1-epinephrine, 1-phenylephrine,1-norepinephrine, 1-isoproterenol,cyclic AMP, cyclic GMP,acetylcholine及びcarbacholの各々をマウス腹腔内に投与し,肝5-phosphoribosyl-1-pyrophosphate(PRPP)レベルに及ぼす影響を検討した。catecholaminesのうち,1-epinephrineは肝PRPPを著明に増加した。作用発現までに,5から10分の潜伏期がみとめられた。1-norepinephrine及び1-phenyle phrineは共に有意な上昇作用を示した。1-isoproterenolはPRPPレベルに全く影響を与えなかった。epinephrineの作用は,α-adrenergic blockerであるphenoxybenzamineの前処理により完全に抑制された。dibutyryl cyclic AMPは5-10分間の潜伏時間をおいて,肝PRPP含量を著明に増加させた。dibutyryl cyclic GMPにも肝PRPP含量の増加作用が認められた。この場合には潜伏期は観察されなかった。acetylcholine及びcarbachol投与によっても肝PRPPレベルは増加した。この作用はatropine前処置で阻害されたが,hexamethoniumでは影響されなかった。最後に,ホルモン異常とPRPP及び高尿酸血症との関連性を論じた。
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