地質学雑誌
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108 巻, 9 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 堂満 華子, 椎原 美紀, 鳥井 真之, 塚脇 真二, 尾田 太良
    2002 年108 巻9 号 p. 545-556
    発行日: 2002/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    日本海南部の隠岐トラフ南東縁部で採取されたKT96-17 P-2コアには5枚の火山灰層が挟在する.これらの火山灰層について火山ガラスの形態や主成分化学組成,および鉱物組成を調べた結果,ATとK-Ahの両層準の間に鬱陵島起源の降下火山灰層を2枚見い出し,それらの火山ガラスの主成分組成が互いに異なることを明らかにした.日本海の古海洋学的研究において重要な年代指標とされるU-Okiはこれらが混同されている可能性があり,従来U-0kiの対比候補とされていた鬱陵島の醗陵降下テフラU-2だけではなくU-3やU-4も広域に分布した可能性が指摘される.また,本コアに挟在するKsPの直上ならびに直下の層準から採取した浮遊性有孔虫殻を試料としてAMS 14C年代を測定した結果,約18,000 yr BPの年代値を得た.KsPの噴出年代は約20,000~22,000cal yrBP程度と見積もられる.
  • 加藤 潔, 清水 宏典, 坂 幸恭
    2002 年108 巻9 号 p. 557-574
    発行日: 2002/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    紀伊半島中央部の三重県宮川村~奈良県天川村の秩父累帯は,東西に延びる縦走断層により,北帯,黒瀬川帯,南帯に区分される.本地域の秩父累帯の主体を構成する地質体はジュラ紀-前期白亜紀付加体であり,北帯に小川郷コンプレックス,黒瀬川帯に一之瀬コンプレックス,南帯に能見坂コンプレックスが分布する.黒瀬川帯には上記のジュラ紀付加体とは異質な黒瀬川岩石類,すなわち,弱変成したメランジェからなる鴻坂峠コンプレックスが狭長に分布し,メタガブロが異なる地質系統を境する断層沿いに点々と分布する.このように,黒瀬川帯は紀伊半島の東岸(志摩地域の東端部)から紀伊半島中央部まで,本質的に途絶えることなく延びていることが明らかとなった.
  • 新井 宏嘉
    2002 年108 巻9 号 p. 575-590
    発行日: 2002/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    関東山地北縁部,跡倉ナップを構成する上部白亜系跡倉層には共役雁行脈が発達する.これを用い,跡倉層中の古応力場を解析した.雁行脈はその形態的特徴により,個々の脈が相似褶曲の形態を呈し,尖端が他の機械的異方面に連続しないもの(Aタイプ)と,Aタイプに比べて規模が大きく,個々の脈がシェブロン褶曲の形態を呈し,尖端が節理に連続するもの(Bタイプ)の2つに区分される.共役雁行脈はAタイプにのみ認められる.Aタイプは主に石英および緑泥石からなり,脆性-延性剪断帯で形成された.Bタイプは方解石および石英を主とし,節理形成後の開口で形成された.共役雁行脈から求めた古応力場は,最大圧縮主応力軸:北西-南東~北北東-南南西方向,水平,中間圧縮主応力軸:ほぼ鉛直,最小圧縮主応力軸:北東-南西~西北西-東南東方向,水平である.これらは跡倉層の重複褶曲構造のうち,正立褶曲群形成時後期に形成された.
  • 狩野 謙一
    2002 年108 巻9 号 p. 591-605
    発行日: 2002/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    北北西-東南東~南北方向の柳ヶ瀬断層周辺の美濃-丹波帯の弱変成中生代付加コンプレックスの詳細な地質調査と層理面の姿勢の方位解析によって,この地域には南北方向で急傾斜した軸をもつ地質図スケールのシェブロン褶曲が発達していることが明らかになった.この褶曲は急傾斜した地層がほぼ鉛直な軸の周りを回転し座屈することによって形成されている.柳ヶ瀬断層は最大規模の褶曲のヒンジ面に位置している.この褶曲は断層の先端部よりさらに数km以上北方に連続している.褶曲と断層の空間的関係から,柳ヶ瀬断層は地質図規模のシェブロン褶曲が成長するのに伴って"褶曲関連断層"として形成されたことを示唆している.柳ヶ瀬断層は基盤岩に数kmの左横ずれ変位を与えているが,断層に沿う地形変位は最大でも170m程度である.このことは,第四紀後期における断層活動は既存の断層帯の弱面を利用していることを示唆している.
  • 廣野 哲朗, 横山 正, 高橋 学, 中嶋 悟, 山本 由弦, 林 為人
    2002 年108 巻9 号 p. 606-609
    発行日: 2002/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
  • 尾上 哲治, 田中 均
    2002 年108 巻9 号 p. 610-613
    発行日: 2002/09/15
    公開日: 2008/04/11
    ジャーナル フリー
    Upper Triassic bivalves were discovered from the Sambosan Subterrane of a Late Jurassic to earliest Cretaceous accretionary complex along the uppermost reaches of Motoidani Gully, Itsuki-mura, Kumamoto Prefecture. The examined succession entirely comprises an accreted oceanic-rock assemblage of the basaltic volcaniclastic rocks (ca. 60 m thick) conformably succeeded by bedded black limestone (ca. 10 m thick), which is, in turn, over-lain by partly dolomitic, massive limestone (ca. 50 m thick). Two Late Triassic bivalvian assemblages were recognized in the examined succession. One is the Carnian St. Cassian-type Assemblage from the upper part of the volcaniclastic rocks and the lowermost part of the bedded black limestone. The other is the Norian Megalodontid Assemblage from the lower to middle part of the massive limestone, with an emphasis upon the successive relation of the basaltic volcaniclastic rocks to the overlying limestone. Occurrence of Gruenewaldia decussata and G. woehrmanni of the St. Cassian-type Assemblage, and the Megalodontid Assemblage implies a Tethyan affinity of the Sambosan oceanic rocks.
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