日本草地学会誌
Online ISSN : 2188-6555
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38 巻, 2 号
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  • 原稿種別: 表紙
    1992 年 38 巻 2 号 p. Cover3-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 表紙
    1992 年 38 巻 2 号 p. Cover4-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1992 年 38 巻 2 号 p. i-v
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 原稿種別: 付録等
    1992 年 38 巻 2 号 p. vii-viii
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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  • 桝田 靖憲, 棟加登 きみ子, 梶川 博
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 133-140
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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    ルーメン微生物を用いたインビトロ消化試験において,牧草の消化率におよぼす接種菌の採取源,窒素・還元剤添加の影響を調べるとともに,ルーメン微生物の洗滌菌体(WCS)を用いた場合の消化率を比較した。その結果,1)試料(イタリアンライグラス乾草)の充分な消化のためには,窒素源(100mg/l)の添加が必要であるが,過度の添加はかえって醗酵を阻害した。いっぽう,アミノ酸・ペプタイド源(トリプチケース)の添加は,消化率改善に多少の効果はみられたものの,必須であるといえない。2)還元剤は繊維消化を充分に行うためには,添加するのが適当であると考えられる。3)接種菌液としては,ルーメン液状部だけよりも,固形部を含めたものから得た菌液(FS菌液)のほうが,総生菌,セルロース分解菌,デンプン分解菌数がともに多く,試料の中性デタージェント繊維(NDF)消化率も,高い値を示した,などの結果が得られた。また,WCSを用いた培養では,その処理を嫌気条件下で行えば,FS菌液と較べて,接種菌液中の細菌数には顕著な減少は見られず,また,試料の乾物消化率にも差が見られなかったことから,この方法は,基質-微生物-消化の関係を解析するために,有効に利用できるものと考えられる。
  • 川本 康博, 金城 隆, 池田 元彦, 宮城 悦生, 本郷 富士弥, 古謝 瑞幸
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 141-151
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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    暖地型イネ科飼料作物ガットンパニック及びハイブリッドペニセタムを圃場で栽培し,4及び8週間隔の刈取間隔(以下,4週区及び8週区と略)が乾物生産,栄養価値の季節変動に及ぼす影響について明らかにし,さらに,両草種の再生機構についても検討した。試験期間の合計乾物収量は,両草種共に4週区と比較して8週区で増収したが,両草種間の差は認められなかった。季節毎の乾物収量と気象要因との関係では,ガットンパニックが気温上昇するに伴って,乾物生産を高めるのに対し,ハイブリッドペニセタムは気温が約25℃以上であれば,降雨量の多い時期に高い乾物生産を示す違いが認められた。窒素含有率及び乾物消化率は両草種共に4週区で高く,また,生育期間の気温が低下するに伴い直線的に増加した。このため,両草種の窒素収量及び可消化乾物収量における刈取間隔の影響及び季節変動は乾物収量の場合より小さくなった。刈取後における両草種の株部及び根部の乾物重及び貯蔵性炭水化物含有率は,いずれも一旦低下するが,約2週間目に再度増加に転ずる傾向を示した。この回復速度は両草種で異なり,ガットンパニックでは季節的変動は認められなかったが、ハイブリッドペニセタムでは気温が低下した場合には回復が遅延した。
  • 中川 仁, Wayne W. HANNA
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 152-159
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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    ギニアグラスの生殖様式は,大部分がアポミクシスと呼ばれる単為生殖であり,有性生殖個体の発見なしには交雑育種が不可能であった。その後,東アフリカからの探索導入系統の中から二倍体(2n=16)の有性生殖系統(GR297)が発見されたが,ほとんどのギニアグラス系統は四倍体(2n=32)であることから,この有性生殖の遺伝資源を有効に利用するためには染色体倍加が必要であった。そこで,頴を取り除き,シャーレ内で2日間催芽したGR297種子に0.1%コルヒチン溶液を4時間処理し,1時間水道水ですすいだ後に素焼きポットに幡種した。そして,これら処理植物の根端および花粉母細胞を調査することによって染色体倍加植物の単離を試みた結果,3個体の倍加植物が見出された。倍加植物の出穂期,稔性および歯長はGR297と差はなかった。しかし,倍加植物はGR297より稈長が短く,茎数が少なく,葉幅が広かった。これらの固定した種子増殖が可能な四倍体系統は,有性生殖であり,四倍体レベルでアポミクシス個体を交雑する際の中間母本として有望であり,今後ギニアグラスの交雑育種に新たな可能性を拓くものである。
