日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
31 巻, 1 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 糖代謝異常と高血圧を中心に
    飯村 攻
    1994 年 31 巻 1 号 p. 1-9
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 小柳 仁, 森 隆, 小越 章平, 日置 紘士郎, 兼松 隆之, 加藤 紘之
    1994 年 31 巻 1 号 p. 10-37
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 川本 龍一
    1994 年 31 巻 1 号 p. 38-44
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    過疎地域における唯一の医療機関である三崎町国保二名津診療所の, 12カ月間 (1991年6月から1992年5月) にわたる外来受診患者の健康問題について調査した. 健康問題の分類はWONCAの提唱するICHPPC-2-Defined に基づき, 新たに発生した健康問題 (新規健康問題) と半年以上にわたり定期的医学的管理を必要とした健康問題 (慢性健康問題) とに分けて調査した. その結果, 新規健康問題では1,280件で1,182名 (1.08±0.31件/回) の患者が, 慢性健康問題では461件で163名 (2.83±1.51件/人) の患者が受診した. 新規健康問題については, 主訴では呼吸器症状が上位を占め, 急性の上気道感染症, 胃の機能異常とその他の胃・十二指腸疾患, 接触性皮膚炎とその他の湿疹などが上位を占めていた. 慢性健康問題では, 合併症のない一・二次高血圧症, 骨関節症と類縁疾患 (脊椎以外の部位), 骨粗鬆症などが上位を占めていた. 健康問題の種類については, 新規で156種類, 慢性で62種類であった. 以上から, 過疎地域の診療所において老人医療に携わる医師には幅広い対処能力が求められており, その守備範囲の広さが明らかにされた. 今後の我々の役割としては, こうした地域特有の健康問題を理解するとともに, 住民教育等を通して対策を展開していくことが重要であろう.
  • 古名 丈人, 伊東 元, 長崎 浩, 藤沢 明子, 新見 まや, 丸山 仁司, 衣笠 隆
    1994 年 31 巻 1 号 p. 45-51
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    本研究は, 高齢者用の運動能力テストバッテリーに使用することを想定したステップテストを用いて, 18歳から83歳までの健常男性149名を対象に, 持久性能力を測定した. ステップテストは, 高齢者でも容易に実施できるようにステップの高さを20cmとし, 3分間毎に漸増する3段階昇降頻度を若・中年者で毎分15回, 20回, および25回, 高齢者は, 毎分10回, 15回, 及び20回に設定した. ステップテスト終了後に, 各段階の物理的負荷強度と心拍数 (HR) から予測最大心拍数における負荷強度をPWC (Physical Work Capacity) とし, これを持久性能力の指標とした. また, 高齢群 (34名) の16名については再テストを行い, PWCの再現性, およびHRと酸素摂取量の直線性を確認した. 高齢群 (34名) 全てがテスト可能であり, %HRmax (運動中のHR/220-年齢) は25名 (73%) が60~80%HRmaxであった. テストによる重篤な不整脈出現等の異常がなく, 高齢者にとってステップテストの負荷は適切で安全であることを示唆した. 全被験者のPWCは有意な加齢低下 (年齢に対する2次回帰: r=0.52, p<0.001) を認め, 20歳代を100%とした60歳, 70歳代の比率は, それぞれ60%, 53%であった. 以上の結果から, 本研究で採用したステップテストは広い年齢層に適用性があり, ステップテストによるPWCは加齢変化と個人差を明らかにするために有効であることが示唆された.
  • 寳學 英隆, 松本 昌泰, 秦 龍二, 半田 伸夫, 今泉 昌利, 杉谷 義憲, 米田 正太郎, 恵谷 秀紀, 末吉 建治, 楠 正仁, 鵜 ...
