損害保険研究
Online ISSN : 2434-060X
Print ISSN : 0287-6337
77 巻 , 1 号
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<論文>
  • 吉澤 卓哉
    2015 年 77 巻 1 号 p. 1-43
    発行日: 2015/05/25
    公開日: 2019/05/17
    ジャーナル フリー

     商法に規定されていた保険契約法が単行法化され,保険法が施行されたのは2010年4月である。その際に商法の海商法中の海上保険に関する規定は存置されたが,今般の運送法・海商法の現代化において改正作業を迎えている。海上保険,特に国際的な海上運送に関する船舶保険や外航貨物海上保険は,保険業法の海外直接付保規制の適用対象外とされており,国際間での競争に晒されている。また,そのため,両保険契約では準拠法の分割指定が行われている。そこで,本稿は,国際的な海上保険に焦点を当てて,国際競争と抵触法の観点から海上保険法現代化について検討を行った。その結果,海上保険法を国際標準に沿った内容にすべく,保険法中の片面的強行規定性を排除するのみならず,場合によっては保険法の規律自体の排除が必要であると考えられる。

  • 星 誠
    2015 年 77 巻 1 号 p. 45-78
    発行日: 2015/05/25
    公開日: 2019/05/17
    ジャーナル フリー

     英国法の下では,保険金請求額の水増しや事故の立証過程で不正があった場合,本来適正に請求できた部分も含めて保険金請求権が失われる。このルールは19世紀以来のものだが,この十年余でそれまで不明確だった多くの点が明らかになった。

     本稿では,偶然傍聴の機会に恵まれた英国控訴院事案を端緒に,近年の保険金不当不正請求にかかわる英国判例と,2015年保険法制定過程でのこの点の論議を検討する。結論として,この厳しいルールの背景に射幸性と情報の偏在という保険契約の特性に基づく最大善意義務の考えと,民事法上の金銭的制裁による社会規範の達成という目的があることを明らかにする。

  • 大島 道雄
    2015 年 77 巻 1 号 p. 79-130
    発行日: 2015/05/25
    公開日: 2019/05/17
    ジャーナル フリー

     英国法の下では,保険金請求額の水増しや事故の立証過程で不正があった場合,本来適正に請求できた部分も含めて保険金請求権が失われる。このルールは19世紀以来のものだが,この十年余でそれまで不明確だった多くの点が明らかになった。

     本稿では,偶然傍聴の機会に恵まれた英国控訴院事案を端緒に,近年の保険金不当不正請求にかかわる英国判例と,2015年保険法制定過程でのこの点の論議を検討する。結論として,この厳しいルールの背景に射幸性と情報の偏在という保険契約の特性に基づく最大善意義務の考えと,民事法上の金銭的制裁による社会規範の達成という目的があることを明らかにする。

<研究ノート>
  • 山下 典孝
    2015 年 77 巻 1 号 p. 131-147
    発行日: 2015/05/25
    公開日: 2019/05/17
    ジャーナル フリー

     交通事故の被害者が健康保険を利用し治療を行う場合がある。この場合,治療費等の支払いに対し保険給付を行った健康保険の保険者が,加害者及び加害者が加入している自動車保険の保険者に対して求償を行うことがある。近時,特に被害者の症状固定後の治療費等の求償を巡り健康保険の保険者と加害者が加入している自動車保険の保険者との間で見解の相違があり,紛争が生じている。症状固定後の治療費と交通事故との因果関係,対人賠償責任保険会社の賠償金支払実務との関係,健康保険の保険者が代位する請求権の法的性質やその要件を検討した上で,健康保険の保険者の症状固定後の治療費における代位請求に関し否定的な見解を展開している。

  • 日野 一成
    2015 年 77 巻 1 号 p. 149-177
    発行日: 2015/05/25
    公開日: 2019/05/17
    ジャーナル フリー

     自賠法16条1項における被害者の損害賠償額の支払請求と老人健康保険者の代位請求が競合した場合の取り扱いについて,最高裁平成20年2月19日判決は,「被害者優先」との見解を示した。この判決を受けて,自賠責保険実務は,健康保険者等からの代位求償があった場合,「被害者優先」の取り扱いに変更された。ただし,労災保険者からの代位請求については従前の「按分説」に基づく実務を継続しているとされる。

     しかしながら,この自賠責保険実務上,労災保険者からの代位請求を従来通りの取り扱いとすることが果たして妥当といえるのであろうか。そこで,本稿は,まず,上記平成20年判決について概観し,それに対する検討を加え,労災保険に対する射程について考察するものである。

<判例評釈>
<講演録>
<損害保険判例研究>
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