  • 杉本 安寛, P.Roger BALL, P.W THEOBALD
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 160-166
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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    ペレニアルラキグラス/シロクローバ混播草地で,湿潤および乾燥条件下における糞の分解とアンモニア揮発について検討した。処理区は対照区,新鮮牛糞を0.1m^2当たり2,4および6kg施用した合計4区とした。糞の分解速度は,糞パッチが大きくなるのに伴って高くなった。糞からの窒素揮発速度はいずれの季節においても,糞施用後10-20日で最高値に達し,40日後に揮発がほとんど認められなくなった。糞窒素の揮発率は糞パッチの大きさにほぼ比例して,湿潤条件の場合が2.8%から8.1%,乾燥条件の場合が3.4%から7.4%の範囲にあった。糞窒素の揮発率には,湿潤および乾燥条件との間に大差が認められなかった。上述の結果から,糞パッチでは,尿パッチでこれまでにしばしばみられた多量のアンモニア揮発は起こらないと考えられる。
  • 杉本 安寛, P.Roger BALL, P.W THEOBALD
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 167-174
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    ペレニアルライグラス/シロクローバ混播草地で,湿潤および乾燥条件下における糞からの脱窒を測定した。処理区は対照区,新鮮牛糞を0.1m^2当たり2,4および6kg施用した合計4区とした。土壌表層の硝酸含有量と1日当たりの脱窒速度との間には有意な正の相関関係が認められた(湿潤条件下では, r=0.766, P<0.001 ; 乾燥条件下では, r=0.717, P<0.001)。また,土壌表層の水分含有率と脱窒速度との間にも有意な正の相関関係が示された(湿潤条件下では, r=0.477, P<0.01 ; 乾燥条件下では, r=0.509, P<0.01)。糞窒素の脱窒による損失率は, 湿潤条件下では0.81%から4.02%へ, 乾燥条件下では0.28%から0.75%へと,糞施用量の増大に伴って高まった。また,湿潤条件下の損失率は乾燥条件下に比べて3-5倍高い値を示した。なお,脱窒はアンモニア揮発による損失と比較すると,草地に排泄された糞パッチからの主要な窒素損失経路ではないと考えられた。
  • 雑賀 優, 菊池 美春, 金坂 美和, 渡辺 潔
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 175-182
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
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    オーチャードグラスは我が国の主要イネ科牧草であるが,オーチャードグラス主体草地に放牧中の反芻家畜がグラステタニーにかかることがある。オーチャードグラス品種間にミネラルの含有率の大きな差異があれば,農家は品種の選定によりグラステタニー症等ミネラルの代謝異常発生の危険性を低下させることができる。本試験は,国内育成オーチャードグラス4品種間の比較を行うことを目的に,ペレニアルライグラス,トールフェスク各1品種と共に,めん羊の放牧条件下で年間13回,3年間にわたる試料採取を行い,ミネラル含有率の分析を行なったものである。オーチャードグラス4品種に比較して,ペレニアルライグラスのヤツガネはP, Caの各含有率及びCa/P比が高くK/(Ca+Mg)当量比が低く,トールフェスクのホクリョウはMg及びCa/P比が高くK及びK/(Ca+Mg)比が低かった。オーチャードグラス品種間ではN, P, Ca, M及びK/(Ca+Mg)比で有意差が認められ,K及びCa/P比では認められなかった。オカミドリは他の3品種に比較して全般的にミネラル含有率が高く,特にCaとMgの高いことがK/(Ca+Mg)比を低下させた。オカミドリはアキミドリに比較してCa及びMg含有率はそれぞれ0.043及び0.047ポイント高く, K/(Ca+Mg)比は0.34低かった。ほとんどのミネラル成分が春に低く夏から秋にかけて高い季節的変化をしたことにより,成分間にはPとKの間を除き全て有意な正の相関関係が認められた。収量とK/(Ca+Mg)比の間には相関は認められなかったが,ミネラル含量で望ましい特性を持つオカミドリが,オーチャードグラス品種中最も低収(前報)であった。オカミドリはグラステタニーの危険性を低下させる品種育成のための育種材料として有望である。
  • 雑賀 優, 熊谷 恒明, 横山 寛, 渡辺 潔
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 183-190
