尿酸
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1 巻, 2 号
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  • 山本 格, 岩木 一巳, 岩田 平太郎
    1977 年 1 巻 2 号 p. 1-14
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    マウス腹腔内にadenosine200mg/kgを投与すると,肝PRPP含量は,投与後30分をピークとする一過性の上昇を示した. 一方,脾臓,心臓及び赤血球PRPP含量は,投与直後から著明な減少を示した. しかしながら,赤血球PRPP含量は,投与4時間以降に著明な上昇を示し,脾臓においても程度は弱いが同様の上昇を示した. また同時に,血漿Pi含量の著明な減少,赤血球Pi含量の一過性の減少を認めた.
    また,in vitroの実験系で,生理的濃度である3mMのPi存在下,purine nucleosidesは,ラット赤血球free及びavailablePRPPを,またニワトリ赤血球freePRPPを減少させたが,逆にニワトリ赤血球available PRPPを著明に増加させた. 一方,マウス脾臓リンパ球においては,purinenucleosidesの中で,adenosineのみがfree及びavailable PRPPを減少させた. Bt2cGMPは,リソパ球availablePRPPを増加させたが,この作用はBt2cAMP及びadenosineにより完全に拮抗された. なおBt2cAMP自身は,available PRPPに対し無影響であった. 1mMのCa++存在下,ACh(10-7M)もまたBt2cGMPと同様available PRPPを増加させたが,この作用はBt2cAMPの添加により完全に拮抗された.
    以上の実験結果より,増殖抑制効果,致死効果などのadenosineのリンパ球に対する毒性,さらには,adenosine deaminas欠損を伴う免疫不全症の原因の一つとして,PRPP合成の減少が関与している可能性が示唆された.
  • 山本 格, 崎浴 清和, 岩木 一巳, 岩田 平太郎
    1977 年 1 巻 2 号 p. 15-26
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    マウス腹腔内にxylitolあるいはfructoseを0.5g/kg以上投与すると,投与後15分後をピークとして,血清尿酸値が著明に上昇することを認めた. uricase阻害剤2,8-diazahypoxanthineを同時に与えると,この作用はさらに増大した. glucoseの場合投与量を1.5g/kgまで増加したが尿酸値の上昇は認められなかった.
    in vitroにおいて,ラット赤血球にxylitol,fructoseあるいはglucoseを添加すると,反応液中無機リン濃度の増加に伴い,PRPPの合成が促進した. しかしながら,上記糖類の0.5g/kg以上をマウス腹腔内に投与した場合には赤血球PRPP濃度の増加は認められなかった. ところが肝PRPPレベルはxylitolあるいはfructose投与後15分をピークとして著明に増加することが観察された. そしてこの作用は用量依存性であり,xylitolの作用がfructoseのそれより著しく優っていることが判明した. この際にもglucoseにはこのような作用は認められなかった.
    xylitolやfructoseの肝PRPPレベル上昇作用はβ-細胞からのinsulinの分泌を介するものではないことが示された.
    以上,外因性に与えられたxylitolやfructoseは,恐らくそれ自身糖代謝に組込まれ,PRPP合成の基質であるribose-5-phosphateを増量することにより肝においてPRPP量を増加し,purine de novo合成の促進,これによる尿酸生成の増加が高尿酸血症を誘発する一部の原因になっているものと考えられる.
