日本老年医学会雑誌
Print ISSN : 0300-9173
35 巻, 3 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
  • 武田 雅俊, 篠崎 和弘, 西川 隆, 工藤 喬, 中村 祐, 田中 稔久
    1998 年 35 巻 3 号 p. 157-163
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 小澤 高将
    1998 年 35 巻 3 号 p. 164-171
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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    細胞エネルギーの大半を担うミトコンドリア・エネルギー産生系の主要部分はミトコンドリア固有のDNA (mtDNA) によってコードされている. mtDNAは, 細胞内で酸化的障害を受けやすく脆弱であり容易に断片化し, 在位する遺伝子が崩壊して, 細胞はエネルギー危機に陥り自然死 (アポトーシス) に至る. こうした遺伝子崩壊は, 生後細胞分裂しない脳神経, 筋肉などの安定組織において顕著であり, その表現型として痴呆, 心不全や, パーキンソン氏病, 拡張型心筋症, 脳筋症など老化に特徴的な症状や退行性疾患を発現する.
  • 原澤 道美
    1998 年 35 巻 3 号 p. 172-177
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 折茂 肇
    1998 年 35 巻 3 号 p. 178-185
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 永井 克孝, 平井 俊策
    1998 年 35 巻 3 号 p. 186
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 今堀 和友
    1998 年 35 巻 3 号 p. 187-189
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 五島 雄一郎
    1998 年 35 巻 3 号 p. 190-193
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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  • 渡辺 郁馬
    1998 年 35 巻 3 号 p. 194-200
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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    老年者にとって食べること, 話すこと, 味合うことはその余生を楽しみ, 社会のために働く意欲を起こすに必要な口腔機能であると同時に, 自分の健康を維持していくうえでも大切な機能である. 最近では顔貌についても大変重要視されるようになってきている. このいずれの機能が欠けても生き甲斐に強い影響を与える. 人は, 年をとると歯は徐々に失われてゆくが, 歯の喪失は齲蝕や歯周病が原因で生理的な変化とは考えにくい. 齲蝕によって硬組織が破壊されたところは自然には回復しない. 人工的に齲蝕を除去し人工的な材料で修復しないかぎり, その歯の機能は失われたままである. さらに, 齲蝕が進行したり歯周病が悪化した場合は抜歯が必要になる. このような過程を経て歯は喪失していくものである. しかし, たとえ歯が喪失しても義歯により咀嚼機能を回復することができる.
    最近, われわれが調査した研究では, 老年者の中でも咀嚼機能が良好なグループは健康で長生きで, また, 身体機能 (体重, 握力, 平衡機能, 骨塩量) が咀嚼機能が良くないグループより良いことが明らかになった.
  • 川本 龍一, 岡本 憲省
    1998 年 35 巻 3 号 p. 201-207
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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    平成7年9月から平成9年5月までの一連の入院患者 (男性173名, 女性142名, 年齢: 68.3±12.9歳) を対象として超音波断層法を用いて腹壁脂肪厚を測定し, 従来より知られている動脈硬化の各種危険因子との関連性をみるとともに, 総頸動脈硬化性病変との関係について検討したので報告する. 方法では, 脂肪厚の観察には日立EUB-565の超音波断層装置と7.5MHzのリニア型B-modeプローブを用い, 評価に際しては, 肝の前面での腹膜前脂肪の最大の厚さ (以下腹膜前最大脂肪厚, Pmax) と腹壁皮下脂肪の最小の厚さ (以下腹壁皮下最小脂肪厚, Smin) とを計測し, 体格による差を考慮してそれぞれPmax身長比 (Pmax/身長) とSmin身長比 (Smin/身長) を求めた. Pmax身長比は, 単回帰分析では収縮期血圧 (r=0.18), 拡張期血圧 (r=0.18), T-Chol (r=0.29), TG (r=0.34), LDL-C (r=0.34), 動脈硬化指数 (r=0.30), 血清インスリン (r=0.33) とは正の関連を, 年齢 (r=-0.12), Brinkman index (r=-0.14), HDL-C (r=-0.14) とは負の関連を認めた. Smin身長比はT-Chol (r=0.23), TG (r=0.16), LDL-C (r=0.22), 血清インスリン (r=0.35) とは正の関連を, Brinkman index (r=-0.26), 空腹時血糖 (r=-0.13) とは負の関連を認めた. 脂肪厚身長比をそれぞれ上位より6分割して各種動脈硬化の危険因子合計頻度との関係をみると, Pmax身長比ではそれが高い群ほど危険因子の合計頻度は多くなり, 上位2群では最も低い群と比較して有意な差異を認めた (各々p<0.002) が, Smin身長比ではそうした関係はみられなかった. 総頸動脈内膜中膜複合体厚に関して既知の動脈硬化の危険因子とPmax身長比あるいはSmin身長比を説明変数としてロジスティック回帰分析を行ったところ, Pmax身長比は有意な独立寄与因子であった (危険率6.59, 95%CI2.10-20.68). 超音波断層法により得られたPmax身長比は動脈硬化の危険因子の評価として有用であろう.
  • 亀井 博之, 安部 博史, 渋江 有恒, 西丸 雄也, 岩崎 敬雄
    1998 年 35 巻 3 号 p. 208-213
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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    慢性期の脳血管障害患者のMRIにて橋底部に両側性に認められるT1では等信号, T2強調像で高信号 (CPH) を呈する症例が211例中29例 (13.7%) と比較的高頻度に認められた. CPHの出現は高齢者に多く認められた (p<0.001). 年齢と性をマッチさせ抽出した症例をCPHの有無により比較したところ, CPH(+)群で脳血管障害の既往の多い者が多かった (p<0.05) が, その他の動脈硬化性リスクファクターとは関連が少なかった. MRI上, CPH症例ではPVHの程度が強く (p<0.001) 病巣数が多い傾向があり, 視床の梗塞巣を有する例が多かった (p<0.05). 以上の結果からCPHは皮質下虚血や加齢に伴う慢性脳虚血性変化と関連し, 特に椎骨脳底動脈還流域への循環量が関与しているが, 通常の動脈硬化性危険因子とは関連が少ない可能性が示唆された.
