち出してきた。しかし、本研究で検討した4つの 評価インデックスの国際比較から判断すると、わが国は世界をリードするどころか、後塵を拝する 結果ではないか懸念される。1945年から慣性力によって国内で伝統的に積み上げた優先政策課題 は、国際競争の中では独りよがりの砂上の楼閣となっていないか、振り返りが必要である。  本研究では第1段階の予備的検討を進めたが、今後は性格の異なる評価インデックスの追加可能 性の検討が必要である。インデックスの候補には、輸入エネルギー源の地域分散に関する包括指標、 最終エネルギー消費の電化率の指標、エネルギー価格の重みを把握する指標などがある。国際比較 が可能な評価インデックスをさらに追加すること、各評価インデックスを集約してエネルギー安全 保障と環境持続性の代表インデックスを検討することが、本研究の今後の課題である。
  • 花山 愛子
    2026 年2025 巻23 号 p. 37-45
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     本研究は,コンビニ強盗犯の犯行場所選択に影響を与える環境要因を明らかにすることを目的と した。具体的には,目撃リスク,実入りの期待値,下見のしやすさ,逃走のしやすさのいずれを重 視するかを調査した。また,ダークトライアド特性が犯行場所選択に与える影響も検討した。調査 は,一般人を対象としたオンラインアンケート形式で実施し,Microsoft Bing Image Creator を用 いて生成した5種類のコンビニ店舗画像を提示し,各設問に基づいて順位付けを行わせた。結果と して,徒歩と車使用では環境評価と犯行場所選択が異なることが示唆された。最終的な犯行場所選 択では逃走のしやすさが最も重視されていた。ダークトライアド特性のうちマキャベリアニズムと サイコパシーは,特定の環境評価と犯行場所選択に影響していた。これらの結果は,コンビニ強盗 事件における環境要因の評価に貢献し,予防策の開発のための基礎データとなる可能性がある。
  • ― 地方と制度実装ギャップ克服への視座 ―
    秋場 勝彦, 桑原田 智之
    2026 年2025 巻23 号 p. 47-56
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    1.目的:本研究は明治期北海道の稲作奨励における官民協働の展開を歴史的に再検証し、その成 果と制約を抽出することを通じて、2024年食料・農業・農村基本法改正における制度実装の課題と 接続可能性を探索的に提示することを目的とする。 2.対象と方法:明治期北海道における稲作奨励の展開を対象とする。速水佑次郎(1973)の数量 分析枠組みに基づく土地装備率・労働生産性の指標分析、酒匂常明『米作新論』や『殖民公報』等 の史料検討、ならびに2024年改正基本法の条文分析を組み合わせた。 3.結果:酒匂常明と中山久蔵の協働は、試験―選抜―普及の循環を通じて寒冷地稲作を普及させ た典型的事例であり、制度と現場を接続する官民協働の実相を示した。数量的分析からも、札幌郡 における土地装備率の上昇と労働生産性の改善が確認された。 4.考察と結論:制度実装の成否は理念や制度設計そのものより、地域条件に適合させる媒介主体 と協働の仕組に依存する。歴史的知見は制度実装ギャップを克服するための今日的政策形成の資源 として意義を持つ。
  • ―事件自体の仮説をテストすることの重要性
    尾藤 昭夫
    2026 年2025 巻23 号 p. 57-66
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     現在の司法システムにとって,最も重大な問題の一つは冤罪の防止である。ところで,今日まで 冤罪の回避には,信用できる証拠・証言を妥当な仕方で組み合わせることで事実を認定し,さらに, 証拠・証言の信用性をチェックするという方法がとられてきた。そのため,もっぱら,事実認定を 行う際に,証拠や証言の「バイアスを無くす(管理する)・監視する」ことが試みられてきた。し かし,冤罪を回避するには,証拠の信用性を確保するだけでは十分ではない。事実認定者が証拠を 組み合わせるやりかたで,認定される事実が違ってくるからである。近年,アメリカで刑の確定し た無実の受刑者の生物学的資料にDNA 型鑑定を施すことで,冤罪を晴らすイノセンス・プロジェ クトという活動が行われている。この活動が冤罪の発見に成果を挙げているのは,再構成された事 件の仮説自体が反証されるかどうかテストされたからである。それゆえ,冤罪対策には事件の仮説 自体のテストも含めるべきであり,また,それは司法システムの義務であると考える。ところで, ポリグラフ検査は被疑者が犯人であるなら,認識していると考えられる事件の内容を認識している かどうかを調べることができる。この検査を事件の仮説をテストするために用いて,虚偽自白,共 犯者の虚偽供述,誤った目撃供述という冤罪の四大原因のうちの3つを回避するための方法を紹介 する。
  • -デモグラフィック属性およびメディア接触頻度の影響比較-
    川島 安博
    2026 年2025 巻23 号 p. 67-75
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     本稿では日本国内で2020年1月以降感染が拡がったCOVID-19のメディア報道に対する人びとの 評価に関して実証データをもとに分析した。実証データは2020年1月と5月、2021年2月、2023年2月 に実施した調査票調査から得ている。  分析はCOVID-19報道に対する評価7項目に対し、回答者らのデモグラティック属性(性別と年齢) およびメディア接触頻度(テレビ視聴時間とニュースサイト閲覧時間)に関わる4変数の影響度を 重回帰分析の標準化偏回帰係数で比較した。分析結果として、(1)COVID-19報道のニーズ、問題点 や背景にせまった報道の評価にはテレビ視聴時間の影響が大きい、(2)COVID-19報道の正確さや独 自取材の量、興味本位さ、社会への悪影響の評価には年齢の影響が大きい、(3) 公的な発表にもと づく報道の評価には年齢もしくはテレビ視聴時間の影響が大きいことが明らかになった。
  • 矢田 陽子
    2026 年2025 巻23 号 p. 77-85
