地理学評論
Online ISSN : 2185-1719
Print ISSN : 0016-7444
53 巻 , 3 号
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  • 境田 清隆
    1980 年 53 巻 3 号 p. 143-156
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    極東における1901~1975年の1月気温のデータに因子分析法を適用し,年々変動の構造とその変化を明らかにしようとした.計算の結果,西南日本とオホーツク海沿岸地域の気温偏差にみられるシーソー運動に関係する第1因子と,バイカル湖から北海道にかけての地域の寒暖に関係する第2因子とが抽出された.また,おのおのの因子スコアと地上および上層の気象データとの関係を検討することによって,因子の意味する循環型が明らかになった.次に75年間を六つの期間に分けて因子分析を行なうことによって,変動の長期傾向を考察した.その結果,変動構造自体がゆるやかに南北変位しており,北半球高緯度地方の高温期にあたる1921~1950年に最も北上していたことがわかった.また,二つの因子には75年間を通してそれぞれ固有の周期性が認められ,極東における冬季気温変動は,これらの周期的な変動と変動構造自体の南北変位から成り立っていると考えられる.
  • 大塚 昌利
    1980 年 53 巻 3 号 p. 157-170
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    多種の工業が立地する工業地域には,その形成過程において各種の工業が関与しあうなかで成立した地域が認められる.またこのような工業地域においては,既存の工業が先行産業の役割を演じ,新しい工業を生むことが指摘される.これらの点を明らかにすることは,工業地域の形成を論じるうえでの主要な一視点であると考える.本研究は以上のような観点にたって,浜松地域における楽器工業の成立と発展を明らかにするものである.浜松における楽器工業は1880年代に定着した.それには藩政期以来の木材集散地と木工技術者の存在,地元商業資本家グループの援助を無視できない.また第2次大戦後の著しい発達には,木材・繊維機械工業などの先行産業が重要な要因となった.他方,楽器工業は合板工業を派生させ,その資本・設備はのちにオートバイ工業を生むに至った.
  • 下川 和夫
    1980 年 53 巻 3 号 p. 171-188
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    只見川上流域に分布するアバランシュ・シュートの形態を記載し,その分布を規定する諸要因を考察した.アバランシュ・シュートは全層雪崩の面的な侵食作用によって形成され,浅いU字型の横断面形と,直線ないし僅かに凹型の縦断面形を呈する.調査地域におけるその規模は,横幅10~80m,走路長150~700m,比高100~500mの範囲内である.傾斜は35~50°であり,雪崩の発生しうる傾斜より傾斜の範囲が狭い.雪崩の発生要因をふまえて考察したアバランシュ・シュートの分布を規定する要因は,一面においては地質,他方では斜面傾斜である.つまり,新第三系や流紋岩地域で分布密度が高く,古生界や花闘岩地域で低い.一方,傾斜35°以上の斜面の分布頻度との対応関係が顕著である.しかし,アバランシュ・シュートの分布と積雪深,斜面長,斜面の標高などの雪崩の発生要因との相関はみられない.その方位分布についてみると,雪庇や吹き溜りが形成される冬の季節風の風下側で,やや発現頻度が高い.
  • 橋詰 直道
    1980 年 53 巻 3 号 p. 189-202
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    本稿は東京都を事例として,都市公園の整備・発達過程を時間・空間的に把握し.現在の都市公園分布のもつ空間構造の規則性を因子回帰分析を用いて検討し,公園整備の社会・経済的背景を考察したものである.その結果,次の諸点が明らかになった. 1. 都市公園整備は都市計画を反映しており,旧江戸の市街地から発生し,都市化の進展とそれを制度的に後追いする公園整備に関する法律に裏づけられて発達してきた. 2. 1975年現在の公園数は,都心周辺に位置する区において最も多く,公園数を規定する最大の都市構成要因は,人口規模を表わす共通因子である. 3. 公園の数は公共投資量の拡大によって年を追って増加するが,その1ヵ所あたりの公園面積は地価の高騰によって小規模化の傾向を呈す.
  • 1980 年 53 巻 3 号 p. 203-210,213
    発行日: 1980/03/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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