地理学評論 Ser. A
Online ISSN : 2185-1735
Print ISSN : 0016-7444
68 巻 , 5 号
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  • 宮岡 邦任
    1995 年 68 巻 5 号 p. 285-302
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,複雑な地質構造をもつ扇状地における地下水流動系と地質構造との関係の解明にある.対象は,栃木県今市扇状地である.電気探査と地質柱状図に基づき扇状地内部の地質構造を推定した.さらに,測水,湧水分布調査,河川流量観測を行ない,地下水流動系について考察した.その結果,以下の結論が得られた。(1)地下水流動が,地形面により規制された地下水面の形状の影響を受ける地域と,基盤地形により規制された扇状地礫層の透水性の地域的差異の影響を受ける地域が存在する.(2)透水性の大きい扇状地礫層で充填されている基盤の谷に当たる部分は過去の河川流路であり,この部分が現在の地下水の「水みち」になっている.(3)地形,地質条件によって規制された,流動経路を異にする地下水流動系が階層構造をもって複数存在する.
  • 川端 基夫
    1995 年 68 巻 5 号 p. 303-321
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    従来の地理学では,オンライン化などの情報技術革新と空間変容とを,フェイス・ツー・フェイス代替の観点から比較的直接的に関係づけようとする傾向がみられた.確かに,情報ネットワーク化は時間的空間的懸隔を短縮し,取引情報流や物流の集約化を促進する効果をもつ.しかし,それらの効果は常に直接的に空間変容に結びつくとは限らない.現実には,それらは複雑な企業行動の変化を介して,空間構造に影響を与えているのである.そこで本稿では,わが国で最も顕著に情報ネットワーク化が進展しつつある消費財卸売業を例に,情報ネットワーク化の進展によって企業に生じた変化の内容と,その変化から企業の空間行動が受けた影響を検討した.
    その結果,情報ネットワーク化は,卸売企業の商圏の拡張や商流・物流拠点のテリトリーの拡大を招くことで,卸売施設の集約化や機能転換あるいは機能的分割を促進させており,それに伴った立地変容を生じさせていることが判明した.
  • 豊島 正幸
    1995 年 68 巻 5 号 p. 322-338
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    広域に発達する「H(丘陵地)」および「L1(約2万年前の堆積地形面)」を地形発達の観点から定義し,これらを地形階層区分における鍵地形とする新しいマルチスケール地形分類法を考案した.
    北上低地帯の紫波扇状地を対象に本法に基づく地形分析を行なったところ,水の流れを強く規制する特徴的な地形(水文地形)が検出された.そのうち,浅層地下水に関する2種類の水文地形,すなわち,扇端台地列(第3次階層)とL1の分布パターン(第5次階層)に基づく潜在湿性地帯の予測結果は土壌的還元指標の出現地点の分布とよい対応を示し,本法が浅層地下水の長期的な流れの解析に有用であることが確かめられた.
  • 1995 年 68 巻 5 号 p. 339-340,344
    発行日: 1995/05/01
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
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