SBR~カーボンブラック系の混練りにおけるカーボンブラック分散度, バウンドラバー量, 動的弾性率振幅依存性及び塑性要素量, スピン-スピン緩和時間, 力学分散形態及び分散温度などの物性量の変化について検討した. その結果, 混練り過程はマクロ分散均一化の初期段階とミクロ分散均一化の後期段階の2つの過程に大別できること, 更に初期過程では, カーボンブラック集塊の破断, 分散とカーボンブラック界面でのゴム分子鎖との反応によるゴム分子鎖の運動拘束効果及びカーボンブラック集塊内の塑性要素の破断効果. 一方, 後期過程では, ミクロ不均質構造の安定化と分散化によるゴム分子鎖間相互作用の破断及びゴム分子鎖のエントロピー増大効果を示し, 混練過程での初期, 後期において, ゴム分子鎖の運動性, 塑性特性, 弾性率及び力学分散形態に与える効果は異なることを明らかにした.
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