本研究では、北海道札幌市南区における大学生の除雪支援を事例に、大学生による除雪支援を通じた、大学生ボランティアと地域住民との関わりがソーシャル・キャピタルの醸成につながっているのか考察した。
大学生ボランティアと除雪依頼主との関わりは、除雪を通じた限定的かつ弱いつながりであったが、大学生ボランティアは、除雪困難者を支える担い手となっていた。また、単なる除雪困難者の手助けに留まらず、大学生ボランティアにとっても、学生個人の学びや社会的スキルの獲得、地域の課題を認識し、その課題に主体的に向き合う意識の芽生えにつながっていた。このことから、大学生ボランティアと自力での除雪が困難な住民との間でソーシャル・キャピタルが醸成されている可能性が示唆された。
本事例の大学生の除雪支援は、実施日や時間帯の制約を受け入れられる住民、あるいは住宅以外の一部の生活圏の除雪を手助けする役割を果たしており、たとえ学生時代の一時的な活動であったとしても、大学生が日常生活を支える担い手に十分なり得るのではないかと思われる。今後、町内会や民生委員等とも連携して地域全体で除雪問題に取り組む仕組みができれば、除雪支援を契機としたコミュニティレベルでのソーシャル・キャピタル、すなわち高齢者の孤立防止や見守りといった、地域のセーフティネット機能の拡大につながる余地があると考える。
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