地理学評論
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34 巻, 8 号
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  • 散居的郊外住宅地の発達の一例
    正井 泰夫
    1961 年 34 巻 8 号 p. 417-429
    発行日: 1961/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    Urbanとruralな地域は,それぞれ別個な相対立する地域景観としてみることができ,このことについては従来多くの研究がなされてきた.最近はまた, urbanの範囲を通勤圏にまで適用しようとする機能論的な研究も多く行なわれるようになつてきた.日本の都市のruralな地域にひろがる通勤圏は,景観論的にruralな地域が機能論的にはurbanとruralの混在地帯であると理解しうるのが普通である.しかるに,アメリカ合衆国の場合,一般的にいつて,かかる機能論的にみた混在地帯,たとえば通勤圏は,同時にまた景観論的にも明瞭に混在地帯として把握しうるのである.これは目本との比較においてみた場合,極めて普及した自動車と,また極めて完備した道路網とによつて可能になつたと思われる散居的郊外住宅地化といえるような広大な都市化によつて特徴づけられるのである.
  • 鈴木 秀夫
    1961 年 34 巻 8 号 p. 430-437
    発行日: 1961/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    全国, 365枚の日降水量分布図から,降水量分布と大地形との関係を,西高東低時以外について調べた.降水量分布は空気の運動をもつともよく示唆するものであるから,降水量と地形との関係を調べることは,単に降水量の静的な分布を扱うことではなく,地形に規定された大気の動きを明らかにすることになる.この結果, 1) 日本列島の存在に関係のない降水量分布があること, 2) 個々の山体にではなく,日本列島の骨格をなす大地形に支配される分布がもつとも多く,そしてその大地形の影響は,主として山麓の多雨帯として現われることが知られたので,多雨帯の頻発地域を図示して,地形の影響を明らかにした.
  • 榧根 勇
    1961 年 34 巻 8 号 p. 438-449
    発行日: 1961/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    中規模の拡がりをもつ関東平野部における気温分布を取りあげ,それに及ぼす海風の影響を重視して,当地域内に散在する約170ヶ所の区内観測所の資料から, 1958年夏半年の日最高気温分布図を描き比較検討した結果.一般風向により特微的な分布パターンが生じることが判つた.そこで一般風の風向風速により, 3m/s以下(海風型), 3m/s以上の風についてはSW~SSW (SSW型), S~SSE (S型), SE~ESE (ESE型)およびE~ENE (E型) の5つのグループに分類し,各グループの日照率50% 以上の日の中から,特徴的なパターンを示す図のみ10例づっ選び出した.
    海岸線からの距離を考慮して作つた7km間隔のメッシュの各交点における温度傾度を,選び出した50枚の分布図から読み取り,それを各10例つつ合成して, 4, 5, 6, 8, 9図を作成した.各図から一般風向別の海の影響の強弱を知ることができる.それを模式的に表わしたのが第10図である.
    最後に中気候的特徴は,日最高気温の日々変化量によつてもかなり良く表現できることを述べる.
  • 1961 年 34 巻 8 号 p. 450-470_2
    発行日: 1961/08/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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