ソルガムの温度感応特性を解明するため, 純系品種932233Bを供試し, 夜温処理の時期と期間の違いが幼穂形成期および最終主稈葉数に及ぼす影響を検討した。低夜温は, 幼穂形成を誘起して, 最終主稈葉数を減少させ, 高夜温は, 幼穂形成を抑制して, 最終主稈葉数を増加させたが, 反応の様相は夜温処理の時期と期間の違いにより様々に異なった。この反応を解析することにより, 低夜温への感応性の獲得時期は播種直後, 高夜温への感応性の獲得時期は3-4葉期頃にあることが推定された。幼穂形成を誘起するのに必要な低夜温の継続期間 (低夜温必要期間)は, 8葉期までは生育が進むほど短くなり, 展葉数で表した低夜温必要期間と, 低夜温処理開始時の葉齢との間には有意な負の相関関係が認められた。8葉期以降は, 必要期間と生育ステージとの関係は明確ではなかった。
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