  • 久田 俊和, 橘 正道
    1977 年 1 巻 2 号 p. 27-28
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 樋口 富彦, 中村 徹, 内田 三千彦, 内野 治人
    1977 年 1 巻 2 号 p. 29-35
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 藤森 新, 矢野 栄二, 西田 〓太郎, 赤岡 家雄
    1977 年 1 巻 2 号 p. 37-39
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 勝沼 信彦, 津田 道雄, G. Weber
    1977 年 1 巻 2 号 p. 41-49
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • Purine nucleoside phosphorylaseについて
    伊藤 和彦, 佐倉 伸夫, 臼井 朋包, 内野 治人
    1977 年 1 巻 2 号 p. 51-57
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    ヒト白血球はpurine de novo合成能を欠いているため,purine nucleotides合成はsalvage径路に依存している. PNP欠損を伴う原発性免疫不全症が発見されてから,PNPの生理的重要性が注目された. PNPが低下すると,purine nucleotides合成が低下すると考えられるが,更にPNPの基質であるguanosineがin vitroでヒトT-リンパ球の増殖およびマウス骨髄細胞の穎粒球colony形成を抑制することを認めた. この抑制はpyrimidinede novo合成阻害を介すとの結果を得た. 一方,白血病細胞のPNP活性を測定したところ,AGL,AMoLで低値,CGLでこれらと正常との中間値を得た. この意義については推測の域を出ないが,白血病細胞の増殖速度は正常骨髄細胞より遅いので,この反映かまたは白血病細胞はpurine de novo合成能を持つとの報告があるので,PNPの低下が直接増殖に関係しないのか等の可能性が考えられる. 尿酸生成面からは尿酸を産出しにくい状態にあると云える.
  • 第二報
    平井 愛山, 山本 昌弘, 熊谷 朗, 小宮山 鉄朗, 上野 孝志, 宮園 幸男
    1977 年 1 巻 2 号 p. 59-61
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 中川 雅夫, 見永 武芳, 武田 和夫, 木津 明, 加藤 周司, 沢田 克徳, 伊地知 浜夫
    1977 年 1 巻 2 号 p. 63-65
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 東福 要平, 上野 秀明, 黒田 満彦, 岡田 芳子
    1977 年 1 巻 2 号 p. 67-76
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    尋常性乾癬の経過中,痛風発作を来たした1例を報告した. 症例は74才男,20数年前より乾癬と高血圧で加療中のところ,7年前血清尿酸値9.2mg/dlであった. 今回は乾癬の増悪の為に入院したが,痛風発作を左拇指に認めた. PSP6%(15分)GFR33ml/minと腎障害が進行しており,腎不全による二次性痛風とも考えられたが,乾癬による尿酸過剰生成の可能性との鑑別が問題となった. Cu2.67ml/minと低下していたがCu/Ccr10.27%と正常,PZA抑制試験では尿細管における尿酸の分泌,再吸収は正常に保たれていた. 本例と同等の腎障害を示す腎炎例では再吸収,分泌がともに低下しており,本例の成績と相異していた. 本例の成績はむしろ原発性痛風例と類似していた. IPで右腎結石が認められ,本例は長期の乾癬から尿酸の生成過剰を来たし,これが今回二次性痛風を来たしたものと推定した.
  • 山門 実, 久我 悦子, 多川 斉, 田中 茂
    1977 年 1 巻 2 号 p. 77-85
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    Hyperuricemia is sometimes associated with various blood dyscrasias including leukemia and lymphoma, while it is rarely found in patients with nonlymphomatous solid tumors.
    We reported two cases of hyperuricemic renal failure caused by solid malignant tumors. Case 1 was 51-year-old male of esophagus cancer. Laboratory data on admission were as follows: BUN,69.4 mg/dl; serum creatinine,3.8 mg/dl; uric acid,26.5 mg/dl; and LDH,1960 IU. He was treated with peritoneal dialysis. Case 2 was 60-year-old female of gastric cancer, who showed the following laboratory data: BUN,78.1 mg/dl; serum creatinine,3.1 mg/dl; uric acid,26.2 mg/dl; and LDH,624 IU.
    Statistical analysis was performed on 100 patients with nonlymphomatous solid tumor. Hyperuricemia was found in 6 % of them. Hyperuricemic patients were demonstrated to have elevated blood urea nitrogen and creatinine. Furthermore, they had raised levels of GOT, LDH, total bilirubin and alkaline phosphatase, being signicantly higher (p<0.001)than normouricemics. All of six hyperuricemic patients had massive liver metastasis.
    Hyperuricemia associated with solid tumor could be related to the presence of widespread massive metastasis, especially the involevement of liver.
