地層をまとめる作業は地質調査におけるもっとも基本的な作業のひとつである.この作業は地層の集合
B上にある同値関係
Dを定めて, 商集合
B/Dを構成することに相当する.商集合
B/Dの各元は同値関係
Dによって同じものとしてまとめられた地層群である.このとき, もとの集合
B上で定義された関係からいかにして矛盾なく商集合
B/D上の関係を定めたらよいかという問題が生まれる.
本論文はこの問題に対する論理地質学的なアプローチとして, 塩野・弘原海 (1991) で定義された新旧関係
K (地層
aが地層
bより形成時期が古いことを
aKbで表す) を例にして, 商集合
B/D上の新旧関係
K′を矛盾なく定義する原理を考察した.結論として, a∈
Bの
Dによる同値類を [
a] とかくとすれば, すべての
x∈ [
a] と
y∈ [
b] の間に
xKyという関係が成り立つときに限り [
a]
K′ [
b] であるという原理で定められることがわかった.さらに, このように
K′を定めたとき, 地層を順序づけるという関係
Kのもつ基本的性質が,
B/D上の関係
K′においても保存されることがわかった.
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