三次元応力疲労での破壊形態は縞状パターンをなす層状はく離形態を示し, 単軸応力疲労における破壊形態とは異なる. しかし, いずれの場合も主応力方向に対応して内部構造が変化し, その構造変化がある限界に達したとき, 引張り主応力方向に対し直角にゴム分子鎖が切断し, 初期クラックが発生する. そこで, この研究では寿命曲線のパターンが単軸応力及び三次応力とも同等であると仮定し, 三次元応力疲労での最大引張り主応力, 寿命時間を単軸引張りでの破壊応力及び破壊時間で規格化した寿命曲線(log
Kβ~log
Lβ曲線)は単軸応力での規格化寿命曲線(log
K~log
L曲線)を応力軸方向及び寿命軸方向にそれぞれlogβ, logαだけシフトした近似曲線で表現できることを導いた. ここに, β及びαはそれぞれ単軸及び三次元応力疲労における破壊応力比, 破壊時間比を示す.
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