地理学評論
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46 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 茂木 昭夫
    1973 年 46 巻 3 号 p. 171-184
    発行日: 1973/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    1904年に日本水路部の測量によって刊行された膨湖水道の海図と, 1969年に中華民国の測量によって刊行された海図とを比較して,台湾西岸に発達する三個の砂州に大規模な変化が,約60年の間に生じたことを明らかにした.砂州は何れも北側がけずられ,南側が堆積を受けたので,数kmにおよぶ南への移動を行なった.その海岸後退量は,最も変化の大きい中部砂州で75m/yearに達し,その侵食量は11,250,000m3/yearに及んだ.砂州の変化はいずれも砂州先端部の沖にあった砂堆が,新しい砂州の先端部となり,砂州の侵食されたあとには,-7.5~15mの深さの侵食平坦面が形成された.このような事実から筆者は,まず砂州先端部沖に砂堆が発生し,これが成長して新しい砂州の先端部に発展するという変化過程を考えた.また現在の海面に関する波の作用による(一部流れも含む)侵食の限界深度は-7.5~15mであることを明らかにした.
  • 斎藤 光格
    1973 年 46 巻 3 号 p. 185-196
    発行日: 1973/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    ルール地域の中世に発生した小都市アーレンとハッチンゲンを例にとり,市場広場と市庁舎を中心とする伝統的な都市核が,どのようにして分解したかを考察した.その歴史的な原因は人口増加と機能の変化であるが,市域の社会空間的基盤,すなわち分裂居住とそれに伴う新旧集落間の社会的緊張を考慮しなければならない.その結果アーレンでは,旧市街の土着市民の主張が通って市庁舎が旧城壁際に決ったが,市場広場の機能は大幅に後退している.ハッチンゲンでに隣村との間に新しい核が発生し,古い核の社会的機能はよく保持されているものの,古い核と新しい核が機能を分け合う形になっている.
  • 林 克次, 原 昭宏
    1973 年 46 巻 3 号 p. 197-204
    発行日: 1973/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    降下ばいじんの葉面付着状況を指標として東海市における地表に近い大気下層の卓越風向の分布を調査した.その結果以下のことがわかった.
    夏期には市南部および東部においては南成分をもつ季節風海岸付近および北部においては西成分をもつ海風が卓越し,市東部を南北に走る丘陵の尾根付近に両者の不連続線を認めることができる.冬期には市全域において北西の季節風が卓越している.子細にみるとこれらの卓越風向は地形の影響をきわめてよく反映している.
    なお,この方法によって推定した風向は,器材観測の結果と一致しない場合もあるが(夏期,市の海岸付近と北部),おおむねよい対応(とくに冬期)を示し,葉面付着ぽいじんが一定期間の地表付近の大気下層の卓越風の指標となり得ることがわかった.
  • 吉野 正敏, 工藤 剛彦, 星野 光子
    1973 年 46 巻 3 号 p. 205-210
    発行日: 1973/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    えられた結果を要約すると次の通りになる.
    1) 海風の開始時刻は,夏は10時(±1時間)で,その他の季節は12~13時のことが多い.しかし,季節変化は比較的小さい.終了時刻は,18時以降で夏に遅く23~24時になり,季節変化が比較的大きい.
    2) 風向が陸風から海風に移行するとき,または海風から陸風に移行するときは, 1~2時間の移行時間がある場合が多い.どちらが長いかは,地点により異なる.
    3) この移行時間の風向は,陸風から海風へ,または海風から陸風へ時計廻りに連結する風向である.
    4) 海風と陸風の風速を比較した場合,海風の方が強い.春~夏における最大風速では,海風を1とすると陸風はほぼ0.7~0.8倍の強さである.
    5) 海風の風速の最大は13~16時ごろ現われる.しかし午前に極大がでるところもある.陸風には,海風ほど顕著に現われる時間帯がない.
    6) 夕なぎは明らかで海風の最強時の1/2~1/3の風速に弱まる.朝なぎは明らかでない.
    7) 日の出後で,しかも陸風の終るころ, 8~10時に風速の極大がでることがある.
    8) 海風の風速,安定した風向の出現からみると,海風が明らかに発達するのは, 4月から10月までである.
  • 梶川 勇作
    1973 年 46 巻 3 号 p. 211-215
    発行日: 1973/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    Christaller and Lösch had used the hexagon as the modular unit in their models. One of the commonest criticisms for the hexagonal framework is that it is for too rigid and abstract. But Haggett was trying to test in his book whether hexagonal arrangement does in fact exist. One of his results was that one-third of Brazilian counties (municipios) had exactly six neghbours and the mean contact number (number of adjacent territories) was 5.71. Thus, he concluded that criticism for the hexagonal system as over-theoretical may have been too hasty.
    In this paper author is testing the contact number of some administrative areas in Japan. These mean contact numbers are 5.5 for the prefecture (fig. 1), 5.9 for the old state (fig. 2), 5.8 for the county (tab. 1), 5.5 for the communal unit and 5.7 for the section (fig. 4), Moreover, it is suggested that the frequency of the contact number (fig. 3 and 5) have the order of 6, 5, 4, 7 and 8. These results show that hexagon is the modular unit even in the administrative areas of Japan. It is also suggested that the frequency curve of the contact number tends to be identified with the stochastic one and is similar to Bunge's experimental result of the floating-magnet in the tab.
  • 高野 史男
    1973 年 46 巻 3 号 p. 216-219
    発行日: 1973/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1973 年 46 巻 3 号 p. 220-230_2
    発行日: 1973/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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