地理学評論
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53 巻, 12 号
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  • 市南 文一
    1980 年 53 巻 12 号 p. 739-757
    発行日: 1980/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    メソスケールでみた本邦の農業土地生産性の分布パターンとその変化を,傾向面分析を適用することによって系統的に説明し,局地要因についても考察を加えた.その結果, (1)本邦の農業土地生産性の一般的分布パターンは楕円状パターンの集合とみなすことが可能で,このパターンは最近になるにつれて,チューネンパターンでとらえることができ,西南日本では南西方向へ,また東北・北海道では北東方向へと移動していること, (2)このパターンの一般化の水準を高めれぽ,日本農業の基本的構造の反映である単一の楕円状パターンや平行線パターンによる太平洋側と日本海側との差異で把握することができ,この差異は次第に顕著になってきたこと, (3)しかし,これらの差異は北海道や東北地方と,関東・中部地方以西とではそのパターンが逆転しており, (4)北海道と東北以南との間には土地生産性の著しい差異が依然として存続していること, (5)にれらの一般的分布パターンが土地生産性の全変動を説明する割合を考慮すれば,局地要因がかなり重要な比重を占めること,などが明らかになった.
  • 中村 圭三
    1980 年 53 巻 12 号 p. 758-768
    発行日: 1980/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    1978年7月29日から8月1日までの4日間,長野県菅平の大松山(1,648.7m)の北東向斜面上で微気候の観測を行なった.正味放射量と逆転度(地上1.3mと0.3mの気温差,正の場合が逆転)および冷却の垂直差(地上0.3mと1.3mの気温降下量の差,下層からの冷却が正)についての詳細な解析結果から,斜面上における放射冷却により強い接地逆転の形成が進行する地域を,より正確に把握することを試みた.その結果, 1978年7月30日の日没前後の測点3 (1,320m)と測点5 (1,275m)における正味放射量と逆転度は正の相関を示し,また冷却の垂直差の積算値も正の値であった・これらの結果は,この地域の接地大気が下層から冷却されたことを意味する.以上のことから,日没前後の大松山の斜面上で,放射冷却による接地逆転の形成が最も進行するのは,測点3から測点5付近にかけての地域であると判断される.その理由としては,この地域が斜面外からの移流大気の影響を受けにくい場所に位置していることが考えられる.
  • 井口 正男
    1980 年 53 巻 12 号 p. 769-780
    発行日: 1980/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    砂丘地と小出水時の河川とで採取された飛砂と流砂の試料を粒度分析し,その粒径分布について考察を加えた.これらの試料はいずれも砂粒子集団(0.59~0.3φないし, 0.35φ)からなり,多くの試料ではこれに微細粒子集団が加わっている.このうち,砂粒子集団の粒径分布は対数正規分布よりも対数双曲線分布を呈しているとみるのが妥当と思われた.さらに,飛砂と流砂とを一括して,砂粒子集団の粒径分布に一定の規則性が見い出された.
  • 1980 年 53 巻 12 号 p. 781-785,789
    発行日: 1980/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
  • 1980 年 53 巻 12 号 p. 788
    発行日: 1980年
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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