痛風と尿酸・核酸
Online ISSN : 2435-0095
49 巻, 1 号
痛風と尿酸・核酸
選択された号の論文の12件中1~12を表示しています
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総説 1
  • 水田 栄之助
    原稿種別: 総説
    2025 年49 巻1 号 p. 1-9
    発行日: 2025/07/25
    公開日: 2025/07/25
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    Taste perception significantly influences dietary behavior and is increasingly recognized as a modifiable factor in the prevention of cardiovascular and lifestyle-related diseases. Impaired salt taste sensitivity may lead to excessive sodium intake, thereby contributing to hypertension and related conditions. Zinc deficiency, prevalent among patients with chronic heart failure, further impairs taste by disrupting taste cell regeneration. Zinc supplementation may restore taste, improve nutritional status, and reduce frailty risk. Moreover, the umami taste has potential health benefits, such as enhancing dietary satisfaction, promoting salivation, supporting salt reduction, and preventing obesity. Strategies that incorporate umami into “delicious salt reduction” campaigns and early-life taste education rooted in Japanese food culture may offer effective tools for metabolic syndrome and frailty prevention. Enhancing taste sensitivity represents a novel and promising approach to extending healthy life expectancy while promoting the concept of “eating well to stay well.”

総説 2
  • 桑原 政成, 高田 龍平, 宮田 大資, 福内 友子, 明石 直之, 森川 渚, 大内 基司, 青木 雄平, 田中 祥朗, 藏城 雅文, 丸 ...
    原稿種別: 総説
    2025 年49 巻1 号 p. 11-29
    発行日: 2025/07/25
    公開日: 2025/07/25
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    世界中で高尿酸血症や痛風の患者が増加しており,尿酸に関する研究も多分野で進んでいる.高尿酸血症は遺伝的な要因が主に起因するが,プリン体,アルコール,フルクトースなど食事・飲料の摂取や,運動などを含む生活習慣も影響する.近年の高尿酸血症や痛風の増加は,食事を含む生活習慣の影響も強いと考えられる.高尿酸血症や痛風に関連する疾患は数多いため,全体を網羅して学ぶ機会は少ない.本稿は,日本痛風・尿酸核酸学会の若手委員会の委員が,尿酸の各領域における関係を15の領域に分けて,それぞれの専門領域の最新知見をまとめた.具体的には,食事・飲料,生活習慣,痛風,トランスポーター,肥満・メタボリック症候群,糖尿病,糖尿病性腎症,腎臓病,腎病理・腎結石,動脈硬化,高血圧,虚血性心疾患,心不全・不整脈,神経疾患,腫瘍の各項目について,最近のKeyとなる論文を引用し日本語総説として記載した.尿酸と関連する各疾患における進歩を,本稿を通じて幅広く理解されることを期待する.

原著 1
  • 藤森 新, 大山 博司, 諸見里 仁, 大山 恵子
    原稿種別: 研究論文
    2025 年49 巻1 号 p. 31-37
    発行日: 2025/07/25
    公開日: 2025/07/25
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    高尿酸血症・痛風患者397例を対象に,クリアランス検査によって分類された尿酸排泄低下型216例,腎負荷型126例,混合型38例,正常型17例に対してフェブキソスタット10mg投与前後の血清尿酸値変化率を後方視的に検討した.尿酸排泄低下型ではフェブキソスタット10mg投与後の血清尿酸値は8.9±1.2mg/dLから6.9±1.0mg/dLに有意に低下し,低下率は22.3±8.8%であった.腎負荷型,混合型,正常型の患者における血清尿酸値の低下率はそれぞれ22.4±8.9%,22.0±11.8%,17.0±7.4%であり,尿酸排泄低下型の患者の低下率と差を認めなかった.選択的尿酸再吸収阻害薬のドチヌラドが投与されている高尿酸血症・痛風患者580例において,ドチヌラド0.5mg投与で血清尿酸値は8.6±1.2mg/dLから6.8±1.3mg/dLに低下し,低下率は21.4±10.1%であった.フェブキソスタット10mgは病型の違いで血清尿酸値の低下率に差を認めず,ドチヌラド0.5mgと同等の血清尿酸値低下率を認めた.

