情報地質
Online ISSN : 1347-541X
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24 巻, 3 号
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  • 中本 加奈, 秋山 正寿, 益山 忠
    2013 年 24 巻 3 号 p. 119-124
    発行日: 2013/09/25
    公開日: 2013/11/15
    ジャーナル フリー
     国土地理院が刊行している数値地図50mメッシュ(標高)は,日本国内において地形図を作成する上で,そのデータの特性からデータの加工や利用者の利用に即したデータセットの作成など利用範囲の広い数値標高モデル(DEM: Digital Elevation Model)である.この数値地図50mメッシュ(標高)データは,等間隔のラスターデータで記録されており,標高精度は標準偏差において約7.2mとされている.しかし,この精度は旧日本測地系における精度である.そこで,本研究では世界測地系へパラメータを用いて変換した後の日本全国における標高精度の検証を,国土地理院が管理している一等三角点の緯度,経度,標高を用いて行った.965個のサンプルを解析して,平均較差が6.2m,標準偏差が6.2m,較差の二乗平均が8.8mという結果が得られた.
  • 野々垣 進, 西岡 芳晴, 川畑 大作, 根本 達也, 北尾 馨
    2013 年 24 巻 3 号 p. 125-132
    発行日: 2013/09/25
    公開日: 2013/11/15
    ジャーナル フリー
     20万分の1日本シームレス地質図(シームレス地質図)は,日本全域を統一凡例で描いた地質図である.この地質図は,Open Geospatial Consortiumが定めた標準サービスのひとつであるWeb Map Tile Serviceにより利用できる.しかし,WMTSが比較的新しい標準サービスであるため,シームレス地質図WMTSはまだ広く普及していない.本研究の目的は地質情報の利活用を促進するための環境を整備することである.本稿では,空間情報科学のためのフリーオープンソースソフトウェア(FOSS4G)を用いてシームレス地質図WMTSを利用する方法を述べた.FOSS4Gには次の4つを用いた: GDAL Utility Programs (GDAL UPs),Quantum GIS (QGIS),Leaflet,OpenLayers.また,シームレス地質図の利用目的に焦点をあて,各FOSS4Gの特徴を整理した.GDAL UPsは複数の範囲・ズームレベルでシームレス地質図を取得する場合に役立つ.QGISは,PC上のデータや他のWebサービスからのデータなど,さまざまな空間情報とシームレス地質図の重ねあわせに役立つ.LeafletとOpenLayersは,シームレス地質図を他の空間情報と共に表示するWebサイトの構築や,任意の地点におけるシームレス地質図の凡例情報検索に役立つ.結論として,FOSS4Gを用いれば,費用や使用制限に囚われないシームレス地質図の利用が可能となる.また,複数のFOSS4Gの併用により,地質情報と他の空間情報を利用した統合解析が可能となる.
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