情報地質
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6 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 坂本 正徳, 塩野 清治, 升本 眞二
    1995 年 6 巻 3 号 p. 117-122
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    我々は地質図の作成過程を数学的に定式表現を行い, CIGMAというコンピュータソフトウェアシステムを構築してきた.入力データは座標や傾斜など数値で与える情報もあるが, 地質構造の推定を行うための関係データが重要な役割を果たす.数値データと関係データを独立に入力することができるが, 地質図を描くためのデータは基本的に野外観察データである.データを与える手段として, 各自で調査した結果以外に, 露頭データベースに蓄えられた観察データを利用することが考えられ, CIGMAシステムを露頭データベースの活用を目的としたソフトウェア群の1つとしてとらえることができる.
  • 横田 修一郎
    1995 年 6 巻 3 号 p. 123-132
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    斜面崩壊に関するハザードマップ (災害危険箇所分布図) を様々な立場・目的で利用しようとすると, マップ段階およびソースデータ段階でのデータのディジタル化は不可欠であるし, それとともにいくつかの検討課題が存在する.
    まず, マップ上での「危険」は確率的表現が理想であるが, これは考えうる期間に大きく依存することから, 時間パラメータを導入する必要がある.斜面表層での物理的劣化の進行を考慮すれば, これは不可能なことではない.
    「危険」を推定するアルゴリズムはいまだ確立されていないうえ, 個々のソースデータも不十分なことから, マップ上での「危険」に関する確率値の信頼度は概して低い.このため, 確率値の信頼度もなんらかのかたちで表現すべきであろう.これは個々の確率値をファジィ集合とみなしメンバーシップ関数で表現すれば, 論理演算も可能となり, 一定の信頼レベルのデータを取り出せる.
    利用者側からも確率値に加えて, こういった期間, 空間的範囲, 信頼度等の要求があることを考えれば, ハザードマップは一方的に供給されるものでは不十分であり, それらの要求にマッチした情報を適当な表現で供給するものでなければならない.このためにはデータ変換や論理演算を行うデータ管理システムが必要となる.
  • 小池 克明, 大見 美智人
    1995 年 6 巻 3 号 p. 133-146
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    2次元平面内で不規則に分布し, 多様な属性をもつ地質情報から種々の地下構造を明らかにするためには, 等値線作成法の選択が重要となる.なぜならば, 各手法ごとに作成される曲面の形状, すなわち属性値 (物性値) の分布を表すモデルが異なるからである.等値線作成法は, 対象とするデータの性質によって2つに大別される.その1つは各データに物理的な重み係数を与え, その重み係数に応じてモデルと原データとの値の差を調整する「当てはめ」であり, 他方はすべての原データの位置でその値に近づくようなモデルを構築する「補間」である.さらに, 後者の補間においては, (i) データの母体が均質な場合と (ii) 複数の母体からデータが得られた場合とによって手法を細分化する必要がある.
    本論文では, (i) に適する補間法として移動平均法, 最適化原理, クリッギング法, および最適化原理とクリッギング法とを組み合わせた手法を選び, これらを2次元関数の復元問題に適用した.各補間法によって格子点ごとに求められた値に基づき, 補間の誤差, モデルの滑らかさ, およびセミバリオグラムの誤差の観点から各補間法を評価した.さらに, 補間法を適用する際に必要となるパラメータの値の適切な設定法, および補間の誤差と格子点周りのデータの分布状態との関連性について考察した.
  • 中野 司, 田中 明子
    1995 年 6 巻 3 号 p. 147-164
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • 山田 俊雄
    1995 年 6 巻 3 号 p. 165-167
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • 山田 俊雄
    1995 年 6 巻 3 号 p. 169-170
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
  • プログラム資産の温存と交流を具体化しよう
    山田 俊雄
    1995 年 6 巻 3 号 p. 171-173
    発行日: 1995/09/25
    公開日: 2010/02/26
    ジャーナル フリー
    本学会も創立以来6年余, 高邁な学術姿勢もマンネリ化してきたのではないでしょうか.学会は何処も同じと思いますが, 学術の相互研鑽, 後進育成, そして専門の知識を交流し, 競い合い, 内外の関連ある分野への貢献が真意である筈です.大切なことは古手会員は若手の良き指導者と先達であると共に確かな信頼感を得ることではないでしょうか.こうした見地で眺めると, 研究会時代にみられた特徴の一つであった個人の活躍が低調化してきているのではないでしょうか.毎春に開かれる大会研究発表会の個人ベース・テーマの発表者が減少したことは相互研鑽の場に値していないことを物語っていると思います.若手技術者, 研究者にとって研究会時代に培われた一つの魅力も失われてしまったのではないでしょうか.現状打破に対処する意味で, 基本的な提案を致します.
    私は企業育ちの地学を利用せざるを得なかった技術者OBです.大多数の皆さんと畑の違う立場で, 偏狭の謗りがあるかもしれませんが御一読頂ければ幸いと思います.
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