日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
33 巻, 2 号
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  • 末舛 恵一
    1996 年 33 巻 2 号 p. 67-71
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 設楽 哲也
    1996 年 33 巻 2 号 p. 72-77
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 豊島 孝道, 桑島 巌, 鈴木 康子, 大川 真一郎, 松下 哲, 小澤 利男
    1996 年 33 巻 2 号 p. 78-83
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
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    東京都老人医療センター通院中の老年患者のうち, 一般診療において24時間血圧が測定された294例 (非投薬例118例, 投薬例176例) について, 外来随時血圧と自由行動下血圧の関係について検討した.
    外来血圧測定において収縮期血圧が160mmHg未満の非高血圧とされた107例のうち, 33例 (30.8%) が24時間血圧測定では昼間収縮期血圧が140mmHg以上を呈しており, 家庭高血圧または白衣正常血圧と考えられた.
    一方, 外来血圧測定において, 収縮期血圧が160mmHg以上の高血圧と判断された症例187例中, 78例 (41.7%) が昼間収縮期血圧の平均が140mmHg未満の白衣高血圧であった.
    白衣高血圧群の外来血圧は非高血圧群に比し有意に高かったが, 24時間血圧は持続性高血圧群に比し有意に低く, 非高血圧群と有意差を認めなかった. 家庭高血圧群の外来血圧は持続性高血圧群に比し有意に低く, 非高血圧群と有意差を認めなかったが, 24時間血圧は非高血圧群と持続性高血圧群の中間の値を取った. 各群の投薬数を比較したところ白衣高血圧群では他群と比較して3剤以上の多剤併用を受けている頻度が高い傾向にあった. 脳血管障害の頻度は4群間で有意な差は認めなかった. 外来血圧を指標とした降圧薬治療では, 白衣高血圧群では降圧薬の過剰投与を受ける傾向が見られ, 家庭高血圧群では血圧を過小評価された結果, 降圧薬治療が不十分となっている可能性がみられた. 老年者本態性高血圧症の管理上, 白衣高血圧, 家庭高血圧群の検出及び管理は重要な問題であり, 自由行動下血圧測定の重要性が示された.
  • 稲垣 俊明, 新美 達司, 山本 俊幸, 橋詰 良夫, 荻原 雅之, 水野 友之, 稲垣 亜紀, 菊地 基雄
    1996 年 33 巻 2 号 p. 84-94
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
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    1992年12月より1993年5月までの期間に, 名古屋市に在住の100歳以上の高齢者 (以下百寿者と略す) 36例 (男10例, 女26例, 平均年齢101.4歳) に対して, 生活歴の聴取, 老年者の総合的機能評価法, 医学的検査を施行し, その実態調査を行った. 尚, 性格検査は老人施設の62~93歳の高齢者50例を対照群とした. 血液検査, 生化学検査, 免疫検査は老人施設に入所中の百寿者14例および対照群として特別養護老人ホームに入所中の70~99歳の高齢者202例を選択し検討した.
    1) 百寿者に高率にみられたものは食生活の注意, 飲酒・喫煙の制限, 肉体活動を必要とする職業であった. しかし, 百寿者の生活自立例と生活介助例ではそれらの項目に有意差がみられなかった. 痴呆は65.6%にみられた.
    2) 百寿者に関する各種指標の相関では, 長谷川式簡易知能評価スケール (以下HDSと略す), 改訂長谷川式簡易知能評価スケール (以下HDSRと略す), 日常生活動作能力 (以下ADLと略す), 身体情報機能, 社会生活は各項目間でそれぞれ正の相関を示した. 生活自立例と生活介助例の間で有意差がみられたものは, 生活自立例では老人施設で生活している症例が低率, 疾患の個数が低値, 脳出血・脳梗塞および痴呆はなく, 収縮期血圧は高値, HDS, HDSR, ADL, 身体情報機能, 社会生活の項目は高値であった.
    3) 加齢にともない血液検査値は赤血球数, ヘモグロビン濃度, ヘマトクリット値が有意な負の相関を示した. 生化学検査値はアルブミン, 血清総蛋白, 総コレステロール, LDL-コレステロールが有意な負の相関, クレアチニン, 尿素窒素, 尿酸が有意な正の相関を示した. 免疫検査値では細胞性免疫能はT細胞のうちヘルパーTリンパ球の絶対数が有意な負の相関, 液性免疫能はIgAが有意な正の相関を示した.
  • 阿部 晋衛, 羽生 春夫, 新井 久之, 岩本 俊彦, 高崎 優
    1996 年 33 巻 2 号 p. 95-104
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
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    老年期痴呆の代表的疾患であるアルツハイマー型痴呆 (DAT) および脳血管性痴呆 (VD) 例に123I-IMP SPECT による安静時脳血流量測定および99mTc-HMPAO SPECTを用いた起立負荷試験による脳循環自動調節能の評価を行い, その病態の相違を比較検討するとともに起立負荷試験の鑑別診断法としての意義について検討した. 安静時脳血流量測定では健常高齢者 (C) 群と比較しDAT群, VD群ともに全領域で脳血流量低下を認め, 平均脳血流量もC群51.0ml/100g/minに対しDAT群40.1, VD群41.3と有意な低下を認めた. DAT群とVD群の比較では頭頂葉皮質においてDAT群で有意な低下を認め, またDATでは側頭葉, 頭頂葉で長谷川式スコアと有意な正の相関を得た. しかし安静時CBF測定からはDATの進行例とVDの一部と鑑別が困難な場合もみられた. 一方, 起立負荷試験に関しては血圧低下はC群, DAT群, VD群ともに約10mmHg程度で同等であったが大脳半球平均の脳血流低下率はC群5.0±8.5%, DAT群4.0±8.0%, VD群20.2±13.5%とVD群で有意な高値を認め, 脳循環自動調節能の指標としたD.I. (Dysautoregulation index, Δ%CBF/mmHg) もC群0.5, DAT群0.3, VD群1.7とVD群はC群, DAT群と比較し有意な高値を呈した. この機序としてVDにおける広範な動脈硬化性病変の存在や脳循環自動議節能の障害が推測された. また起立負荷試験により安静時CBF測定からは鑑別の困難であった症例も容易に鑑別可能であった. 本法は安静時脳血流量測定では得られない病態の評価, 補足が可能であるとともに鑑別診断の一助となることが示唆された.
