地理学評論
Online ISSN : 2185-1719
Print ISSN : 0016-7444
55 巻 , 12 号
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  • 田上 善夫
    1982 年 55 巻 12 号 p. 799-813
    発行日: 1982/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    日本列島の気流系をクラスター分析により分類して,広域気流型を設定した.各広域気流型には,以下の特色がみられた. a1型:海風が発達し,初夏に卓越する. a2型:西南西の強風が吹走し,通年にわたり出現する. a3型:南西の一般風のもとに海風が発達し,盛夏に卓越する. a4型:南西の強風が吹走し,春から盛夏にかけて出現する. b1型:日本列島の南岸を北東風が吹走し,春と秋に出現が多い. b2型:西南日本を北東風が吹走し,秋に出現が多い. b3型:近畿地方以北で東風が吹走し,春と秋に出現が多い. c1型:西風が吹走し,特に西南日本では風速が大きく,初冬に出現が多い. c2型:東北地方以南で西風が吹走し,特に西南日本では風速が大きく,通年にわたり出現する. c3型:北西風が吹走し,特に,西南日本では風速が大きく,晩冬に出現が多い. c4型:北西風が吹走し,特に東北日本では風速が大きく,晩冬に出現が多い. c5型:北寄りの風が吹走し,特に東北日本では風速が大きく,冬中出現する.これらの広域気流型により,日本列島における10の気候要素の分布を分類した.判別分析の適用により,いずれの気候要素の場合も,広域気流型ごとに分布が異なることが認められた.また,気候要素の分布には,広域気流型ごとに以下の特色がみられた. a1~a4型:沿岸と内陸の差異が大きい. b1~b3型:南北での差異が大きい. c1~c5型:太平洋側と日本海側の差異が大きい.
  • 手塚 章
    1982 年 55 巻 12 号 p. 814-833
    発行日: 1982/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    本研究では,自立型農業経営の分析を手がかりとして,農村の地域的特性をとらえることを試みた.調査地区である茨城県出島村下大津は,首都圏の近郊外縁地帯に位置し,都市化の浸透にともなって,近年急速に変貌しつつある農村地域である.自立型農業経営としては,蓮根を中心とする野菜栽培,花卉栽培,養豚経営など,狭い地区の中に多様な商業的農業の経営類型が成立しており,メガロポリス地帯における農業的特質が本地区にまで拡大していることを示している.しかし,経営耕地面積が2ha前後とかなり広く,また徐々にその面積を拡大しつつある農家が多いこと,経営中心となる集約的生産部門に専門化する傾向がみられること,農業労働力は家族内でほぼ完結していること,農作業リズムの異なるいくつかの経営部門を組み合わせることで,これらの家族労働力を1年中完全燃焼させる工夫がなされていることなど,調査地区の地域的特性を反映した共通の性格がみられた.
  • 森山 昭雄, 橋本 昌典
    1982 年 55 巻 12 号 p. 834-848
    発行日: 1982/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    堆積物の供給源である山地内部で,供給物質である斜面風化物と大部分が掃流物質と考えられる河床砂および出水時の浮遊物質の粒度組成を明らかにし,三者の粒度組成関係を考察した.また,水理量の変化に伴って,浮遊物質の粒度組成がいかなる変化を示すかを明らかにし,水理条件が粒度組成に与える影響について考察した.フィールドとして,矢作川流域に広く分布し,岩質が異なる粗粒の伊那川岩体と細粒の武節岩体内の小流域を取り上げた.その結果,流出してくる河床堆積物や浮遊物質の粒度組成は,その供給源である斜面風化物の粒度特性を保持・継承して流出すること,その際,流出に関与する水理条件は,堆積物を構成する粒子集団の混合率を変化させるように作用することが定量的に明らかとなった.
  • 工藤 泰子, 田中 博, 鳥谷 均, 黄 水鎮
    1982 年 55 巻 12 号 p. 849-856
    発行日: 1982/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
    On a clear and calm night, a cold air lake is formed in such a basin as Sugadaira, mainly by radiative cooling. In order to identify the formation process of a cold air lake, we made observations from the evening of 8, May, 1981, at the Sugadaira basin in Nagano Prefecture. We used seventeen sets of the self recording bimetal thermometers to observe the distribution of temperature in the basin. Vertical temperature distributions were observed by utilizing the captive baloons with thermistor thermometers. These baloons were moved up to 100 meters height above the ground three times in this night at three points, two of these were located on the northeast slope of Mt. Omatsu and the other one was located at the bottom of the basin. Wind directions and velocities were also recorded on the same slope (Fig. 1).
    By these observations, we could see the horizontal and vertical temperature distributions of the cold air lake and their changes with time. The characteristic process of the cold air lake formation was as follows: After sunset, surface air temperature began to fall rapidly, especially at the bottom of the basin. But a zone of rising temperature appeared on the slope of Mt. Omatsu around 9 p. m. in the night (Fig. 2). And the change in temperature which were observed on the slope and the bottom of the basin showed very different patterns with each other. At the bottom of the basin, temperature has gradually fallen. On the other hand, temperature on the slope showed repeated rise and fall. Thus, the air on the slope was not so cooled as it is at the bottom of the basin (Fig. 3). In Fig. 4, it was shown that air temperature above the slope was rising during RUN 2 and RUN 3. It is suggested that the draining down of the cold surface layer air mass has occurred during these observations. At this time, the temperature in the cold air lake
  • 1982 年 55 巻 12 号 p. 857-864,1
    発行日: 1982/12/01
    公開日: 2008/12/24
    ジャーナル フリー
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