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    オーチャードグラスの細胞構成物質含有率の季節変化と品種間差異を調べる目的で,オーチャードグラス4品種とペレニアルライグラス,トールフェスク各1品種を生育期間中に13回,3年間にわたり試料採取した。これらの試料は,細胞内容物(CC),高消化及び低消化細胞壁構成物質(それぞれCWaとCWb)の3種類の細胞構成物質に分画し,格画分の有機物量(それぞれOCC, Oa, Ob)から可消化有機物量(DOM)推定した。細胞構成物質の季節変化は,いずれの品種でもCCは春と秋に高く夏に低い値を示し,逆にCWbは春と秋に低く夏に高い値を示した。また,CWaはオーチャードグラス4品種では変化が小さかったが,その他の草種ではCCと同様の変化を示した。これらの季節変化を回帰式に当てはめたところ,そのほとんどは2次回帰式が最も適合したのに対し,オーチャードグラスのキタミドリとオカミドリのCWaは傾きの小さい1次回帰式が適合し,他のオーチャードグラス2品種のCWaも直線に近い2次式が適合した。細胞構成物質含有率の草種間比較では,ペレニアルライグラスはCC, OCC, CWa, Oa, DOMが最も高く,CWb, Obが最も低い値を示し,トールフェスクはCWa, Oa, DOMが最も低く,CWb, Obが最も高い値を示し,オーチャードグラス4品種の値はこれら2草種の間にあった。オーチャードグラス品種間では,オカミドリはCC及びCWbで他の3品種との間に有意差が認められ,CCが高くCWbが低かったが,CWaでは品種間差は認められなかった。
  • 中西 五十, 丹波 美次, 藤山 信弘, 柴田 章夫
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 191-197
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    スラリー散布時に発生する悪臭の防止および効率的な施肥を行うため,圃場の地下に横穴を掘削する作業機を開発した。この作業機はロータリー,2連の砲弾形掘削機,播種機,鎮圧ローラーから構成され,圃場の地下約45cmに直径15cmの孔を90cm間隔で掘削するばかりでなく,耕起・播種・鎮圧作業を同時の行うことができる。また,本機によって掘削された孔にダクトホースを接続し,スラリーを加圧注入することにより,一回当り20t/10aのスラリーが土壌還元できる。さらに,本試験ではトウモロコシの栽培期間中10回にわたって反復して注入することが可能であった。よって,慣行法およびスラリー注入法でトウモロコシを栽培し,土壌の水分・全窒素・硝酸態窒素・収量などを検討した。スラリー注入区では深さ30cmの土壌中で硝酸態窒素含量が有意に増加するが,収穫されたトウモロコシでは刈取りが糊熟期であったこともあり,対照区の乾物中0.06%に対し,試験区0.09%と大差なく, 硝酸塩中毒を招く水準ではなかった。トウモロコシの乾物収量では対照区の1.80t/10aに対し,試験区は1.92t/10aとやや多収であるものの,有意差は認められない。掘削された孔は,トウモロコシ収穫作業時に崩れる箇所もあるが,トウモロコシ栽培期間内にこの様なことはなかった。以上のことから,本法は都市近郊地帯ばかりでなく平坦地におけるスラリー還元法として極めて有効であると判断できる。
  • Jezie A ACORDA, 岡本 明治, 吉田 則人
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 198-206
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    稲わらを細切し,これに尿素5%(Ur),ブロイラーの排せつ物20%(Bm)及び糖蜜10%,20%及び30%の添加処理でサイレージ調製をした。それぞれの添加物は水に溶かして,稲わらに混ぜその混合物をラボラトリーサイロに入れて,1990年6月より15,30日並びに45日間貯蔵した。各種添加物で処理調製した稲わらサイレージの外観性状,一般成分,発酵品質及び消化性(DOMD%)を測定した。処理後15日目の外観性状,一般成分,発酵品質及び消化性は処理後30日目と45日目のものと,ほぼ同じであった。乳酸含量とpH値から,全ての処理区で発酵が認められ,カビの発生も見られなかった。pHは処理後15日目まで低下したが,その後45日目においてもほとんど変化がなかった。乳酸については,尿素と糖蜜を添加した処理区が最も高く,次いでブロイラーの排せつ物を添加した処理区の順であった。アンモニア態窒素については,尿素及び尿素と糖蜜を添加した処理では調製後15日目までは増加したが,他の処理区ではほとんど変化が認められなかった。発酵品質については,無添加の対照区を除いて,添加処理すべてが良好な発酵品質を示した。消化性については,ブロイラーの排せつ物と糖蜜及び尿素と糖蜜を添加した処理区が最も高い値を示した。また,大腸菌群については,ブロイラーの排せつ物を添加した処理ではほとんど認められず,対照区には多く認められた。これは,ブロイラーの排せつ物を添加した処理区のpHが対照区のpHより低かったためではないかと考えた。これらの処理サイレージを羊に給与した結果,無添加対照区とブロイラーの排せつ物のみを添加した処理区以外は良好な嗜好性を示した。以上の結果から,稲わらに各種の添加物を混合してサイレジー調製することにより,飼料価値を向上させることが可能であることがわかった。特に,ブロイラーの排せつ物と糖蜜,及び尿素と糖蜜を添加した処理区は良好な発酵を示し,稲わらの消化性も高めることができた。
  • 長城 カルロスW, 柴田 章夫, 小牧 弘
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 207-218
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    熱帯マメ科牧草ファジービーンの生長が湛水あるいは旱魃の影響をどのように受けるかを明らかにするために,日本大学附属農場(藤沢)の圃場内に設置されたビニールシート被覆の立屋内で,ぽっと試験を実施した。播種後63日(栄養生長期)に, 湛水区は土壌表面から5cmの高さまで水を張り,旱魃区は注水を停止した。これらの処理は播種後77日(開花期)及び91日(結実期)にも同様に行われた。栄養生長期に開始された湛水区の草丈の伸長・稈基径の増大・側根の発達は対照区に比べて極めて大きく,同時に,土壌表面に近い部位の側根に多数の根瘤菌の定着が観察された。地上部乾物収量も最大であった。開花期あるいは結実期に開始された場合には,対照区に比べて稈基径の増大と側根数の増加は明瞭であったが,草丈に差異は生じなかった。栄養生長期に開始された旱魃処理は,葉数の減少をもたらしたが,その他の植物形態学的様相は処理前のままに推移させ,枯死させることはなかった。開花期あるいは結実期に開始された場合には,葉数減少が著しかったが側根数は増加した。旱魃処理は,栄養生長期に開始された場合,処理期間が他の旱魃区よりも長いにもかかわらず,ファジービーンの形態学的要因に与える影響はより少ないと判断された。
