日本草地学会誌
Online ISSN : 2188-6555
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34 巻, 3 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1988 年 34 巻 3 号 p. Cover9-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1988 年 34 巻 3 号 p. Cover10-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 34 巻 3 号 p. i-iii
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 34 巻 3 号 p. iv-v
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
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  • 我有 満, 大川 安信, 石毛 光雄
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 149-156
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    ミトコンドリアDNA(mtDNA)は,雄性不稔性,病害抵抗性,除草剤耐性等農業上重要な形質に関与しており,作物の進化や系統発生を推定する上での基準となるために,最近,多くの作物で制限酵素を用いたmtDNAの切断パターンの解析が盛んに行われている。しかしアルファルファでは,mtDNAの変異の程度や雄性不稔細胞質と正常細胞質の差異を示した報告はない。本研究は,由来の異なるアルファルファ10品種および細胞質雄性不稔(CMS)系統を材料にして,mtDNAの制限酵素切断パターンの比較を行った。新鮮な葉部および茎部よりmtDNAを抽出し,制限酵素Xhol, EcoRIおよびHindIIIによる切断パターンを比較した。その結果,各制限酵素による切断パターンに品種間差異が認められた。供試材料の切断パターンに基づくクラスター分析の結果,Medicago falcataのみに由来する品種'Anik'は,他品種との類縁関係が特に小さく,M. sativaとM. falcataの両方に由来する品種'Ladak','Grimm',および'Lahontan'は,互いに類縁関係が大きかった。比較的高いレベルでクラスターを形成した'Cody','Sirsa Type9'および'Arizona Common'は,M. sativaのみに由来する品種であった。CMS系統は特異的な切断パターンを示し,供試した品種とは類縁関係が小さかった。制限酵素処理しない'Rambler'の泳動パターンに,2本の低分子量のDNAのバンドが観察された。以上の結果により,アルファルファのmtDNAは,品種間に差異があり,その程度は,品種の母材に影響されていることが明らかとなった。また,今回供試したCMS細胞質の起源を明らかにするためには,さらに広範な材料との比較が必要と考えられた。
  • 津川 兵衛, ジョーンズ リチャード, クレメンツ ロバート
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 157-168
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
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    暖地型マメ科牧草の永続性に関する研究の一環として,オーストラリア東部の亜熱帯に位置するブリスベンの郊外でCentrosema pubescens (centro)とDesmodium intortum cv. Greenleaf (Desmodium)のほふく茎,主根および不定根の発育を調査した。両種の苗を40cm間隔で移植し,最初の生育期間(1983年12月〜1984年5月)中に3週間間隔で8回,冬の終り(1984年9月)に1回,合計9回植物体の採取を行った。採取場所は植物体を植付けた位置と,隣接する4個体に囲まれた正方形の対角線の交点の位置を中心とする20×20cmの面積である。単位面積当りの発根点数はdesmodium(600〜1,200m^<-2>)よりcentro(1,300〜2,100m^<-2>)の方が多かった。これは主として単位面積当りのほふく茎の長さがdesmodium(約90mm^<-2>)よりcentro(約300mm^<-2>)の方が大きかったことによる。しかし,desmodiumのほふく茎の方がより太く,かつより重かった。基部直径1〜4mmの根はcentroよりdesmodiumの方が多かったが,両種の大部分の不定根は小さく,両種とも基部直径4mm以上の不定根は発生しなかった。厚さ5cmの土層の根重は,生育期の終りにはcentro(62gm^<-2>)よりdesmodium(72gm^<-2>)の方がわずかに大きかった。以上のように,centroとdesmodiumは植栽した年にほふく茎と不定根からなる広大な網目状構造を発達させることが明らかになった。
  • 木曾 誠二, 菊地 晃二
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 169-177
