地理学評論
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42 巻, 6 号
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  • 運輸密度と貨物品目構成を中心として
    青木 栄一
    1969 年 42 巻 6 号 p. 349-362
    発行日: 1969/06/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    日本の私鉄はおおむね局地鉄道としての性格をもち,沿線地域の産業活動が鉄道の貨物輸送に直接反映する可能性が高い.このことから私鉄の貨物輸送の実態を全国的,総括的に把握するため,貨物運輸密度(1日1キロ当り貨物平均通過トン数)および輸送貨物の品目構成から明らかにしようと試みた.
    考察の結果,日本の私鉄の大部分は貨物品目構成の上で,農産品または林産品,あるいはその両者の発送・および肥料の到着が大きい比率を占める1型(第1次産業基盤の私鉄),鉱産関係品の発着,あるいはセメントの発送が大きい比率を占めるm:型(第2次産業基盤の私鉄),およびI・III型の中間型であるII型の3者に分類することができた.I・II・III各型に属する線区数は調査私鉄113線区 (1955~56年現在,総数の83%に相当)中,それぞれ43 (38%), 17 (15%), 38 (34%)であった.また一般に貨物運輸密度の高い線区では第2次産業生産物およびその関連貨物の比率が高く,皿型に属し9第1次産業生産物およびその関連貨物の比率が高い線区では貨物運輸密度が低い.
  • 佐藤 俊雄
    1969 年 42 巻 6 号 p. 363-375
    発行日: 1969/06/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    本稿は,横浜市をはじめ.市周辺の急激な宅地開発の趨勢を見るにつけ,その実態を量的かつ図的にとらえてみようとしたものである.まず,宅地造成を土木工事とその費用から関連づけ,宅地造成面積と移動土量との関係や宅地造成地と原:地形との比較から,宅地造成の地域差は,原地形の違いよりも開発主体の組織力の違いによって現われることがわかった.つぎに,宅地造成工事に選定された地点を整理して,大きく5類型に分類した.上記の結果と合わせて活用すれぽ,この分類は今後の宅地開発に何らかの参考になろう.また,横浜市における過去5ヵ年の宅地造成の推移を区別にその面積および件数などで考察した.これらを通じて,開発に用いる地図の作製やそのとらえ方は,その時代の社会の要求に対応したものでなけれぽならないことを痛感した.最後に,上述の調査に基づき,関東地方と日本全土の宅地造成の可能地と既存の.市的居住地との割合を巨視的にとらえ,新しい宅地造成の動向を究明した.市的居住地の高密度地域や低密度地域が明らかになったと同時に,日本の宅地造成が従来の低地から台地や丘陵あるいは山麓斜面に移動していることがわかった.
    人間活動と土地との結合過程を正しくとらえ,これを地域構造の中で体系づけるのは,地理学以外には少ないであろう.
  • 大嶽 幸彦
    1969 年 42 巻 6 号 p. 376-389
    発行日: 1969/06/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    藤枝市農村部で,集落を構成している農家と耕地の関係を,特に耕地の分散・細分に視点をあわせて扱かった.
    散居集落を構成する農家にあっては,かなりの耕地が宅地の近くに集まっており,残りが分散・細分化している耕地には,農家の社会的関係が反映していない.
    一方,集居集落を構成する農家にあっては,本家であり,農地改革前の自己所有地が多く,旧家であるほど,耕地のまとまりかたはよい.すなわち,耕地の上に,農家の社会的関係が投影されていると考えてもよく,それを筆者は耕地の社会性と呼んだ.
  • 山口 岳志
    1969 年 42 巻 6 号 p. 390-394
    発行日: 1969/06/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 天然資源の合理的利用と保講の問題
    正井 泰夫
    1969 年 42 巻 6 号 p. 395-399
    発行日: 1969/06/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1969 年 42 巻 6 号 p. 400-416
    発行日: 1969/06/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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