痛風と核酸代謝
Online ISSN : 2186-6368
Print ISSN : 1344-9796
40 巻 , 1 号
痛風と核酸代謝
選択された号の論文の56件中1~50を表示しています
ご案内
総説
  • 土橋 卓也
    2016 年 40 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2016/07/25
    公開日: 2016/07/25
    ジャーナル フリー
    Evidence is accumulating that hyperuricemia is closely associated with lifestyle-related diseases including hypertension and may play a significant role as cardiovascular risk. Hypertensive patients especially complicated with obesity or metabolic syndrome are more likely to be resistant hypertension. In the management of resistant hypertension, antihypertensive combination therapy including diuretics is often necessary to achieve strict blood pressure control advocated by the hypertension guidelines. However, hyperuricemia is commonly associated with hypertension with metabolic syndrome or chronic kidney disease and the use of diuretics may further increase serum uric acid. Thus, careful management of uric acid with the appropriate use of uric acid-lowering drugs is warranted when diuretics are included in the treatment of hypertension. The goal of serum uric acid level in the uric acid-lowering therapy in hypertensive patients with hyperuricemia awaits the future intervention trials.
原著 1
  • 宮崎 聡, 桑原 政成, 水田 栄之助, 太田原 顕, 浜田 紀宏, 荻野 和秀, 加藤 雅彦, 山本 一博, 久留 一郎
    2016 年 40 巻 1 号 p. 9-19
    発行日: 2016/07/25
    公開日: 2016/07/25
    ジャーナル フリー
    背景:高血圧患者の約20%に高尿酸血症が合併しており,高血圧患者の高尿酸血症は心血管イベントの危険因子となる可能性がある.自由行動下血圧(ABPM)は高血圧の診断・治療に使用され,高い予後予測能力が示されている.またNon-Dipper型(ND)はDipper型(D)に比して心血管イベントが多い.これまで血清尿酸値と血圧日内変動タイプについての関連を示す研究は少なかった.
    方法:外来通院中のABPMを行った高血圧患者(52例)の血清尿酸値,腎機能,尿中尿酸排泄を検討した.併存疾患・併用薬での除外は行わなかったが,血清尿酸値への影響が強い尿酸低下薬服用者を除外して同様の検討を行った.
    結果:ND(19例)はD(33例)に比べ血清尿酸値は有意に高かった(6.3±1.1mg/dL vs. 5.4±1.0mg/dL, p=0. 018 ).腎機能と尿中尿酸排泄は両群間で有意差がなかった.またNDの高尿酸血症(UA>7.0mg/dL)患者の割合はDより有意に多い(42.1% vs. 6.1%, p<0.001 ).単変量解析では尿酸に対し有意な説明変数は体重,夜間収縮期血圧,収縮期血圧低下度,拡張期血圧低下度,血清クレアチニ ン及びCua/Ccrであった.多変量解析では収縮期血圧下降度,血清クレアチニンとCua/Ccrであった.尿酸低下薬非服用群での検討でも同様の結果であった.
    結論:高血圧患者の血清尿酸値はNDのマーカーとなる可能性がある.
原著 2
  • 鎌谷 直之, 持井 政明, 橋本 和啓, 櫻井 久仁子, 五木田 薫, 吉原 純子, 関根 實
    2016 年 40 巻 1 号 p. 21-31
    発行日: 2016/07/25
    公開日: 2016/07/25
    ジャーナル フリー
    Lactobacillus gasseri PA-3 乳酸菌株(以下 L. gasseri PA-3)を含むヨーグルトが血清尿酸値を低下させるというパイロット試験の結果を受け,プラセボを用いた二重盲検並行群間試験により,その効果を確認することを目的とした臨床試験を施行した.1群20名,合計60名の健康男子成人の3群のそれぞれにプラセボ,低濃度,高濃度のL. gasseri PA-3を含むヨーグルトを摂取させる試験を8週間行い,血清尿酸値などの解析を行った.
    血清尿酸値の0週から8週までの変化を目的変数に,プラセボ群,低濃度摂取群,高濃度摂取群のそれぞれに1,2,3の値を与えた変数を説明変数として単回帰分析を行った結果,回帰係数は-0.095でプラセボ群に始まり低用量摂取群,高用量摂取群となるにつれ血清尿酸値の増加が減少する傾向が見られた.しかし,P値は0.543で有意性は認められなかった.
