地理学評論
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77 巻 , 1 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
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  • 田中 博, 村 規子, 野原 大輔
    77 巻 (2004) 1 号 p. 1-18
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    本研究では,福島県下郷町にある中山風穴の冷気の成因解明のために, 2001年夏季と冬季の2回にわたり現地観測を行った.夏季の風穴循環は斜面上部の温風穴から吸い込まれた外気が崖錐内部で冷やされて下方の冷風穴から吹き出すと考えられている.夏季の観測ではそれを実証するために,CO2を用いたトレーサー実験を行った.その結果,温風穴から吸い込まれた外気は約1.5時間で140m下方の冷風穴から噴出することが実証された.この実験で得られた循環速度2.6cm/sから総質量フラックスを計算し,気流の温度変化を掛け合わせることで,夏季に約4×1012Jという熱量が崖錐に蓄えられるものと推定された.一方,冬季の風穴循環は逆転して,下方で寒気を吸い込み上方の温風穴から暖気を吹き出す.冬季の温風穴での地表面熱収支観測の結果,地中から上向きに約150W/m2の地中熱流量が観測された.これにサーモグラフィーで調べた温風穴の全面積を掛け合わせると,冬季に崖錐から放出される総熱量は約5×1012Jとなり,上記の値とオーダー的に一致した.以上の結果から,中山風穴の冷気は,冬季に活発な対流混合で蓄積された寒気が,夏季に重力流として穏やかに流出する,という対流説で定量的に説明できることが示唆された.したがって,風穴保護の観点からは,温風穴の位置をサーモグラフィーで見極め,その周辺の植生を伐採して崖錐表面の目詰まりを解放させてやることが,効率的で有効な保護対策と考えられる.
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  • 遠藤 匡俊
    77 巻 (2004) 1 号 p. 19-39
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,1800年代初期におけるアイヌの社会構造の一端を示し,命名規則の社会的・空間的適用範囲を明らかにすることである.1800年代初期の厚岸(アッケシ),択捉(エトロフ),静内(シズナイ),高島(タカシマ),北蝦夷地東浦(南カラフト東海岸)の5地域では,社会的に他人へ従属する人々が多く,そのほとんどは主人の家に同居していた.特に北蝦夷地東浦では人口の48.8%が同居者であり, 79.2%の家が同居者を含んでいた.居住者名を照合した結果,非親族を同居者として含みながらも同一家内に同名事例はなく,集落や多数の集落を内包する場所という空間的範囲でみても同名事例は非常に少なかった.つまり1800年代初期のアイヌ社会には命名規則が存在していた.さらに,対象とした5地域は互いにかなり離れており対象年次もそれぞれ3~28年間の違いがあるものの,5地域間で居住者名を照合すると同名事例は非常に少なかった.命名規則の空間的適用範囲は蝦夷地全域に及んでいた可能性がある.
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  • 中村 洋介, 金 幸隆
    77 巻 (2004) 1 号 p. 40-52
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
    本研究では,魚津断層の南部に位置する早月川および上市川流域の河成段丘においてボーリング調査を実施し,ローム層中に微量に含まれる火山起源の鉱物を用いて段丘の形成時期の推定を行った.研究地域の段丘面は,高位より,東福寺野面,中野面および大崎野面の3面に分類される.ローム層の層相ならびに火山灰層の層位から考慮して,東福寺野面はMIS6に,中野面はMIS5dに,大崎野面はDKP降下直前に,それぞれ形成されたものと推定される.これらの段丘面は魚津断層によって上下変位を受けている.それぞれの段丘面の形成年代から,魚津断層の上下平均変位速度は北部では0.4~0.5mm/yr程度,南部では0.2mm/yr程度と算出される.北部の変位速度が南部よりも速いのは,本研究地域が全長約25kmの魚津断層の南端に位置するためと考えられる.
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  • 77 巻 (2004) 1 号 p. 53-54,iii
    公開日: 2008/12/25
    ジャーナル フリー
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