870本のボーリングデータからなる地盤情報データベースを用いて, 堆積盆における地下水資源の評価を試みた.解析の対象として, 上水のすべてを地下水に依存する熊本平野を選んだ.
データベースからの検索結果をもとに, 熊本平野下で広く分布する沖積粘土層, 4枚の火砕流堆積物, および安山岩質溶岩の各層上面・下面の分布形状モデルを作成し, 地下水を胚胎する地層の3次元的な構造を明らかにした.このモデルに基づいて旧河川と断層の位置の特定, 断層の活動度と地下水量の算定を試みた.さらに, 降水量と地下水位との多変量回帰モデルからボーリング調査年での平均水位を推定し, 地下水位の低下域と2つの時期のランドサットTM画像の分類処理による市街地の拡大域との関係を検討した.
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