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    北海道東部におけるチモシーを基幹とする採草地において窒素施肥量が,牧草収量およびマメ科草混生割合に与える影響を検討し,マメ科草混生割合に応じた窒素施肥量を明らかにした。供試草地として,マメ科草混生割合30%以上のチモシー・アカクローバ・シロクローバ草地(タイプ(1)),同30〜15%のチモシー・シロクローバ草地(タイプ(2)),同15〜5%のチモシー・シロクローバ草地(タイプ(3)),チモシー単一草地(タイプ(4)),ならびに地下茎型牧草優占草地(タイプ(5))の5種類を用いた。1)牧草収量は,いずれのタイプの草地でも窒素施肥量の増加とともに増大する傾向を示した。また,窒素施肥量が10a当たり16kg以下の場合,同一施肥量での牧草収量はマメ科草混生割合によって異なり,タイプ(1)>タイプ(2)>タイプ(3)>タイプ(4)>タイプ(5)の順に大きいことが認められた。2)マメ科草混生割合は,窒素施肥量が増加すると低下し,この傾向は処理を2年間継続することによりさらに助長された。3)牧草の窒素吸収量,ならびにマメ科草による窒素固定量および移譲量は,マメ科草混生割合の高い草地が低い草地よりも多かった。また,窒素施肥量の増加により窒素固定量は減少したが,窒素移譲量は増大した。4)現状のマメ科草混生割合を維持しつつ,当地帯の目標生草収量である10a当たり4.5tを確保するための各草地における10a当たりの窒素施肥量は,タイプ(1)=4kg,タイプ(2)=6kg,タイプ(3)=10kg,タイプ(4)=16kgであった。ただし,タイプ(5)の草地からは目標収量を得ることはできず,このタイプの草地は更新する必要があると考えられた。
  • 杉浦 俊弘, 小林 裕志, 坂井 理一, 鈴木 創三
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 178-185
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    永年草地において枯死した根やほふく茎が地表付近に集積し,ルートマットを形成することが知られている。本報では,放牧と採草の利用方法や経過年数の異なる永年草地での地表付近の状態を明らかにして,ルートマット形成の要因について述べる。結果は以下の通りであった。1.土壌断面調査の結果,ルートマットは構成している物質によって3層に分けられ,放牧地での最表層の厚さの経年的な増加が顕著であった。2.土壌動物相は,経過年数にかかわらず放牧地よりも採草地で種類・頭数とも多かった。3.表層土壌の硬度は,20年以上経過した放牧地の値が最も大きかった。4.貫入抵抗値は,放牧地の表層0cmから1cmの間にピークが観察され,その値は利用年数が長いほど大きくなった。
  • 内田 仙二, 伊瀬知 栄一, 堀米 隆男
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 186-192
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    サイレージ調製に伴う養分損失を正しく測定する方法について検討するために,同一材料から水分含量及び発酵的品質の異なる2区(A,B)のイタリアンライグラスサイレージを実用に近い規模で調製した。バッグ法によって粗収量を推定するとともに,製品について加熱乾燥法(OD)及び凍結・真空乾燥法(FV)に基づいて試料の分析を行った。両法による定量値を適用して乾物(DM)及び粗蛋白質(CP)の回収率並びにその可消化成分の回収割合を求め,サイレージ間及び方法間の比較を行った。サイレージのFLIEG法による評点の平均はA区15.1,B区58.0であり,また,乳酸及びn-酪酸含量(現物中%)の平均値はそれぞれA区0.52及び1.01,B区2.45及び0.59であった。材料のDM及びCP含量を両法により定量した結果,方法間に有意差は認められなかった。一方,サイレージのそれらの値には方法間で有意差(p<0.01)が認められ,いずれもFV法による値がOD法による値より高かった。バッグ法により推定した両区サイレージの粗収量には区間に大差は認められなかった。それぞれの定量法による定量値に基づいて求めたDM及びCPの回収率は,いずれもA区に比べB区が高かった。また,方法間の比較では両区ともOD法に基づく回収率に比べFV法に基づく回収率が有意(p<0.01)に高い値を示した。両法を適用して求めた去勢羊による消化率は両成分の値ともB区の方がA区より高く,方法間の比較ではOD法を適用した場合に比べFV法の場合が有意(p<0.01)に高くなった。そして,埋蔵したDM及びCP量に対するサイレージの可消化DM及びCP量の割合は,OD法を適用した場合に比べ,FV法を適用した場合の方がいずれも高くなった。
  • 前田 良之, 岡本 明治, 吉田 則人
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 193-201
