地理学評論
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47 巻, 5 号
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  • 林 上
    1974 年 47 巻 5 号 p. 287-300
    発行日: 1974/05/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    社会・経済活動の地域間流動に基づく機能地域の研究事例が,等質地域のそれに比較して相対的に少ないのは,資料の入手が容易でないことの他に,観察される流動パターンがきわめて複雑なため,通常の地図学的分析が困難な場合が少なくないからでもあろう.
    本論では,錯綜的様相を呈する名古屋大都市圏の地域間自動車交通流を媒介として,同大都市圏内部の機能地域構造を明らかにするため,自動車OD行列に因子分析を適用した.
    その結果,第1因子から第12因子までの各因子に相応し,相互に類似した流入パターンを示す着地域群の区分けが可能となった.そしてこれらの因子に対する因子得点の大きい地域,つまり主要な発地域群が次に明らかになり,これら発地域群と着地域群を連結した12の機能地域が設定された.局地的な社会・経済地域に相当するこれらの機能地域は,部分的に重複しながら名古屋市を主体とする機能地域を中心に,放射状的配置を呈している.
  • 吉田 宏
    1974 年 47 巻 5 号 p. 301-312
    発行日: 1974/05/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    都市における経済的中枢管理機能や階層構造は,大企業「支所」の集積量や機能および管轄地域によって概括できる.しかしながら,支所の管轄地域は行政区域ほど明瞭でなく,かつそれは行政区域と必ずしも合致しない.さらに支所の管轄地域の広・狭の扱いを,単に行政的な区域にすぎない府県域レベルで規定することの当否の問題,あるいは各都市所在支所の管轄地域の広狭の度合など,まだ十分論議されてはいない.
    一方.阿部和俊は.わが国主要都市の経済的中枢管理機能についての大胆な分析を試みたが(地理評, 46-2), とりわけ上記の点を考慮した場合,富山市等の位置づけについては未だ解明すべき点が残る.よって本報告では,富山市所在の民間企業支所についての分析を行ない,合せて阿部の論説に言及しながら,同市の位置づけについてこ・三の考察を試みた.
  • 水越 允治, 奥友 親
    1974 年 47 巻 5 号 p. 313-325
    発行日: 1974/05/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    盆地気候の一特色である霧について,三重県上野盆地を選んで観測調査を行なった.霧の目視による観測,気温の測定,上野測候所の観測資料のとりまとめなどがおもな内容である.現在までに得られた結果の概要は次の通りである.
    (1) 上野盆地の場合,秋から初冬に発生する霧は放射冷却の条件との関連が大きいが,このほかに盆地内の河川の影響を無視することができない.
    (2) 霧の発生頻度,発生範囲には地形的条件の差異が影響している.すなわち盆地底の川沿いで発生頻度が大きいこと,高度270m(盆地底との比高140m)以上では霧に覆われることが一般に少ないこと,霧の持続時間が高度の大きいところや地表からの熱供給の多いところでは短い傾向のあることなどがある.
    (3) 気温の水平および高度分布にも霧発生時には特色が認められる.以上から一般に盆地の霧は,盆地の地形,放射冷却の条件,大気中の水蒸気量とこれに関連した河川・湖沼の役割りなどの複合した形でその特性が決まると考えられる.
  • 安積 紀雄
    1974 年 47 巻 5 号 p. 326-332
    発行日: 1974/05/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1974 年 47 巻 5 号 p. 333-341_1
    発行日: 1974/05/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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