地理学評論
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41 巻, 1 号
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  • 高橋 伸夫
    1968 年 41 巻 1 号 p. 1-18
    発行日: 1968/01/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    三島・沼津地区での工業化段階に対応した都市化段階を,土地利用と労働力の側面から解明し,次の三期に時代区分した.
    第I期(第一次世界大戦前まで)……工業の発展段階が低く,工業生産活動が都市化に及ぼす影響は,土地利用・人口構成とも微々たるものであった.都市化の進展は,工業生産以外の要因によっておし進められたが,その速度は遅かった.
    第II期(第一次世界大戦から第二次世界大戦まで)……当期になって工業生産をリードしたものは,他地方資本企業で規模は大きく,都市化に影響する様相は第I期と異った.工場地化・工場関係住宅地化が,当期の土地利用における都市化に果した役割は大きい.しかし,地区内の農業従事者の労働力における都市化(工業労働者化)は顕著でなかった.
    第III期(第二次世界大戦後)……前期よりも資本規模の大きい企業の工場が,他地方から当地区へ多数進出し,業種を多様化させ,生産力を増大させて工業生産をリードした.そして,それらは都市化に大きく影響を与え,土地利用・労働力の両面における都市化が,当期になってはじめて進展した.この都市化は強力かつ急激で,その影響は農業・商業に波及し,従前の工業化に伴う都市化の様相とは著しく異った.
  • 門村 浩
    1968 年 41 巻 1 号 p. 19-38
    発行日: 1968/01/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    空中写真による微地形の体系的解析法は,軟弱地盤地域の自然地理学的研究の有力な手段の1つである.空中写真による地盤条件判定の基本は,微地形的特徴の類似性に基いて同一の土質から構成された“微地形単位”を設定することである.しかし個々の微地形単位から推定できるのは,表面に近い物質の性状のみである.そこで,微地形単位の分布パターンなどから,同じような生成史をへて形成された“地形域”を設定し,地形発達史的考察を媒介としてより深層の地盤構成を推定する方法を考えた.日本の多くの沖積平野について検討した結果,微地形の体系的解析法は,土層の厚さや地盤構成の細部を判定できないという限界はあるが,軟弱地盤の分布地域をほぼ適確に抽出でき,かつその土質の概要を推定できるすぐれた方法であることを確認した.土質調査・防災計画への適用の可能性を検討し,今後の課題に言及した.
  • 戸谷 洋
    1968 年 41 巻 1 号 p. 39-47
    発行日: 1968/01/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    ケニヤの首都Nairobiの北方に位置するAberdare山地の東および南東斜面の下半部には, Kikuyu族の小村落が異常な高密度で分布しており,周囲といちじるしい対照を示している.これら小村落の集中には,曽ての英国による植民政策も一役買っているが,自然条件を検討した結果,人口を支える主要な因子はこの場合,地形性降雨にあること,そして,その分布下限は年平均降水量1,000mm, 年800mm以上の降水信頼度が1955~62年についてきわめて高いこと,一方,その上限は年平均気温15°C (高度2,300m) であることが判明.同時に,両条件が齟齬することから,北東斜面や西崖下のKinangop台地に村落のないことも説明される.
  • 岡部 史生
    1968 年 41 巻 1 号 p. 48-52
    発行日: 1968/01/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    Tone-density is one of the most important elements in airphoto interpretation on geology, soils and vegetation. It depends on such various factors as flight conditions, reflextion ratio of the surface controled by color, moisture content, etc., and processing conditions, so it has been apt to be treated relatively or qualitatively. The author tried to clarify the role of tone-density in interpreting soil properties quantitatively by using photo-densitometers both of convenient type and automatic type. Through the case study in peat bog regions he pointed out that the interpretation of soil conditions can be done with high accuracy by an analysis of tone-density alone, if the quality of photographs is adequate.
  • 籠瀬 良明
    1968 年 41 巻 1 号 p. 53-55
    発行日: 1968/01/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1968 年 41 巻 1 号 p. 56-61_2
    発行日: 1968/01/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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