  • 酒井 希美子, 間口 元文, 小原 克彦, 西田 亙, 若宮 留美, 中村 尚子, 向井 幹夫, 横山 彰仁, 日和田 邦男
    1996 年 33 巻 2 号 p. 105-109
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
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    症例は67歳の女性. 起立時のめまいを主訴に当科へ入院した. 入院時, 血圧は臥位で146/80mmHg, 立位で50/-mmHgと著明な起立性低血圧を認めた. 自律神経機能検査を施行したところ, 暗算, 過呼吸試験で正常反応を示したこと, 寒冷昇圧試験にて血圧の上昇を認めなかったこと, バルサルバ試験にて第4相の消失を認めたことより交感神経遠心路の障害が考えられた. 基礎疾患や他の自律神経症状, および中枢神経症状は認められず, 特発性起立性低血圧と診断した. 一方, ホルター心電図にて3.8秒の心停止と洞性徐脈を認め, アトロピン, イソプロテレノール投与に対して心拍数の増加が認められなかったことより洞機能不全症候群 (以下SSS) の合併と考えられた. 123I-MIBG心筋シンチグラフィーにおいて心筋全体の著明な取り込み低下を認めたこと, amezinium の投与により起立性低血圧の改善に加え, 徐脈, 心停止の消失を認めたことから, 本症例のSSSの原因として心臓交感神経障害が関与している可能性が示唆された.
  • 堀内 敏行, 中村 哲郎, 堤 久, 宮尾 益理子, 井上 潤一郎, 荒木 厚, 服部 明徳, 原野 昭雄, 森 真由美, 井藤 英喜
    1996 年 33 巻 2 号 p. 110-115
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
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    61歳ではじめて異常ヘモグロビン血症 (HbJ Cape Town) と診断された男性例. 3年前より検診で食後高血糖を指摘されていたが放置. 平成6年3月全身倦怠感, 食欲不振が出現し, 近医にて尿糖, 尿蛋白陽性, 肝機能異常指摘され精査目的で入院. 入院時検査にて, 空腹時血糖116mg/dl, HbA1c 22.3%, GOT 24IU/l, GPT 17IU/l, Al-P 117IU/l, LAP 42IU/l, γGTP 104IU/l, ChE 199IU/l, 75gOGTT急峻型高血糖パターンを示した. 入院後の経過では, 急峻型高血糖は胃切除によるものであり, 糖尿病は否定された. HbA1c高値の原因を調べたところ, 等電点電気泳動法で異常ヘモグロビンを陽極側に検出し, CMクロマトグラフィーでのグロビン分画ではα鎖の前に異常ピークを認めた. このα鎖グロビンを逆相-HPLCで分析したところ正常鎖でα92位に存在するアルギニン (Arg) がグルタミン (Gln) に置換されていた. この異常ヘモグロビンは血色素構造解析によってHbJ-Cape Town であることが判明した. 異常ヘモグロビン血症は, 通常若年のうちに診断されるが, 60歳以上の高齢者において初めて診断されることも稀ではないと考えられた.
  • 高橋 龍太郎, 金丸 晶子, 山中 崇, 望月 直哉, 櫻井 曜子, 松倉 時子, 藤冨 篤子, 芦川 修貮
    1996 年 33 巻 2 号 p. 116-119
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
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    70歳, 女性. 8年前夫と死別してから秋田県で一人暮らしをしていた. 1994年12月脳出血 (左被殻) にて最寄りの総合病院に入院. 血腫除去術をうけるも重度の右片麻痺と全失語が残った. 嗜好の偏りなどから経口摂取では栄養確保が困難とされ, 1995年3月, 経管栄養開始. 当センター近くに住む長男夫妻が在宅での介護を希望し, 療養体制作りのため1995年5月秋田県から転院となる. 入院後, 家族の協力による患者の嗜好に合わせた副食の持ち込みを取り入れながら経管栄養を中止した. 一時摂取量の低下がみられたが, 入院1カ月後頃には経管栄養剤投与中の総エネルギーにみあう量を摂ることが可能となった. これは Body Mass Index 値を22として求められる理想体重kg当たり18.9Kcalとなった. 入院時認められた高コレステロール血症 (血清総コレステロール286mg/dl) は経口摂取開始後漸減し, 1カ月後には正常化した. 一時低下した血清アルブミン値, 血清トランスフェリン値はもとの値に回復し7月退院となった. 経管栄養剤は各種栄養素, ビタミン, ミネラルなどを効率よく補給できるよう調合された栄養管理製剤であるが, 食嗜好や脂質代謝の個人差が時には高コレステロール血症を引き起こす可能性がある.
  • 髄液中 tau との関連
    金丸 和富, 松下 哲, 山之内 博
    1996 年 33 巻 2 号 p. 120-121
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 33 巻 2 号 p. 122-140
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
    ジャーナル フリー
  • 1996 年 33 巻 2 号 p. 141-150
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2009/11/24
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