原著 2
  • 諸見里 仁, 大山 博司, 大山 恵子, 藤森 新
    原稿種別: 研究論文
    2025 年49 巻1 号 p. 39-45
    発行日: 2025/07/25
    公開日: 2025/07/25
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    2023年7月から2024年6月までの1年間に,当院に3年以上通院している男性痛風患者3,209例を対象に糖尿病の合併率を調査した.痛風患者の364例に糖尿病が認められ,合併率は11.3%であった.糖尿病が痛風発症より前に診断されていた患者は8例(2.2%)に過ぎず,大多数の356例(97.8%)は痛風の経過中に糖尿病を発症しており,他の報告と同様の結果であった.糖尿病を合併した痛風患者でSGLT2阻害薬を使用している患者109例についてSGLT2投与前後で血清尿酸値を調べたところ,有意な変動は見られなかったが,尿酸生成抑制薬を使用している49例の患者では血清尿酸値が5.5±1.3mg/dLから5.1±1.2mg/dLに有意に低下していた.尿酸排泄促進薬を使用している60例の患者では血清尿酸値は変化が見られなかったが,その要因としてSGLT2阻害薬投与後に見られる糸球体濾過量の低下(initial dip)の関与が疑われた.SGLT2阻害薬による血清尿酸値の低下は大きなものではないが,中には尿酸降下薬の大幅な減薬を達成できた症例も存在しており,肥満者の多い痛風患者の診療において,SGLT2阻害薬は糖尿病の合併がなくても使用したい薬物の一つであると考えられた.

原著 3
  • 藤森 新, 大山 博司, 諸見里 仁, 大山 恵子
    原稿種別: 研究論文
    2025 年49 巻1 号 p. 47-53
    発行日: 2025/07/25
    公開日: 2025/07/25
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    フェブキソスタット40mgで血清尿酸値6.0mg以下を達成できていない高尿酸血症・痛風の男性患者を対象に,フェブキソスタット20mg追加投与40例とドチヌラド0.5mg併用投与23例とで血清尿酸値低下率と治療目標達成率を比較した.フェブキソスタット20mg追加群では血清尿酸値は6.6±0.6mg/dLから5.3±0.7mg/dLに有意に低下し,低下率19.8±9.7%で,血清尿酸値6.0mg/dL以下の達成率は90.0%であった.一方,ドチヌラド0.5mg併用群では血清尿酸値は6.9±0.6mg/dLから5.4±0.8mg/dLに低下し,低下率は21.2±13.8%で,血清尿酸値6.0mg/dL以下の達成率は78.3%で,両群で治療効果に有意差は認められなかった.フェブキソスタット60mgで治療目標値を達成できていない6例についても,フェブキソスタットを40mgに減量してドチヌラド0.5mgを追加投与した場合に,血清尿酸値は6.4±0.3mg/dLから5.2±0.7mg/dLに有意に低下し,低下率は19.6±10.8%で,血清尿酸値6.0mg/dL以下の達成率は100%であった.フェブキソスタット40mgへのフェブキソスタット20mg追加投与とドチヌラド0.5mg併用投与による治療効果は病型の違いによる影響を受けなかった.単独投与の場合,血清尿酸値低下率はフェブキソスタット10mgがドチヌラド0.5mgと同等で約20%であるが,フェブキソスタット40mgに追加投与した場合には 血清尿酸値の低下率は2倍量のフェブキソスタット20mgがドチヌラド0.5mgと同等であった.フェブキソスタット20mgと40mg投与群で薬効である血清尿酸値の低下率をフェブキソスタット10mg投与群と比較すると投与量は2倍,4倍と増加しているが血清尿酸値の低下率は1.4倍,1.8倍の増加にとどまっており,フェブキソスタット40mgにフェブキソスタット20mgを追加した場合の血清尿酸値低下率の減弱は同一薬物の増量に伴う現象と推察された.フェブキソスタット40mgへの作用機序の異なるドチヌラド0.5mgの併用投与は高尿酸血症・痛風の治療において有用な方法であると考えられた.

原著 4
  • 梶谷 梨音, 大山 博司, 諸見里 仁, 戸谷 洋子, 浜村 美奈子, 山脇 千里, 磯野 友里江, 大迫 千紗, 大山 恵子, 藤森 新
    原稿種別: 研究論文
    2025 年49 巻1 号 p. 55-62
    発行日: 2025/07/25
    公開日: 2025/07/25
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    痛風・高尿酸血症の治療は,血清尿酸値6.0mg/dL以下を維持することが望ましいが,通院中断によって治療を継続できない患者が少なからず存在する.1年以上通院を中断していたが,後に再通院した患者104例(男性100例,女性4例)を対象としてアンケート調査を実施し,他院での治療継続例28例を除いた76例の調査結果を分析した.通院中断の理由については,仕事の多忙さや転勤,転居など生活スタイルやライフイベントの変化による来院困難が過半数を占めた.次いで痛風発作の消失や検査データの改善から治癒したとの思い込みによる中断例が多かった.新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴う外出制限も少なからず存在した.再通院の契機となった理由については,痛風発作の再発と健診での血清尿酸値の再上昇が大半を占めていた.仕事や転居などの生活変化により治療中断を余儀なくされている例に関しては,オンライン診療の提案や転居先で治療を継続するよう指導していく必要があると考えられる.また,痛風発作などの顕著な症状が出現していない時期にも病識を持ってもらえるような,継続的で具体的な指導が必要であると考えられた.

第58回日本痛風・尿酸核酸学会総会記録
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