地理学評論
検索
OR
閲覧
検索
75 巻 , 7 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
  • 後藤 拓也
    75 巻 (2002) 7 号 p. 457-478
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    本稿はカゴメ株式会社を事例に,食品企業が農産物流動の国際化にどのように関与しているのかを明らかにした。日本のトマト加工品輸入量は1972年以降急増し,早くから国際的な農産物流動を経験してきた.その輸入地域は,1980年代までは台湾に依存していたが,1990年代以降は著しく分散化し,空間的変化が顕著である.輸入地域の1980年代以降の変化は,基本的には原料のコスト要因に規定される傾向にある.しかし,輸入量の約50%を占めるカゴメの海外調達戦略が,輸入地域の空間的変化に大きな影響を与えていた.そこでカゴメを事例に,企業単位で海外調達のメカニズムを検討した.その結果,カゴメが1980年代以降に海外調達提携先の多元化を進め,調達地域を著しく分散化させてきたことが確認された.カゴメによる海外調達先の分散化は,調達用途の多様化,調達のリスク分散,調達の周年化を進める上で重要であり,低コスト調達のみを追求した結果ではない.事実,カゴメの調達組織では,海外産地に対し多面的な評価を行っている.一方,カゴメによる海外調達の進展は,国内調達にも大きな影響を与えた.カゴメは,自らの国内産地を輸入原料で代替困難なジュース専用産地に位置付ける必要があり,国産原料をジュース専用品種へ全面的に転換したのである.これは,カゴメが海外調達で進めてきた用途別調達,分散調達,周年調達が,国内調達と連動していることを端的に示している.
    抄録全体を表示
  • 西部 均, 平野 昌繁
    75 巻 (2002) 7 号 p. 479-491
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    兵庫県南部地震による市街地被害の数量的評価のため,神戸市兵庫区・中央区の応急修正版住宅地図に基づいて震災被害率を計算した.家屋の被害には1950年の建築基準法施行が最も大きく影響していると考え,米軍空中写真を利用して市街地の戦災状況を判別し,震災被害と戦災状況を比較した.その結果,震災被害率は戦災の程度が大きいほど小さくなる関係にあることが確認された.その関係性を踏まえた上で,さらに1万分の1地形図を利用して震災被害率の空間分布の方位特性を分析した.その結果,戦災を免れた地区ばかりでなく,活断層に沿う部分でも被害が大きいことも判明した.このように空間的に市街地被害を評価することで,被害分布図のみでは判定しがたい家屋特性と活断層という被害要因の相乗効果を明確化することが可能となった.
    抄録全体を表示
  • 中牧 崇
    75 巻 (2002) 7 号 p. 492-507
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    本稿は,群馬県藤岡市高山地区(旧美九里村の一部)を事例として,交通の近代化の中で山村がどのように段階的に変容したかについて実証的に分析したものである.また,山村の形成主体で,かつ交通の利用主体としての住民をより具体的に取り上げるため,交通の近代化を交通体系の変化だけでなく,住民の交通利用形態の変化についても分析した.地形的障害の克服に着目した交通体系の変化では,住民は道路の建設や乗合バスの運行実現に主体的に関わるなど重要な役割を果たした.山村と都市との結合に着目した住民の交通利用形態の変化では,1960年代前半以降に住民の行動範囲は藤岡市の中心部へ次第に拡大したことにより,高山地区は近郊山村としての性格を強め始めたといえる.さらに,1960年代後半以降には住民の行動範囲が藤岡市の中心部を飛び越えて,高崎市や前橋市などの地方中心都市にも及んだ.これは通勤や買物での自家用車の利用,高等学校への通学での鉄道やバイクの利用が増加したためである.このような動きは都市からの影響に関係していることが指摘できる.
    抄録全体を表示
  • 75 巻 (2002) 7 号 p. 508-508,iv_2
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    • |<
    • <
    • 1
    • >
    • >|
feedback
Top