日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
25 巻, 4 号
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  • 徳武 哲, 中村 重信, 井原 康夫, 松下 正明
    1988 年 25 巻 4 号 p. 352-374
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 池田 久男, 菱村 将隆, 播口 之朗, 荒木 五郎
    1988 年 25 巻 4 号 p. 375-395
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 小田原 弘明, 土居 義典, 米沢 嘉啓, 小沢 利男
    1988 年 25 巻 4 号 p. 396-402
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    僧帽弁腱索断裂19例 (男11例, 女8例) を対象とし, 60歳以上の老年者12例 (男5例, 女7例, 年齢60~80歳) と, 59歳以下の若壮年者7例 (男6例, 女1例, 年齢36~58歳) の二群に大別し, 老年者腱索断裂の特徴を明らかにする目的で, その臨床像, 治療, 病理所見, 予後につき検討した. 腱索断裂の診断は全例心エコー法にて行い, 心不全の改善後15例には心臓カテーテル検査を施行した. また14例に外科治療を行い, 断裂部位をも確認した.
    老年者腱索断裂は, (1)比較的女性に多く, 急性に発症し, 心房粗細動を合併しやすく, 高度の僧帽弁逆流を伴って重症心不全に陥る. (2)いわゆる特発性断裂が後尖に多く生じ, 組織学的には粘液変性像を認める. (3)急性期に内科的に心不全の改善が得られない場合には緊急弁置換術の適応となる. (4)外科治療の成績は若壮年者と同様に良好であり, その長期予後も良好である. (5)内科治療は軽症例を除き限界がある. 一旦内科的に心不全が改善しても, III~IV度の僧帽弁逆流を示す場合には, 高齢者であっても積極的に外科治療を施行すべきと考えられる.
  • 新野 直明
    1988 年 25 巻 4 号 p. 403-407
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    軽費・養護老人ホーム入所者369名, 内科外来患者346名, 老人健診受診者181名, 老人大学受講者370名, 老人センター利用者98名計1,364名 (全員60歳以上) を対象に, Zung の自己評価式抑うつ尺度 (SDS) による調査を実施した. 完全回答の得られた1,031名 (男性384名, 平均年齢73.7±7.7歳, 女性647名, 平均年齢73.3±7.3歳) に関して, 抑うつ症状の有症率 (SDS得点48点以上の人の割合) を求め, 性・年齢・対象群の種類による有症率の差について検討した.
    その結果, 完全回答者の抑うつ症状有症率は11.1%であった. 性別では, 女性の方が男性より有症率が高い傾向がみられたが, 有意な差ではなかった. 年齢別では, 70歳代, 80歳代が有意に高い有症率を示した. 有症率に最も大きな影響を与えたのは対象群の種類であり, 年齢をコントロールしたところ, 養護ホーム入所者が著明に高い有症率を, 老人大学受講者が著明に低い有症率を示した.
    老人ホームにおける健康対策は, 身体機能に関するものが主となる傾向が強いといわれるが, 精神的側面の対応の強化も重要であると考えられた.
  • 島本 順子, 島本 博幸, 中村 英雄
    1988 年 25 巻 4 号 p. 408-412
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    器質的心疾患を認めない高齢者入院患者88名 (70~98歳, 男28, 女60) を痴呆, 寝たきりの有無により4群に分け, 24時間連続心電図記録を行った. この1時間当りの平均分時心拍数より最小自乗スペクトル法にて回帰余弦曲線を算出し, 痴呆及び寝たきり状態の有無が心拍数概日リズムに及ぼす影響について検討し, 以下の結論を得た.
    1) 心拍数概日リズムは全例, 相関係数0.750以上と有意に余弦曲線表示し得た (p<0.001).
    2) 平均心拍数である mesor には4群間で有意差を認めなかった.
    3) amplitude で表される“日差”は痴呆の有無にかかわらず, 寝たきり (-) は寝たきり (+) に比し, 有意に大であった. 寝たきり状態では daily activity 低下に伴い自律神経, 特に交感神経緊張の減退を示すものと推定された.
    4) acrophase は痴呆群で有意に大であり最大心拍数時相の遅れとして, 痴呆と心拍数概日リズムを司る自律神経中枢変化との間に何らかの関係を示唆するものと考えられた.
  • 長瀬 隆英, 福地 義之助, 松瀬 健, 山岡 実, 石田 喜義, 折茂 肇, 北見 久仁男, 丸茂 一義, 本間 請子, 高橋 健一, 吉 ...
    1988 年 25 巻 4 号 p. 413-418
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    東京警察病院多摩分院及び本院内科にて過去7年間 (1980~1986) に経験した肺炎症例270例のうち, X線写真と動脈血ガスを同時期に検査された48症例を対象とした. 対象を, 65歳未満の若年群21例と, 65歳以上の老年群27例に分け, レ線病変の拡がりと動脈血ガスの関係を分析した. レ線病変の拡がりは, 正面胸部レントゲン写真において全肺野中に占める浸潤影の割合 (%) と定義し, 全肺野および浸潤影の面積計算はデジタイザーを用いて算出した.
