地理学評論 Series A
Online ISSN : 2185-1751
Print ISSN : 1883-4388
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83 巻 , 6 号
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論説
  • 髙野 宏
    原稿種別: 論説
    83 巻 (2010) 6 号 p. 565-584
    公開日: 2012/01/31
    ジャーナル フリー
    大田植の習俗は,民俗学と芸能史の立場から重要な習俗とみなされてきた.前者では,日本の古い田植の様式であり,日本人に固有の信仰を残しているとされた.後者では,その芸態が田楽史を明らかにする重要な手掛かりと考えられた.大田植に関する研究は,こうした学術的な関心に基づいて推進された.しかし,従来の研究では,同習俗の社会的基盤や地域社会に果たす意味・機能の問題には,ほとんど関心が払われなかった.本稿では,以上の問題意識に基づき,大正・昭和戦前期の広島県西城町八鳥の事例を取り上げ,大田植と地域社会との関係を考察した.その結果,①大田植の習俗は経営危機に陥った畜産農家の救済を目的とし,彼らと取引関係にある家畜商によって主催されたこと,②そこには畜産業の発達に伴う家畜商の社会的地位の向上,中核的農家の不在が関与していたこと,③牛小作と相まって,当地域での畜産業の構造・生産を安定化していたことが判明した.
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  • 増山 篤
    原稿種別: 論説
    83 巻 (2010) 6 号 p. 585-599
    公開日: 2012/01/31
    ジャーナル フリー
    本稿の主目的は,一つの地域が空間的に連坦し,最大限均質な部分地域へ区分される必要条件を導くことである.地理学では,部分地域が連坦し,最大限均質になるという2条件を満たす地域区分がしばしば試みられる.こうした区分のために,さまざまな方法が提案されてきたが,先の2条件を厳密に満たすものはない.2条件を満たそうとする地域区分は,最適化問題としてとらえられる.一般に,最適化問題の解法は最適解が満たす必要条件に基づく.地域区分に関しても最適性の必要条件があれば,期待するような部分地域を見出すのに有用と考えられる.そこで,2条件を満たす地域区分となる必要条件を理論的に導出し,その必要条件に基づく地域区分方法について検討した.その結果,まず,等値線に従う区分が,必要条件を満たすことが分かった.また,等値線の組合せによって,二つの条件を厳密に満たすのは困難だが,従来の方法を上回る区分が期待できることが示された.
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  • 與倉 豊
    原稿種別: 論説
    83 巻 (2010) 6 号 p. 600-617
    公開日: 2012/01/31
    ジャーナル フリー
    本稿は,グローバル企業の知識結合に着目し,日本企業による外資導入の実績に関する資料を基に,社会ネットワーク分析を用いて組織間の関係構造を考察した.さらに共分散構造分析を用いて,知識結合に基づく企業間ネットワークの特性と,企業のパフォーマンス(経済的成果)との関連性について検討した.分析の結果,製造業18業種がコンポーネント数や平均次数といったネットワーク統計量の差異によって六つのグループに類型化された.ノード数が多く複雑なネットワークを,ブロックモデルを用いて縮約化することによって,知識結合において重要な役割を果たすグローバル・ハブが抽出された.また,多母集団同時分析によって,ネットワークの関係構造において優位な位置にあるノードほど,財務諸表で測られる企業のパフォーマンスに対して正の影響を与えることが示された.さらに,医薬品や電気機器,自動車等,精密機械など科学的・分析的知識を必要とする業種ほど,ネットワーク優位性の影響が強く働くことが明らかになった.
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  • 村井 昂志
    原稿種別: 論説
    83 巻 (2010) 6 号 p. 618-637
    公開日: 2012/01/31
    ジャーナル フリー
    本研究では,人口減少や年齢構成の変化に伴って生じる問題の一例として,公立小中学校の廃校をとりあげた.特にその跡地利用を論題に据え,都市圏内における地域差と,その背景となる地理的条件の差異を分析した.分析にあたっては,東京大都市圏を研究地域に設定し,全廃校跡地を対象とするアンケート調査と,都心部・都心周辺部・郊外部から1自治体ずつを選んでの事例調査を行った.自治体は,一般に公益を満足しない用途での廃校の跡地利用を避ける一方,公益目的であれば,民間事業者などに跡地を譲渡・売却してその維持コストの削減を図ることも多い.このことが,高地価のため民間事業者による公益的な施設の運営が難しい都心部や,大規模な未利用地の希少性に乏しい郊外部に比べ,都心周辺部で跡地の売却・譲渡や恒久利用が先行するという地域的傾向を生んでいると考えられる.
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