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    ビッグベール調製時におけるヒートダメージを,発熱温度,成分組成および羊による利用性との関連から検討するために,水分含量37%および24%で梱包したビッグベールを調製して試験を行った。水分含量37%のビッグベールの温度は梱包後7日目に56℃に達し,約20日間50℃以上の高温を示していた。一方,水分含量24%のビッグベールは梱包後4日目に31℃に達したが,その後低下し,27℃前後の温度であった。そこで,水分含量37%で梱包したビッグベールの中心付近を高温区,その周辺の非褐変部を中温区,また水分含量24%で梱包したビッグベールを低温区として設定した。1.ADF,NDF,ヘミセルロース,セルロースおよびリグニン含量は,中温区で最も高く,逆に高温区で最も低い値であった。一方,ADIN/T-NおよびNDIN/T-Nの値は,高温区で最も高く,最も低い低温区の11.6%および19.4%に対してそれぞれ15.0%および51.0%であった。2.発熱の影響をうけた中,高温区では粗蛋白質の消化率は低かったが,乾物,有機物,ADF,NDF,ヘミセルロース,セルロースおよびエネルギーの消化率は低温区にくらべて高い値であった。粗脂肪の消化率は高温区で最も高かった。TDNおよびDE含量は中,高温区で高く,DCP含量は低温区で高かった。3.ルーメン内のアンモニア態窒素濃度は,高温区が中,低温区にくらべて低位で推移した。またVFA濃度は高温区が中,低温区にくらべて高く推移した。4.窒素出納試験の結果,発熱温度が高くなるにつれて糞中排泄窒素は増加し,尿中排泄窒素は減少した。窒素蓄積率は高温区で高かったが,有意な差ではなかった。
  • キム サントク A., 大島 光昭, 田野 仁, 佳山 良正
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 202-209
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    イタリアンライグラスの原料草とそれを成分分画して得た搾汁粕(プレスケーキ)から乾草及びサイレージを作り,その過程での栄養素の除去がヤギの無機物収支においてどのような影響を及ぼすかを比較すると共に反すう動物のグラステタニー(低マグネシウム血症)との関連性も追及した。原料草乾草(RH),原料草サイレージ(RS),プレスケーキ乾草(PH)及びプレスケーキサイレージ(PS)の4種類の飼料を4頭のヤギを用いるラテン方格法で制限給餌して尿,糞及び血液を採集し,分析に供した。成分分画によって,プレスケーキ中のカリウム濃度はマグネシウムの濃度より1.6倍多く減少した。マグネシウム及びカリウムの主な排泄経路はそれぞれ糞及び尿であったが,これらは異なる摂取量の影響でRS及びRH給与区よりPS及びPH給与区で少なかった。PS及びPH給与区ではマグネシウム摂取量が少なかったにもかかわらず,RSおよびRH給与区に比し尿中マグネシウム排泄量が多くなり,前者がより多くのマグネシウムを吸収したものと推察された。RH及びRS給与区は,PH及びPS給与区に比しカリウム摂取量および蓄積量が多くなり,それらの増加がマグネシウムの利用を低めたと考えられた。しかし,その原因としては,成分分画中のカリウム以外の他成分の除去による可能性も残っている。結論として反すう動物による若草中のマグネシウムの利用性を高めるうえで,搾汁処理が有効なことが確認できた。
  • 細川 吉晴
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 210-217
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    多雪地帯の平坦地(青森県野辺地町)に構造・資材の異なる牧柵を設置し,越冬後に牧柵構造の変化を測定した。牧柵の標準構造は根入れ深さを45cm,柵柱間隔を4m,架線を地上40,70,100,130cmの4段張り,コーナー角度を90度,柵柱をV字型柵柱,架線を有刺鉄線とし,架線留めは14番針金で柵柱に緊結した。この他,柵柱にはW字型とU字型,架線には高張力有刺鉄線と鋼線,柵柱間隔には6mと8m,コーナー角度には60,120,150度,根入れ深さには35cmと55cm,架線留めにはV字型落下装置金具を追加して比較した。試験期間中の最深積雪深は150cmで,地盤は深さ15〜35cm以下の礫層のため非常に硬かった。以下に越冬後の構造変化とこれから考察される牧柵雪害の対策について述べる。1)コーナー柱の傾きに及ぼす要因のうち,コーナー角度が90度の場合,架線種類(p<0.10)と柵柱形状(P<0.20)に有意に近い処理間差が認められた。地盤が硬いために柵柱の根入れが浅くなり積雪も深いという,コーナー柵柱の傾きが大きくなり易い条件であったから,確率的に高い有意差ではないが傾き易いコーナー柱の傾向は把握できた。柵柱の断面係数と傾きには負の相関(p<0.20)がみられ,断面係数の大きなものほど地面に打ち込まれた柵柱が傾く際の抵抗が強いから傾きが小さくなる力学的性質を示唆した。柵柱がほぼ等価格であれば断面係数の大きい方が雪害に対して有利である。2)コーナー角度の大きさは,コーナー柱の傾きに関与するので牧柵の設置方法の条件として重要である。しかしながら,今回の試験では種々のコーナー角度の差異は明らかでなかった。3)架線の弛みは柵柱間隔4mの場合に架線段数に有意な差が認められ(p<0.001),最深積雪深の範囲で上段の架線ほど弛みが多かった。断線の頻度は有刺鉄線>鋼線の順で生じたが,高張力有刺鉄線の断線はなかった。架線留めした針金の切断頻度は38個所中35個所と多かった。こうした架線の弛みと断線および架線留め針金の切断は全て積雪荷重によるものである。雪害防止の点から,架線を柵柱に緊結しないことや高張力有刺鉄線の使用が重要であると思われる。
  • 細川 吉晴
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 218-225
