種々の加硫促進剤を精製し, その単一のものを試料とし部分アセチル化口紙クロマトグラフ法により, それぞれの
Rf値を求めた. 有機ゴム薬品中には水に難溶性のものがあり, 水を固定相とする通常のペーパークロマトグラフ法による分離•確認は困難である. そこで口紙を部分的にアセチル化して親有機性を保持させた. 無水サク酸•ベンゼン (1:3) 混合物に濃硫酸を0.1%加えたもので, 種々のアセチル化度をもつ口紙を作った. 展開は主としてメタノール•ベンゼン混合溶媒により, 一次元上昇法でおこなった. こうして得た種々の加硫促進剤の
Rf値は迅速かつ鋭敏に各種促進剤の確認に役立つことを認めた.
抄録全体を表示