  • 川鍋 祐夫, 酒井 博
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 219-225
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    宮城県にある東北大学川渡農場の18の牧草地植生の被度,頻度の測定値を主成分分析し,草地型を区分し,その遷移を考察した。調査地および調査法は既報に記載したのと同一で,1×1mのコドラートで6または12反復で調査した。頻度の相関は,ヨモギとハルガヤが高く,これらとヒメスイバ,スギナ,イタドリ,フキ,オオチドメおよびススキと相関が高かった。これらの種は一定の環境に共存する,まとまったグループと考えられ,ハルガヤ群と名づけて草地型区分の指標に用いた。被度の第一主成分の因子負荷量からハルガヤ群の多い草地と,レッドップの多い草地とが特徴あるタイプとして注目された。このような知見をもとに次の4草地型を区分した。オーチャードグラス,シロクローバが優占するA型,レッドトップが多いB型,ハルガヤ群が侵入したC型およびハルガヤ群が多く生育するD型である。A型は遷移初期の良好な典型タイプで,7草地がこれに属し,B型およびC型は遷移が少し進み,老化傾向が現われたタイプで,5および3草地が区分された。D型は野草地を不耕起造成して1年という前歴の3草地に認められ,遷移段階が進んで老化した構造と考えられた。
  • 高橋 佳孝, 藤井 義晴, 魚住 順, 大谷 一郎, 五十嵐 良造
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 226-233
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
    ペレニアルライグラスのアレロパシー効果を解明し,評価するための一環として,同草種の茎葉中に存在する遊離態のフェノール性物質を単離し,分析した。得られた結果の概要は以下のとおりである。1.年5回刈の条件下で再生長しているペレニアルライグラス茎葉において,採取時期を異にする乾燥粉末材料からの水抽出物はいずれもシロクローバ種子の発芽・生長を抑制した。その抑制の程度は7月に採取した茎葉の抽出物で最も大きかった。7月採取茎葉の抽出物を定法により分画し,検定した結果,酸・中性画分にシロクローバの発芽・生長を抑制する強い活性が認められた。2.上記の酸・中性画分を高速液体クロマトグラフィーで分析した結果,クロロゲン酸が大量に検出された。そのほかにもp-クマル酸,カフェー酸などのフェノール性物質が検出されたが,量的にはクロロゲン酸に及ばなかった。3.クロロゲン酸はシロクローバの発芽・生長を阻害し,またクロロゲン酸の加水分解産物であるカフェー酸とキナ酸にはクロロゲン酸を上回る阻害活性が認められた。4.クロロゲン酸含量の高い茎葉抽出物ほど,阻害活性にも強い傾向が認められ,同物質がアレロパシー物質の一つである可能性が示唆された。
  • 高橋 敏能, 萱場 猛夫
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 234-237
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 西村 光博
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 238-241
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 堀口 健一, 高橋 敏能, 萱場 猛夫, 笹原 健夫
    原稿種別: 本文
    1992 年 38 巻 2 号 p. 242-245
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1992 年 38 巻 2 号 p. 246-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1992 年 38 巻 2 号 p. 248-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1992 年 38 巻 2 号 p. 249-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1992 年 38 巻 2 号 p. 250-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 付録等
    1992 年 38 巻 2 号 p. 250-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1992 年 38 巻 2 号 p. Cover5-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
  • 原稿種別: 表紙
    1992 年 38 巻 2 号 p. Cover6-
    発行日: 1992/07/30
    公開日: 2017/07/07
    ジャーナル オープンアクセス
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