    1994 年 31 巻 1 号 p. 52-59
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    脳血管障害後のうつ状態に対する, dopamine agonist 作用を有する lisuride maleate 投与の意義を検討する目的で, 113例の慢性期脳血管障害患者について, そのうつ症状の程度を仮面うつ自己評価スケールを用いてスクリーニングした. その結果, スコア合計が11点以上で仮面うつ症あるいはその疑いありと考えられた20例に対し, lisuride maleate (オイナール(R)錠) 0.075mg/日を投与して経過を観察した. うつ症状の重症度推移は Hamilton スケールを用いて項目別に定量的に評価した. また, 薬剤投与前に実施したCT, MRI検査画像上の病変の局在等とうつ症状の重症度との関係について, スコア合計点数が11点以下であったが, 仮面うつ症の疑いありと診断された4例も加えて, 24例を対象として検討した.
    うつ症状の重症度は lisuride maleate 投与4週以降で有意に低下し, 項目別では, 評価した18項目のうち, 抑うつ気分, 意欲減退, 睡眠障害, 不安感, 日内変動などの9項目で重症度の有意な低下が認められた. また投与4, 8, 12週後におけるうつ症状全般改善度は, 軽度改善以上では各々55%, 82%, 88%であり, 特に8週以降において安定した改善度を示した.
    画像診断上の病変とうつ重症度との対比では, 病変のある群において, 病変の無い群に比して重症度が高い傾向が認められたが, 病変の局在の違いによる重症度の差は認められなかった. また, 脳溝開大が高度なほどうつ症状がより重症であった.
    以上, lisuride malease が脳血管障害後のうつ症状全般に対して高い有用度を示すことが客観的, 定量的手法によって確かめられ, 本剤の投与は, うつ状態の改善を通じて脳卒中患者の社会的予後を改善することに有効であると思われた.
  • 阿部 緑生, 志賀 隆, 丸山 幸夫
    1994 年 31 巻 1 号 p. 60-65
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
    特別養護老人ホームに入所している80歳以上の高齢者100名を対象に, 貧血 (11g/dl未満) の発生率, Hb濃度, 血清鉄, TIBCを測定し, 年代 (80~84歳, 85~89歳, 90歳以上), 性と生活様態 (自力歩行者, 車椅子生活者, 寝たきり状態) 別に検討した. また貧血の原因となりうる合併疾患についても検討した. 生活程度別では活動性が低下するに従ってHbは低値を示す傾向を示した. 平均Hb濃度は年代別では, 80歳代前半がそれ以上の年代群に比べて約0.5g/dl高く, 男性は女性に比べて1g/dl高かった. また, 寝たきり状態者群の平均Hb濃度は非寝たきり状態者群に比べて約1.2g/dl低く, 両群間で有意 (p<0.001) の差を認めた. 貧血の発生率では, 年代や性では差を認めず, 生活様態別の比較でのみ有意の差を示した. すなわち, 自力歩行者は27例中2例 (7%), 車椅子生活者は23例中4例 (17%) であるのに対し, 寝たきり状態者では50例中22例 (44%) と高率な貧血発生率が認められた (p<0.001). また, 尿路感染症, 褥瘡, 慢性気管支炎, 進行癌, 慢性関節リウマチの五疾患を貧血要因疾患として調査したところ, 対象症例中53例に認められた. これらの貧血要因疾患を生活様態別にみると, 自力歩行者29.6%, 車椅子使用者30.4%であるのに対し, 寝たきり状態者では76%となり, 寝たきり状態者は前二者を合わせた非寝たきり状態者の30%と比較して有意 (p<0.001) に多く貧血要因疾患を合併していることが認められた. そこで寝たきり状態者群の中だけで貧血要因疾患を持つ38例と, 持たない12例における平均Hb濃度と貧血症例の頻度を比較したところ, それぞれ11.06g/dl, 47%と11.45g/dl, 33%となり, ともに有意の差を認めなかった (p>0.1). これらのことより, 80歳以上の高齢者においては, 寝たきり状態が貧血の誘因となっており, 尿路感染症, 褥瘡などが合併しやすいことも確かめられたが, 貧血の原因はこれらの合併症によるのではないことが示唆された.
  • 1994 年 31 巻 1 号 p. 66-77
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 1994 年 31 巻 1 号 p. 78-81
    発行日: 1994/01/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
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