日本ゴム協会誌
Print ISSN : 0029-022X
39 巻, 12 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • イオン重合によるグラフトポリマー (第3報)
    植野 幸男, 笠坊 俊行, 花田 武司, 箕浦 有二
    1966 年 39 巻 12 号 p. 977-983
    発行日: 1966/12/15
    公開日: 2009/10/20
    ジャーナル フリー
    天然ゴムの環化反応を利用した新しいグラフト共重合反応を試みた.天然ゴムは一般にルイス酸やプロトン酸でプロトネーションにより環化される.したがってその系にカチオン重合可能なモノマーを共存させれば, 環化と同時にグラフト共重合が起こると期待される.
    天然ゴムのシクロヘキサン溶液中でSnCl4を触媒としてスチレンを重合させた.その結果, ゴムの環化反応とスチレンのゴムへのグラフト反応が同時に起こっていることを認めた.スチレンの見かけの重合速度はスチレン濃度の2乗に, SnCl4濃度, 天然ゴム濃度の各1乗に比例することがわかった.見かけの活性化エネルギーは約6kcal/moleであった.グラフト率はスチレン濃度, SnCl4濃度と共に上昇し, ゴム濃度と共に低下した.グラフト効率はグラフト率とは逆の傾向を示した.極性溶媒であるニトロベンゼンの添加はグラフト率に好結果を与えた.
  • ゴム配合最適化計画の研究 (第1報)
    志賀 徹也, 蛭谷 真明
    1966 年 39 巻 12 号 p. 984-991
    発行日: 1966/12/15
    公開日: 2009/10/20
    ジャーナル フリー
    ゴム配合を決定する手段として, 多くの因子を同時に変量して, そのデータより数学モデル (2次関数など) を作り, 等高線図化する最適化計画が, しばしば用いられる.そこで, この方法がどこまで有効であるかを明らかにし, またよりよい方法を考察することを目的とした.
    エチレンプロピレンゴムで, 白色充てん剤, プロセスオイルを変量し, いくつかの方法で等高線を作り検討した。ゴム配合においては, 最適化計画や2次近似を適用できない場合があり, しかも直交配列では, 経験上, 無意味な配合領域を含む恐れがあるので, 実験点のとり方に注意を要する.この意味で任意に因子の変量を組合せた実験点をとる方が実用的であるが, これに適した方法を電子計算機の利用により可能にした.
  • ゴム配合最適化計画の研究 (第2報)
    蛭谷 真明
    1966 年 39 巻 12 号 p. 992-998
    発行日: 1966/12/15
    公開日: 2009/10/20
    ジャーナル フリー
    配合ゴムの特性を, 変量因子の数学モデル化したものの利用法について検討した.ある制約条件下で, 目的関数を最適化する方法として, 1次式では線型計画法, 2変数の2次式では, Bertschらのグラフによる解法があるが, 一般の多変数2次式については, まだよいものが得られていないようである.そこで, 一般の2次式の制約条件下で, 2次関数を最大 (または最小) にする問題の電子計算機による解法を検討した.その結果, 近似的な解法が得られたが, これは種々の規格を満足する配合中で, ある一つの特性を最良にしたいという場合に, 適した方法である.
  • 加硫促進機構に関する研究 (第4報)
    閑 春夫, 薊 忠重
    1966 年 39 巻 12 号 p. 999-1005
    発行日: 1966/12/15
    公開日: 2009/10/20
    ジャーナル フリー
    トレーサーとしてS35およびZn65を用いて, ZnOとTTとの不均一系反応について, 種々の条件で反応を行なった.反応生成物はキシレン中, ゴム中, および固相系のいずれの場合でもジンクジメチルジチオカーバメート (PZ) であることをIRスペクトル, UVスペクトル, および融点の測定により確認した.ゴムの加硫反応におけるPZの収率は約12%であった.キシレン中におけるこの不均一系反応は日野原の反応速度式が成立つ.dx/dt=Ka-x/xn… (10)
    1/t In a/a-x=n/ax/t+K/an… (11)
    nの値は1が得られた.nの意味は亜鉛華粒子表面のTTに対する反応の不均一性をあらわす.活性化エネルギーは日野原の式より求めた値 (約12kcal/mol) と反応初期における反応速度より求めた値 (約13kcal/mol) とはほぼ一致する.この値よりみてキシレン中における不均一系反応は拡散律速ではなくて反応が律速である.TTとS*との交換反応において, ZnOまたはPZを少量添加すると変曲点が早期にあらわれ, 交換反応速度も大きくなる.ゴムの加硫反応におけるZnOの作用は, 有機加硫促進剤による元素イオウ (S8環状構造) の活性化を促進することと, 促進剤と反応するさいゴム分子より水素原子を引抜いてイオウラジカルによる架橋反応を容易にするとみられる.
  • ゴム状ポリマー製品の製品性能に関する研究 (第1報)
    二宮 和彦, 安田 絃市
    1966 年 39 巻 12 号 p. 1006-1018
    発行日: 1966/12/15
    公開日: 2009/10/20
    ジャーナル フリー
    ゴムの加工性に関する従来の研究を論評して本質的には疫学的方法によるものであること, および今後は次第に解析的方法による研究に移行すべきものであることを指摘した.次に加工性の解析的方法による研究には高分子レオロジーの方法ないし成果を導入すべきであることおよびその際の問題点を明らかにした.またゴム工業発展の歴史的必然性によって所定の方法による加工条件で天然ゴムに近い挙動を示すほど加工性がよいと判定されること, および加工の際にはゴムに連続的ないし断続的にせん断変形が与えられることを示した.
    次に高分子レオロジーをゴムの加工性研究に導入する際の問題点を近似的に処理する考え方を紹介し, 加工性指標としては試料の緩和スペクトルをえらべばよく, 目標とすべきものは可塑化された天然ゴムの緩和スペクトルであり, 平均的目標としてはSBR#1500のそれをとればよいことを示した.
    附文において加工性とムーニー試験機の関係および分子量分布の形状と加工性との関係を論じ, さらにコールドフローおよび粘着性について略述した.
  • 田中 大作
    1966 年 39 巻 12 号 p. 1019-1029
    発行日: 1966/12/15
    公開日: 2009/10/20
    ジャーナル フリー
  • 屈曲き裂に関する資料 (その5)
    占部 誠亮, 楠 康平
    1966 年 39 巻 12 号 p. 1030-1040
    発行日: 1966/12/15
    公開日: 2009/10/20
    ジャーナル フリー
  • 1966 年 39 巻 12 号 p. 1041-1042
    発行日: 1966/12/15
    公開日: 2009/10/20
    ジャーナル 認証あり
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