緑茶飲料製造残渣サイレージ(TWS)混合TMRの泌乳牛における嗜好性に及ぼす主体粗飼料の影響を調べた。実験1ではチモシー乾草を,実験2ではトウモロコシサイレージをTMRの主体粗飼料とした。実験1では,TWSを1.25,2.5または5%含む試験飼料,実験2では,TWSを2.5,5または10%含む試験飼料の採食量は,それぞれの基礎飼料に比べ差がなく,選好指数は不弁別域内に推移した。また,TWSの嗜好下弁別閾値は,実験1で8.1%,実験2で14.7%と推定された。以上の結果から,TWS含有TMRの嗜好性は,主体粗飼料の違いにより異なることが明らかにされ,TWSの混合割合の上限は,チモシー乾草を主体粗飼料とするTMRでは8%,トウモロコシサイレージを主体粗飼料とするTMRでは15%程度であると推察された。
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