  • (1) 安定狭心症における検討
    陣内 陽介, 矢部 敏和, 古野 貴志, 山崎 文靖, 松村 敬久, 近森 大志郎, 川井 和哉, 土居 義典
    1998 年 35 巻 3 号 p. 214-219
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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    安定狭心症における運動時の無症候性心筋虚血 (SMI) の機序および意義を検討する目的で, 運動負荷試験時ST低下を示した狭心症113例を, 無痛群44例と有痛群69例にわけ, ジピリダモール心筋シンチ (Dシンチ) による可逆性欠損 (RD) 部位・範囲, 冠病変枝数, 予後を対比した.
    結果: (1)平均年齢; 無痛群 (66±8歳)・有痛群 (61±9歳) 間に有意差を認めなかったが, 65歳以上の高齢者の頻度は無痛群64%・有痛群38%と無痛群で高頻度であった (p<0.01). (2)冠病変枝数; 無痛群で1枝55%・多枝45%, 有痛群で1枝39%・多枝61%であった (ns). (3)トレッドミル負荷試験; 負荷時間・最大心拍数・最高収縮期血圧・最大ST低下は両群間に有意差は認めなかった. (4)Dシンチ; RD部位は無痛群で前壁76%・下壁24%, 有痛群で前壁83%・下壁17%とほぼ同等であるが, RD範囲は無痛群14.6±6.1分画・有痛群18.7±8.3分画と無痛群で小範囲であった (p<0.05). (5)初期PTCA・CABGは無痛群16%・有痛群48%に施行した (p<0.05). (6)内科治療例の観察中 (41±24カ月) の心事故は無痛群の8%, 有痛群の3%に発生した.
    運動時にSMIを示す安定狭心症では, 高齢者の頻度が高く, 虚血領域は小範囲である. Dシンチは高齢の安定狭心症例におけるSMIの評価に有用である.
  • (2) 陳旧性心筋梗塞における検討
    陣内 陽介, 古野 貴志, 山崎 文靖, 矢部 敏和, 北岡 裕章, 近森 大志郎, 川井 和哉, 土居 義典
    1998 年 35 巻 3 号 p. 220-224
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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    陳旧性心筋梗塞における運動時の無症候性心筋虚血 (SMI) の機序および意義を明らかにする目的で, 運動負荷心電図でST低下を示し, さらにジピリダモール心筋シンチ (Dシンチ) で可逆性欠損像(RD) をも認める貫壁性梗塞91例を, 運動負荷試験での無痛性47例と有痛性44例にわけ, 冠病変枝数, 梗塞および虚血の範囲・部位, 予後を対比した.
    結果: (1)年齢; 無痛性62±7歳・有痛性60±8歳で, 有意差を認めない. (2)冠病変枝数; 無痛群で1枝28%・2枝38%・3枝および左主幹部36%, 有痛性で1枝18%・2枝25%・3枝および左主幹部57%であり, 無痛群で1~2枝 (66%) が高頻度であった (p<0.05). (3)トレッドミル負荷試験; 負荷時間 (無痛群4.9±1.7分, 有痛群4.1±1.8分), 最大心拍数 (無痛群138±15/分, 有痛群126±20/分) は無痛群で有意に大きかった (p<0.01). (4)Dシンチ; 固定性欠損像 (FD) の部位はほぼ同等であり, FD範囲は無痛群18.8±9.1分画・有痛群14.6±10.2分画と無痛群で広範囲であった (p<0.05). RD部位は, 梗塞部位のみに限局するものが無痛群74%・有痛群45%と無痛群に多い (p<0.05). (5)初期CABG・PTCAは無痛群25%・有痛群41%に施行された (ns). (6)内科治療の心事故は無痛群14%, 有痛群12%に発生した.
    運動時にSMIを示す貫壁性梗塞例では, 硬塞範囲が広く虚血は梗塞部に限局する場合が多い. Dシンチは高齢者心筋梗塞例におけるSMIの評価に有用である.
  • 伴野 祥一, 河津 捷二, 宇都木 敏浩, 大野 富雄, 加藤 典弘, 大山 良雄, 内山 強, 永井 良三
    1998 年 35 巻 3 号 p. 225-228
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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    糖尿病ではアルツハイマー型痴呆 (DAT) が少ないとされる. 血糖コントロールの悪化をきっかけにDATの発症が判明した3症例を経験したので報告する. 症例は71歳, 75歳, 80歳の女性で, いずれも一人暮らしである. インスリンの増量にもかかわらず血糖コントロールは一向に改善しないため入院し, DATと診断された. 高齢者の増加と, 糖尿病患者の激増により日常診療においてDATを発症した糖尿病患者と遭遇することも少なくないと考えられる. DATの初期は症状も軽度で, 通常の外来診療の時間内では気付かれないことも多く, 一人暮らしの高齢者ではより発見されにくい. 高齢者で明らかな理由がなく, 血糖コントロールが悪化してきた場合には, 痴呆の発症も考慮し, 検査することも大切と思われる.
  • 1998 年 35 巻 3 号 p. 229-247
    発行日: 1998/03/25
    公開日: 2009/11/24
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