本稿では，崖錐地形の発達過程を示す新しい数値計算モデルを提案した．新しいモデルは崖の侵食量と崖錐の堆積量のバランスに基づいており，崖の平行後退量と減傾斜後退量の比率を自由に設定することが可能であり，造崖層の上面と基底面の傾斜角も自由に設定できる．これは，実際の崖錐地形発達の計算に，従来の斜面発達モデルを適用する際の問題点を解決したものである．計算式は，4つの初期地形要素（上面斜面傾斜角，底面斜面傾斜角，崖の初期傾斜角，崖の初期比高）と4つの地形変化要素（崖錐の傾斜角，崖の平行後退距離，減傾斜後退角度，岩量変化率）より構成される．計算結果を時系列に並べることにより，崖錐地形発達過程の再現が可能である．崖の後退速度を経時的に一定と仮定している点は問題だが，このモデルを用いた計算結果は崖錐地形発達過程の実測値をよく再現しており，実際の地形変化への適用に有効だと考えられる.

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データ量が限られ，位置が偏在する坑井での温度検層データから3次元的な地温分布を推定するために，ニューラルネットワークによる外挿とオーディナリ・クリギングによる補間とを組み合わせた。そのために，坑井での推定対象位置よりも浅い深度に位置する5つの連続した温度データを入力データ，そこでの温度を出力データとするニューラルネットワークを構築した。これに伝導型と対流型の温度変化パターンを学習させたところ，深度範囲の短い検層データに対しても，その2～10倍の範囲に及ぶ標高-2000 mまで温度を適切に外挿できた。次に，伝導型，対流型の坑井の位置にそれぞれ0，1というインディケータを与え，これに基づくセミバリオグラムをオーディナリ・クリギングによる補間で用いた。これと外挿した温度から同一標高での地温分布を推定したところ，温泉や火山という地表地熱徴候地に対応する位置で高温域が現れたので，外挿とセミバリオグラムの妥当性が確かめられた。さらに，推定地温分布の垂直断面図と熱水流動の数値シミュレーション結果とを比較したところ，本解析では地形や断裂系分布の情報は取り入れていないにも拘わらず，これらを考慮した数値解析結果と調和することがわかった。

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Water bodies are often induced with high concentrations of pollutants due to increased aquaculture and other development activities in marine zones. Remote sensing is an effective technique for monitoring marine environment. This study focuses on determining the appropriate spectral band for monitoring nutrients received from shrimp farms and other aquaculture activities and also from decomposed materials from mangrove forests. The study area considered was Ranong marine zone of western seaboard of Thailand.
Appropriate spectral bands for monitoring major aquatic nutrients like Ammonia Nitrogen, Phosphate Phosphorous, Total Suspended Solids (TSS) and Total Dissolved Solids (TDS) were investigated using band suitability analysis. Spectral characterization of these parameters was done using image acquired by Landsat-5 TM and IRS 1C sensors for two different years: 1993 and 2000. The digital numbers of both images were analyzed for different pollution status. All these pollutant parameters were exponentially related to digital numbers whereas TSS was linearly related. Only TDS had negative and exponential correlation with the digital number. It was found that red, and SWIR are best suitable bands for tracking nutrients and TDS load by remote sensing.

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合衆国地質調査所により仕様が公開されて広く利用されているGISベクトルデータフォーマットDLG オプション3から格子データを作成する方法を考案し，商用可視化ソフトウェアであるIRIS Explorer®のモジュールとして実装を試みた．このモジュールは地質調査所から刊行されたデジタル地質図を読み出すためのもので，可視化ソフトウェアの特徴である対話的な操作性を損なうこと無くスムーズに動作することが確かめられた．

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