肺癌
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15 巻, 2 号
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  • 奥野 武彦
    1975 年 15 巻 2 号 p. 89-104
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    原発性肺癌121例の胸部レ線像および気管支造影像を病理組織像と対比しつつ詳細に解析し, 組織型に基づく特徴的レ線像を把握した. 同時に, これ等の解析結果を用いて, 各組織型を含む肺癌100例のレ線像より病理組織型診断を試み, 平均78%の一致率を得た. 更に, 末梢型扁平上皮癌と腺癌についてレ線所見をコード化し, 多変量解析を応用した電子計算機診断を試み, より高い適中率が得られた. 以上の結果よりレ線像による組織型診断はかなりの確率で可能と考えられる.
  • 第II篇組織型との関係
    鎗田 努, 小林 延年, 岡本 達也, 大岩 孝司, 佐藤 展将, 香月 秀雄
    1975 年 15 巻 2 号 p. 105-117
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    肺癌のもつ種々の性状と肺癌の栄養血管系の関係につき検索をつづけている.本稿では, 癌腫の組織型との関係につき, 組織学的レベルでの検索を主として行なったが, 血管造影所見では, ある組織型に固有の型というものはない. しかし血管影上に表現される癌腫の増殖進展様式の違いを読みとることにより, 組織型を想定することは可能のように考える. この場合, 血管構築と組織型との関係で特に注目すべき要素は, 癌腫の基質の性状と気管支壁への癌の侵襲の態度のように考える.
  • 第一報, 方法および腫瘍の性状
    中島 英夫, 於保 健吉, 周 明智, 林 永信, 立花 正徳, 田原 真, 河内 堯, 雨宮 隆太, 早田 義博
    1975 年 15 巻 2 号 p. 119-124
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    大型動物である家兎に20-MCの経気道的投与法で高率に肺癌を作成する事に成功した. 腫瘍は1.5cm×2.0cmから4.5cm×6.0cmの孤立結節が7例, 3.0cm×4.5cm範囲の浸潤性増殖が1例, 多発結節1生が1例である. その組織型は扁平上皮癌6例, 腺癌3例で未分化癌の発生はなかった. 発生部位はいずれも末梢気管支からのものであった. 又全例に気管, 気管支, 気管側リンパ節に転移を認め, 数例に胸壁, 腎臓等にも転移を認めたものもあった.
  • その原発部位について
    阿部 庄作, 常田 育宏, 本間 行彦, 大崎 饒, 村尾 誠
    1975 年 15 巻 2 号 p. 125-131
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    クローム酸塩製造従事者にみられた肺癌について, 特にその原発部位の特異性に関して検討した. 症例は全て男性で, クローム被曝年数は平均21.9年と長かった. 組織型は扁平上皮癌, 小細胞性未分化癌であった. 原発部位は左上下葉気管支分岐部附近に限局した. いわゆる肺門型肺癌が多く, 末梢の肺野型肺癌はみられなかった.今後, 大気汚染などに起因すると考えられる肺癌を検討する上に注目すべき課題を提起していると考える.
  • 加藤 敏郎, 小池 脩夫, 伊藤 一郎, 鈴木 良彦, 松沢 国彦, 宮石 和夫, 中島 哲夫
    1975 年 15 巻 2 号 p. 133-139
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    当科を受診した原発性肺癌271例の17.4%に当る47例に脳転移を認めた. その中7例 (14.9%) は生前脳転移の症状はなく, 剖検で発見されたが, 残余の40例 (85%) は種々の症状を呈した. 男性34例の平均年令は59.9才, 女性13例は54.6才で, 年代別には若年層での発生頻度が高く, 又, 全肺癌例の性比3.6: 1に対して脳転移例は2, 6: 1であり, 女性により高頻度であった. 組織型別では, 扁平上皮癌は15.2%と最も低く, 腺癌, 小細胞癌, 大細胞癌は何れも25%前後の頻度である. 脳転移による死亡は全肺癌例の13.6%に当るが, 腺癌例では22.8%であり, 他組織型例の約15%に比して明らかに高頻度である. 一方, 一度脳転移が発生すると, 患者の60-70%はそのため死亡することが判明した. 一部症例には放射線治療を施行したが, 3, 000rad以上照射した6例中4例に症状の寛解と延命を認めた. 肺癌脳転移の放射線治療について文献的考察を加えた.
  • 1975 年 15 巻 2 号 p. 141-143
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
  • 1975 年 15 巻 2 号 p. 145-156
    発行日: 1975/06/30
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
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