    1. 老年者肺炎のガス交換異常は, PaO2単独低下を示す酸素化障害が主であり, 肺胞気動脈血酸素分圧較差 (AaDO2) の開大をともなった換気血流不均等などによるものと考えられた.
    2. 老年者肺炎のレ線病変の拡がりと酸素化異常には, 有意の相関が認められた.
    3. 老年者肺炎でのPaO2低下, AaDO2開大の程度は, 同等のレ線病変の拡がりに対し, 若年者より高度であり, 呼吸不全に陥りやすいことが示唆された. PaO2 60Torrに対応するレ線病変は, 若年群で38%に対し, 老年群では24%であった.
    4. 以上より, 老年者肺炎においてはレ線病変の拡がりが比較的軽度であっても, 早期の酸素治療を要する症例が多いことに留意すべきであると思われた.
    5. 目測法とデジタイザー法によるレ線病変の面積計算では, 両者で大きな差異を認めなかった. この結果より, 目測法によるレ線病変の拡がりは比較的精度が高く, 臨床上も十分に応用されうることが示唆された.
    6. 正面・側面法によるレ線病変の拡がりを算出したところ, 正面法単独との相関係数は0.983と高く, 両方法で20%以上の差異を認めた症例は21例中1例のみ (左舌区肺炎) であった. 従って, 左舌区肺炎などを除けば, 正面法によるレ線病変の拡がりは, 立体的肺炎病変を比較的よく反映していると思われた.
  • 方 榮哲, 桑島 巌, 蔵本 築
    1988 年 25 巻 4 号 p. 419-423
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    老年者における pseudohypertension の頻度を調べる目的で, 65歳以上の老年者59例について, マンシェット法による血圧値と上腕動脈内にカテーテルを挿入することにより得られた直接法の値とを比較検討した. 収縮期血圧に関しては間接法では161.5±26.7mmHg (mean±SD), 直接法では169.2±26.7mmHgで前者は後者に比して有意に低値であり (p<0.05), 間接法の値が直接法の値を10mmHg以上上回るいわゆる pseudohypertension は1例も認められなかった. 拡張期血圧値は両測定法間にr=0.86の高い相関を認めたが両測定法による血圧値の有意差は認められなかった. Osler 法陽性者と陰性者との間には収縮期血圧, 拡張期血圧とも両測定法による血圧値の有意差が認められなかった.
    脈波速度と収縮期血圧との間には有意の相関が認められた (Y=11.4X±66.1, r=0.65). しかし脈波速度と両測定法による圧差との間には収縮期血圧, 拡張期血圧とも, 相関が認められなかった.
    今回の我々の成績からは老年者においても pseudohypertension の頻度は非常に低く, 観血的な直接法による血圧測定の必要は少ないことが示された.
  • 森 聖二郎, 村野 俊一, 森崎 信尋, 白井 厚治, 斎藤 康, 吉田 尚, 松本 玲子, 秋草 文四郎, 上杉 健哲, 高野 昇
    1988 年 25 巻 4 号 p. 424-429
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
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    症例は32歳, 女性. 理学所見上, (1)低身長 (141cm), (2)尖鼻, 小下顎症のため鳥様顔貌を呈し, (3)顔面・頚部皮膚に皺が多く, (4)四肢末梢優位, 特に手足の著明な皮膚萎縮がみられ, (5)全身の浅在静脈が外表より明瞭に透見され, (6)手指足趾とも爪甲は小さく, 両側拇趾は爪甲鉤弯症を呈し, (7)下腿には数カ所瘢痕がみられ, (8)頭髪は黒色でやや疎, 腋毛はなく陰毛も疎であった. 既往歴では, 30歳時, 分娩中子宮破裂を発症したが, 死亡した胎児の外表面上に特別な異常は認めなかった. 家族歴では, 母方の祖父母が血族結婚であり, 母親は本症例と同様の身体所見を呈していたため Werner 症候群と診断されていた. 本症例の一般臨床検査所見には特に異常を認めなかったが, X線上脊椎後弯症と軽度の骨粗鬆症を呈していた. 本症例は Werner 症候群と類似しているが, 白髪・禿髪, 白内障, 耐糖能障害等は呈しておらず, 典型的な Acrogeria と考えられた. なお, 臨床上いかなる内臓の病的変化も考えられなかったが, 少くとも子宮組織は正常であることが病理学的に明らかとなった.
  • 斎藤 正典, 朝倉 英策, 魚谷 知佳, 定梶 裕司, 熊走 一郎, 松田 保
    1988 年 25 巻 4 号 p. 430-431
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 1988 年 25 巻 4 号 p. 432-461
    発行日: 1988/07/30
    公開日: 2009/11/24
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