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    牧柵の雪害対策を検討するため,北西向きで傾斜15度の傾斜草地(青森県野辺地町)に各種の資材や構造をもつ牧柵を設置して越冬試験を行った。地盤支持力は深さ60cmまで最大でも15kgf/cm^2と比較的軟らかかった。標準的な牧柵構造は山側にコーナー柱を設置し,コーナー角度が90度,4mの柵柱間隔,コーナー柱を挟んで支柱付きの端柱まで2スパンずつ,架線高さが地上40,70,100,130cmの4段有刺鉄線張り,根入れ深さが45cmであり,架線は2個所で針金で完全に固結した。その他設置条件を変えたものを含め合計13種類の試験牧柵を配置した。越冬後に牧柵構造変化を測定した。1)試験期間中の最深積雪深は山側で90cm,谷側は125cm(推定)であった。1985年3月中旬の積雪密度は山側が平均で0.49g/cm^3,谷側が0.36〜0.55g/cm^3で融雪の時期であったが,この時点で架線の弛みやコーナー柱の傾きが既に見られた。同じ傾斜度でも風向や傾斜地の山側・谷側で積雪深が異なることを牧柵の配置設計に留意すべきである。2)一冬で全てのコーナー柱は谷側に傾いたが,この傾きは積雪が深いほど増大する傾向がみられた(P<0.01)。とくに山側に配したコーナー柱は傾きながら抜け出しが多く,支柱を付けたものにも抜け出しがあった。等高線に平行な方向で設置したコーナー柱も谷側に大きく傾いた。また,コーナー柱は根入れが10cmでも深く,断面形状が大きい主力柱ほど,コーナー角度が広いほど安定した。3)架線は鉛直下方向の積雪荷重および斜面と平行な方向への積雪移動荷重によって引っ張られて,柵柱を傾かせながら融雪後に弛みが生じる。この弛みは積雪が深いほど増大する傾向が認められ(P<0.01),積雪の範囲内では架線位置の高いものほど弛みが多かった。4)牧柵雪害の対策としては高張力架線とするが,有刺鉄線ではなく補修の容易な鋼線が望ましい。荷重の掛かるコーナー柱や端柱は断面形状の大きな強度のあるものを使用すべきである。また,牧柵の設置方法ではコーナー角度を狭くせず,傾斜面では山側と等高線に平行な方向にコーナー柱を設けないようにすべきである。
  • 細川 吉晴
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 226-233
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    草丈の異なる条件下で育成牛群に対する牧柵の隔障機能を検討した。試験は草丈60〜70cm,30〜40cmおよび20〜30cmの3時期に240m^2の試験区内に平均体高110cmの育成雌子牛24頭を夕刻から翌朝までの15時間放牧し,採食跡の平面,立面的分布と架線弛みを測定した。牧柵構造は有刺鉄線4段張り,架線間隔および柵柱間隔をそれぞれ3水準とした。その結果,草丈の高い時期には牧柵構造の違いが顕著で,架線高さが30,55,80,120cmの柵柱間隔4mの牧柵や架線高さが30,50,75,110cmの柵柱間隔4mおよび5mの牧柵では,牛群の柵外への採食行動は規制され,架線高さ30〜80cm間を狭めた効果を認めた。柵外への採食行動は柵柱間隔が広いほど柵外80〜100cmまで行われた。一方.草丈が40cm以下の植生条件では牧柵構造の違いによる牛群の採食行動の差異は認められなかったが,採食跡は柵外80cm付近まで認められた。放牧試験中の牛群の脱柵はなく,成牛に適用した牧柵構造は育成牛群にも適用できるが,草丈が低い場合に30〜80cm間の架線の隔障効果は明らかでなかった。また,既報の成牛での試験結果から,柵外の採食跡が牧柵ラインから離れているほど架線の弛みの大きくなることが想定されたが,両者の間に相関はなく,牛群れの体高が成牛よりも15〜16cm低かったことから,育成牛群はいろいろな高さの架線の間から柵外へ任意に採食したものと考えられた。
  • 古谷 政道, 増谷 哲雄, 筒井 佐喜雄, 植田 精一
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 234-235
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 大竹 秀男, 菅原 和夫, 伊藤 厳
    原稿種別: 本文
    1988 年 34 巻 3 号 p. 236-238
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 文献目録等
    1988 年 34 巻 3 号 p. 239-240
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 34 巻 3 号 p. 241-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 34 巻 3 号 p. 243-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 34 巻 3 号 p. 244-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 34 巻 3 号 p. 245-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1988 年 34 巻 3 号 p. 245-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1988 年 34 巻 3 号 p. Cover11-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1988 年 34 巻 3 号 p. Cover12-
    発行日: 1988/10/31
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
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