近年,集中豪雨等によって多くの土砂災害が発生しており,減災を目的として連続雨量や土壌雨量指数等の雨量情報を用いたソフト対策が進められている.現在,ソフト対策に活用される48時間降水量,連続雨量や土壌雨量指数等の雨量情報は,気象庁等から提供される1時間雨量をもとに個別に計算する必要があった.本研究では,より簡単に1時間雨量から各種雨量情報を作成できるようにするため,レーダ計測をもとにした解析雨量から48時間降雨量,時間雨量,連続雨量,土壌雨量指数等の雨量情報を計算するプログラムを開発した.本プログラムでは,各種雨量情報の計算時に計算条件を変更して,任意の雨量情報を作成できる仕様とした.また,平成30年7月豪雨災害時の雨量データを用いて広島県呉地域を対象として,各種雨量情報を作成できることを示した.さらに,観測所で計測された雨量と計算結果を比較し,双方の最大値が概ね一致することが分かった.