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
      本研究は、現代スペイン社会、特に先進的な都市バルセロナでキャリアを築く女性達が直面す るキャリア形成と母性追求の葛藤を、彼女たちのナラティブを通じて深く探求することを目的とす る。当初の計画では、バルセロナ在住の30代から60代までの4世代にわたるキャリア追求型女性12 名を対象にIn-depth interview を実施し、キャリア形成、子育て、ライフワークバランスにおける 多岐にわたる葛藤要因を考察する予定であった。しかし実際に12名から話を聞く中で、当初の想定 を超えた重要な事実が明らかになった。研究参加者の中から40代を迎える直前に、スペインの公的 生殖補助医療(ART)制度や、国内では非公認である代理母制度を利用して母親になっていた女性 が複数名(3名)確認されたのである。そこで本稿ではこの3名のインタビューに焦点を絞り、生殖 補助医療・代理母制度によって母となったキャリア追求型女性の言説を分析・考察するものとした。
  • -宮崎県五ケ瀬町桑野内地区と五ケ瀬ワイン-
    安本 宗春
    2026 年2025 巻23 号 p. 87-94
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     本論文は、宮崎県五ヶ瀬町の五ヶ瀬ワインを事例に、地域特産品開発による付加価値創造と地域 振興の展開について検討する。地域振興は、地域の主体性と自律性を重視し、地域資源を活用した 産業振興の展開が重要である。五ヶ瀬町は1990年代にグリーンツーリズム推進の一環でぶどう栽培 を開始し、2003年に第三セクターの五ヶ瀬ワイナリーを設立した。地域づくりの担い手の創造によ り、ぶどう栽培が始まった。栽培したぶどうを地域特産品として付加価値を創造することを目指し、 ワインづくりに取り組むこととなった。ワイナリーを整備し、ワインの販売拡大と併せて、ぶどう 栽培の拡大を展開してきた。様々な種類のワインを開発し、外部からも高い評価を受けている。同 時に、ワインの直売、製造工程の見学、五ケ瀬ワインや地域食材を活用したレストランの運営など、 多角的な事業を展開した。これら一連の取り組みは、地域特産品を契機とした付加価値を創造する ことによる地域振興策として位置づけることができる。この過程では、付加価値の創造が収益性と 両立するようにする観点も重要である。
  • ―過去10年間の旅行記のテキストマイニングによる分析―
    村瀬 慶紀
    2026 年2025 巻23 号 p. 95-105
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     本研究は、静岡県浜松市を対象として、過去10年間(2016年~ 2025年を三期に分類)において、 フォートラベルの旅行記に投稿された同市の観光客による評価の変遷について検証した。具体的に は、旅行記の共起ネットワークによる分析、あるいは満足度や「いいね」の数を外部変数としたコ レスポンデンス分析等を行った。  旅行記の共起ネットワークによる分析については、それぞれの期間において開催された大型イベ ントの訪問を目的とした記述が多くみられた。また、同市を代表する観光資源である浜松城や浜名 湖については、期間を問わずに頻出度が高く、観光客の主要な立ち寄り地として認識されているこ とが明らかになった。  外部変数によるコレスポンデンス分析については、初めての“ 経験”、リピーターからの投稿の ほか、「楽しい」、「楽しむ」などのポジティブな単語が多い投稿ほど、満足度が高かった。また、「花」 や「寺」のような観光対象のほか、「孫」や「息子」といった家族で旅行を楽しめた内容の記述で「い いね」の数が多かった。
  • -属性・経験・価値の三層モデルによる分析-
    阿拉坦 宝力格
    2026 年2025 巻23 号 p. 107-117
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     本研究は、大学における学部新入留学生の多様性を、国籍・母語などの属性的側面、入学前教育 経路や学習経験といった経験的側面、学習意識(不安・期待)などの価値的側面から三層的に把握 することを試みる。質問紙調査(有効回答269件)に基づき、単純集計と主要クロス集計、自由記 述のKJ 法的分類を行った。結果として、留学生集団は属性的に東アジアが中心である一方、同一 国籍内でも言語・制度経験が異なり、経験的には日本語学校経由が多数であるが学習期間と日本語 能力の対応は一様でない。価値的には「言語・授業理解」の不安が最多で、前向き姿勢も一定数み られた。三層の照合から、属性・経験・価値は静的な因果でなく、相互に作用する動的構造として 理解されることが示唆された。本研究は、多文化共生的支援の設計に向け、差異を学習資源として 位置づける理論的視座を提供しうる。
  • 2026 年2025 巻23 号 p. 119-129
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 2026 年2025 巻23 号 p. 131-134
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 2026 年2025 巻23 号 p. 135-138
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 2026 年2025 巻23 号 p. 139-142
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 2026 年2025 巻23 号 p. 143-144
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 2026 年2025 巻23 号 p. 145
    発行日: 2026/03/13
    公開日: 2026/03/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
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