  • 船津 雄三
    1977 年 1 巻 2 号 p. 87-88
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 近藤 猪一郎, 公平 昭男
    1977 年 1 巻 2 号 p. 89-98
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    前立腺癌患者では,血清尿酸値が低値を示すことが多い. この意義を探るために,前立腺肥大症との比較を行なった. 次に,この結果を補足する目的で,前立腺癌に合成発情ホルモン(ホンバソ)投与を行なった際の,血清尿酸・クレアチニン及び血清蛋白(α1-AG,α1-AT,Cp,AT-III及びα2-M)の比較検討を行なった. 結果は次の如くである.
    (1)前立腺癌と肥大症において,血清尿酸値及びクレアチニン値は,前者が有意に低い値を示した.
    (2)ホンバソ投与により,血清尿酸値の減少傾向がみられた. (3)前立腺癌と他の泌尿器系腫瘍との比較で,α1-AG・AT-IIIの低下,Cpの増加傾向がみられた.
    以上の所見は, 前立腺癌における女性ホルモン優位環境の存在を示唆しており, 発癌との関連について若干の文献的考察を行なった. また,この女性ホルモンの状況把握のために,血清尿酸値が使えるように思われる.
  • 西田 〓太郎, 鎌谷 直之, 矢野 栄二, 加賀美 年秀, 赤岡 家雄, 西沢 常男
    1977 年 1 巻 2 号 p. 99-106
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • スポーツ選手における痛風,高尿酸血症の頻度について
    西岡 久寿樹, 広瀬 和彦, 大井 淑雄, 御巫 清允, 中山 年正, 北村 元仕
    1977 年 1 巻 2 号 p. 107-113
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    Intensive muscle exercise occasionally lead to hyperuricemia and/or uricosuria in man. However, these mechanism is not quite uncle ar. Recently we had a oppotunity to study the prevalance of gout and hyperuricmia on two preofessional baseball teams in Tokyo. Unusual high incidence of gout hyperuricemia, increasing of serum CPK was revealed throughout this study. The results are following.
    1) The prevalance of gout 3,3 % and it of hyperuricemia was 34.0 %. The prevalance was up to 54.2 % among major Teague players. This incidence of gout was about 10 times higher than it of the s ame age normal population in Tokyo. In addition, serum creatini n e and BUNw as also more increased among these major league players than retired staff and or farm team players. (Table-2)
    2) 97.1 % of the subjects showed increasing of the serum CPK level and mean value of active playsers was four to eig ht times higher than normal adults.
    3) Serum uric acid highly increased during 5 mounths intensive muscle exercise among 20 farm-team players. (Table- 3)
  • 第III報
    広瀬 和彦, 西岡 久寿樹, 大井 淑雄, 御巫 清允, 北村 元仕, 中山 年正
    1977 年 1 巻 2 号 p. 115-128
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 西岡 久寿樹, 御巫 清允
    1977 年 1 巻 2 号 p. 129-132
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    Recently the American Rheumatism Association Comittee on classification criteria for gout reported the "preliminary criteria for the classification of the acute arthritis of primary gout.
    We assesed this diagnostic criteria from clinical, epidemiological situation, to classify the acute gouty arhtritis from other arthritis. The data were obtained from 30 gouty patients and 30 patients with rheumatoid arhtritis (RA) whose diagnosis was established under classical diagnostic criteria.
    On the other hand, we added 10 cases with gout whose informations were obtained in our previous population study. The results were following.
    Five or more criteria of 11 criteria were found in 96.5 % of the patients with primary gout and in 5.9 % of the patients with early stage of RA.6 or more of the eleven criteria were found 86.6 %of the patients with primary gout and none of in other arthritis.
    From our these data we would like agree with the opinion which was mentioned by original outhers of this criteria.
    So, if the six or more of eleven criteria were found in a patients, it may be acceptable that the patient is diagnosed as a primary gout both clinical and epidemiological study.
  • 痛風患者の腎病理学的観察
    上田 泰, 米沢 博, 内藤 裕郎, 細谷 竜男, 酒井 紀, 石本 二見男, 御手洗 哲也
    1977 年 1 巻 2 号 p. 133-151
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 戎野 庄一, 高松 正人, 北川 道夫, 田中 美治, 大川 順正
    1977 年 1 巻 2 号 p. 153-158
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 鈴木 好夫, 三村 信英
    1977 年 1 巻 2 号 p. 159
    発行日: 1977年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
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