    プリン体摂取量が450 mg以上の被験者のデータを除外して解析を行った,摂取2週目の血清尿酸値にプラセボ群と高濃度摂取群間に有意(P = 0.025)の差(プラセボ群>高濃度摂取群)が認められ,線形回帰分析でも用量依存性が認められた(β = -0.304,P = 0.046).更に,摂取8週目のデータでプラセボ群と高濃度摂取群の間に有意(P = 0.031) の差(プラセボ群>高濃度摂取群)が認められ,線形回帰分析でも用量依存性が認められた(β = -0.371, P = 0.021).L. gasseri PA-3を含むヨーグルトは血清尿酸値を低下させることが示唆された.
原著 3
  • 西尾 信一郎, 栗山 哲, 細谷 龍男, 横尾 隆
    2016 年 40 巻 1 号 p. 33-46
    発行日: 2016/07/25
    公開日: 2016/07/25
    ジャーナル フリー
    背景:高尿酸血症は,高血圧やCKDと密接に関連し心血管疾患合併症のリスク因子の一つとされる.一方,高尿酸血症が高血圧やCKDの新規発症のリスクであるか否かについては未だ議論の余地がある.
    対象と方法:本研究は縦断的観察コホートである.2004年から2012年までの8年間継続して観察した健診患者14,360例の中から,調査開始時eGFR <60ml/min/1.73m2,尿蛋白陽性例,糖尿病・高血圧・高尿酸血症などの治療例,妊娠例,データ不備例などを除外した7,536例をCKD発症追跡の解析対象とした.また,同様の除外規定を適用し,かつ血圧<140/90mmHgの正常血圧者6,401 例を高血圧発症の追跡対象とした.対象者の尿酸(UA)値を四分位に分類し(Q1~Q4群),CKDと高血圧の新規発症への影響を検討した.
    結果:CKD発症とUA値;1 )8年間でCKD発症は,UA値が高い順にQ1~Q4群で順に4.3%,5.9%,6.0%,10.8%と高値になった(p < 0.01,χ二乗検定).2 )CKD発症の多変量解析では,年齢(相対危険度(HR)1.03,95% confidence interva(l CI)1.01-1.04 ),男性(HR 0.56,95%CI 0.42-0.75 ),UA 値(HR 1.13,95%CI 1.05-1.23 ),HbA1c(HR 0.81,95%CI 0.67-0.98 ),eGFR(HR 0.86,95%CI 0.85-0.87 ),HDL-コレステロール(HR 0.99, 95%CI 0.98-1.00 ),でありUA値は予知因子の一つであった(Cox比例ハザード解析).3 )CKD新規発症リスクのオッズ比(OR)は,Q4群(UA≧6.6mg/dL)がQ1群(UA < 4.9mg/dL)に比較し1.94 倍(95%CI 1.33-2.84 )と高リスクであった(ロジスティック解析).4 )Kaplan-Meier解析で高いUA 値とCKD発症に関連性が観察された(p < 0.01,Log-rank test).
    高血圧発症とUA値;1 )8年間で高血圧発症は,Q1~Q4 群で順に24.9%,33.0%,38.8%,44.7% と高値になった(p < 0.01,χ二乗検定).2 )高血圧発症の多変量解析では,BM(I HR 1.08,95%CI 1.06-1.10 ),男性(HR 0.73,95%CI 0.62-0.86 ),SBP(HR 1.05 95%CI 1.04-1.05 ),DBP(HR 1.03,95%CI 1.03-1.04 ),HDL-コレステロール(HR 1.01,95%CI 1.01-1.05 )が予知因子であった(Cox 比例ハザード解析).3 )高血圧発症リスクのOR は,Q4群(UA≧6.5mg/dL)がQ1群(UA<4.8mg/dL)に比較して1.41倍(95%CI 1.16-1.71 )と高リスクであった(ロジスティック解析).4 )KaplanMeier 解析では高いUA値と高血圧発症に関連性が観察された(p < 0.01,Log-rank test).
    結論:無症候性高尿酸血症は,高血圧とCKDの独立した初期発症リスク因子である可能性が示唆された.
第49回 日本痛風・核酸代謝学会記録
一般演題
feedback
Top