地理学評論
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43 巻, 12 号
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  • 杉原 重夫
    1970 年 43 巻 12 号 p. 703-718
    発行日: 1970/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    下総台地の西部を構成する地形面を,とくに関東ローム層の層序に注目して区分・対比し,台地の地形発達を明らかにした.
    (1) 関東ローム層をのせる地形面は,上位から下総上位面,下総下位面,千葉第1段丘,千葉第2段丘に分けられる.
    (2) 下総上位面は海岸平野,下総下位面は海岸段丘又は氾濫原平野,千葉第1段丘,千葉第2段丘は河岸段丘である.
    (3) 下総上位面,下総下位面の分布状態から,下末吉海進の海が海退に転じた直後の古東京湾中部における古地理を明らかにすることができた.古東京湾の海が南(東京湾方向)と北東(鹿島灘方向)に分化した時期は,少なくとも下末吉ローム層中部のPm-1軽石層堆積以前である.
    (4) 周辺諸台地との対比をおこなった結果,今まで下末吉面と武蔵野面の2段に区分されていた地形面は, S1・S2・Mの3面に分けられるべきことが明らかになった.このうち台地の主面として広く分布するのは, S1・S2面で,これまでの武蔵野面 (M面)は,ごく狭い地域にしか分布しない.
  • 浅沼 操
    1970 年 43 巻 12 号 p. 719-730
    発行日: 1970/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    日本の割替慣行は,私有制度を基調とする農地所有形態から見て変則的であるので,明治後期から昭和初期にかけて多くの先学の注目をあつめた.日本の各地に分布するこの慣行は,地域的に各種の形をとるが,中世に成立した部落とともにあらわれ,江戸期に最も広い地域に拡大した.明治政府の成立により,その新政策によってこの慣行は廃滅したが,多くの村落で昭和期まで継続し,現在も実施中の場合もある.
    鷹巣盆地では, 3つの中世的機構をもつ部落で, 1948~1960年の間にこの慣行が成立した.部落共有地の確保と,部落生活の平等性を求めて,組分けによって,部落全員が参加して耕作に当り,部落生活によい効果を発揮し定着している.部落の生産の場所的差異の平均化によって所期の目的を達成するための割替慣行の創設である.
    この慣行は,何等の権力的支配なしに,部落会議の決定によって,自然的に成立した.この種の慣行は,部落の土地空間の利用形態の一つとして理解せらるべきであり,生産性の低いアジア的な稲作農業の展開過程にあらわれる土地利用形態である.
    したがって従来の地域を無視したこの問題の研究には,多くの訂正さるべき問題を含んでいる.
  • イヴァニチカ K.
    1970 年 43 巻 12 号 p. 731-732
    発行日: 1970/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1970 年 43 巻 12 号 p. 733-744,752_2
    発行日: 1970/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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