粘弾性の温度依存性をしらべる目的で, ブタジエン系重合体のレジリエンスを-70~250°Cの温度範囲で測定した. ポリブタジエンのT
gは-70°Cで, 部分的に結晶化していた. 加硫ゴムの1次転移は約15°Cでおこる. ブタジエン•スチレン共重合体のT
gには Fox の式が成立する. SBRは重合条件の差により, 高温領域のレジリエンスに差を生じる. 常温付近では低温重合体が高温重合体よりもレジリエンスがすぐれ, NBRは劣るが, レジリエンスは温度と共に漸増し, 185°C付近でほぼ一定の極大値をとる.
ガラス転移におけるSBRおよびNBRの見掛けの活性化エネルギーはそれぞれ52.5および42.6kcal/mol で, 天然ゴムと同程度の長さのセグメント運動に対応している.
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