地理学評論
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38 巻, 12 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 茂木 昭夫
    1965 年38 巻12 号 p. 727-738
    発行日: 1965/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    1962年3月・5月・7月・10月の4回にわたり,神奈川県二宮海岸において,海岸および接岸海底の地形・堆積物および沿岸流の調査を実施し,季節による地形・堆積物の変化過程を究明した,その結果当海岸では,気象が春の強風期から夏の静穏期を経て秋の台風期へと推移する間に,海岸では侵蝕から夏の堆積過程を経て,再び台風期の侵蝕へと移り,海底では逆に堆積から夏の侵蝕期を経て,再び台風期の堆積へと推移する事を明らかにし,海底には,海岸とは逆のサイクルが存在する事を示唆した.これらの侵蝕・堆積現象を,海岸断面, cusp, 大cusp, 海浜堆積物,海底断面,水深変化,海底堆積物等の個々の要素について,季節の推移に伴う変化過程を考察し,各要素の変化間の相互関連に注目しながら,海岸と海底との間の逆cycleを明らかにした.そしてこれらの現象が,堆積物の海岸と海底との間の循環に帰因するものである事を示唆した.
  • 武永 健一郎
    1965 年38 巻12 号 p. 739-755
    発行日: 1965/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    (1)奄美与論・沖永良部南部・沖縄伊平屋・伊是名各島におけるbeachrockの分布を明らかにした. (2)beach rockの成因を地下水に求めず, lagoonにおける堆積物の成層と,潮間帯における固結とに分けて考えた, (3)beachrockの形態を明らかにするため測量を行い, logoonの形態を知るため,港湾工事の資料を利用しさらに実測を行った. (4)lagoonの水質を知るため,1時間おきに24時間検水を行った.
  • 平山 光衝
    1965 年38 巻12 号 p. 756-764
    発行日: 1965/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    新潟県神谷地すべりにおいて周辺の地質調査および電気探査による破壊面深度の推定を行なって,地すべり地形の成因を考察した.地すべり地の上半部に3段の急崖とそれらの間に2つの平坦面があり,段丘地形を呈する.これは従来層すべりの結果形成されたと考えられていた.しかしながら,中位急崖をつくる岩塊は周囲の地層傾斜よりも緩であって,しかも急崖面は地層面を切つている.このことは地すべり運動は後方廻転運動を行なっており,しかも中位および下位急崖は岩塊の廻転面ではなく,廻転によって空間的に上方に持ち上った部分の崩落等によって形成されたことを暗示する.これをたしかめるために電気探査による破壊面深度を探測したところ,平坦面下の破壊面は凹形を示して上の暗示がほぼたしかなことを知つた.したがって神谷地すべりにみられる段丘地形は地すべり岩塊の後方廻転によって形成されたものであり,後方廻転地すべりの典型例がここにみられる.
  • 斎藤 光格
    1965 年38 巻12 号 p. 765-774
    発行日: 1965/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    シュヴァルツの一般集落地理学 (1961) の最も著しい特色は,従来の都市と村落のほかに,新たに中間型集落を分類したことであろう.この概念を中心にドイツの集落地理学の成果の若干を振りかえり,集落地理学の対象と方法を反省し,中間型集落分類の意義を考察した.
    集落地理学の対象は外観ないしは物質的構造と機能であり,両者を結合した建造物用途別利用図や土地利用図を基礎とする必要を感じた.次に中間型集落分類の根底に,西欧の都市と農村の概念の個有性があることを指摘した.それは他の種類の地域,たとえば工業地域などとのちがいを明確にする点でも,また世界的な集落地理学の1つの観点を与える点でも有意義である.
  • 1965 年38 巻12 号 p. 775-780,1_1
    発行日: 1965/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1965 年38 巻12 号 p. e2a
    発行日: 1965年
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1965 年38 巻12 号 p. e2b
    発行日: 1965年
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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